バイト遍歴の話

もう一個思いついたんでバイトの話。

早朝コンビニバイトから始めたけど寝坊でクビになって、前回ミスドのバイトしてましたーって話で、結局そのバイトも店長が嫌いだったんでバックれて辞めまして。

人手不足の店で年単位で勤めて戦力として認められた頃にバックれるのは結構カタルシスありましたね。携帯に引くほど店長から鬼電来てて笑っいやこの話はいいか。やめよう。俺のイメージが悪くなる。

でまぁやっぱ遊ぶ金欲しさに次のバイト先探し始めるんですけどね。その間は単発の人材派遣バイト登録してました。当時の大学の後輩も同じとこ登録してたんですけども。

中でも一個強烈に覚えてるのがその派遣会社から俺と後輩に「フットサルって出来ます?」って電話があって、話聞いたらフットサルの審判のバイトだったんですよね。

僕はサッカーのルールもフットサルのルールもわからんし両者の違いがコートの大きさって事ぐらいしかわからんってぐらいの認識で。よくわからんからパスって言おうとしたら後輩がすげぇ自信満々に「先輩も電話来たんですか?行きましょうよ。てかどうせなら2人でやりましょ。俺が教えるんで。」って言うんで行ってきまして。

まぁ結論から言うと後輩もルールなんかなんも知らんかったんですよね。なんであんな自信満々なんかわからん。全くルールがわからん2人が審判する試合の空気の悪さと来たらもう絶品でしたね。あの日あの瞬間、西日本で一番空気悪い場所は間違いなくあのコートだった。断言できる。

もうね、プレイヤーの人達みんなクルタ族だったら目真っ赤になってんじゃねぇのってくらいにキレ倒してるんですよ。全員エンペラータイム。″凝″とかしたらうっすら鎖見えたもん。今思えば当たり前なんですけど、ルール分からん人が審判してデタラメな判断してたらそりゃ怒ってクルタ族にもなるんですよ。

僕はと言いますと相手の非をネチネチと攻め立てるオフェンシブな性能を誇る一方で、ガーン!言われたら普通に凹んじゃう、念能力で例えたらガムとゴムの性質を持つバンジーガムみたいなタイプのクズなんで普通に凹んでました。実際皆僕のこと道端に吐き捨てられたガムでも見るような目してたね。思い出しただけでつら。

んでこの空気の元凶たる後輩はと言うと笑いながら胸元からレッドカード出してプラプラさせてました。凄くないですか胆力。怒ってる相手を前にして微笑みながらカードプラプラですからね。ヒソカじゃんこいつ。俺こいつから生まれたバンジーガムじゃん。ニコイチじゃん。でも俺もうこいつと仕事したくないなってバンジーガムに意思が宿った瞬間でしたね。普通に一緒に謝って欲しかったですね。

余談ですがその後担当者さんからまた電話かかってきて、「鼻セレブさんってハイパーヨーヨーできます?」って。触ったこともねぇわ。何させるバイトなん?って感じじゃないですか。断ったけど。

その時も横で後輩が「やりますって言ってください」って吉兆の囁き女将みたいに言ってきたのがまた怖かったですね。犬の散歩なら行けるって言ってました。クソほど地味な技の一点突破でいけると思ってる辺りが怖い。もうストリングスパイダーベイビーとか出来そうなぐらいイキってた。行ったんかなアレ。

本題。
諸々を経た末にトチ狂って家庭教師のバイトを始めまして。中学生に勉強を教える奴。座って勉強教えたら金貰えるの楽そうだなって。絶対楽じゃん。たつみちゃん来ないし、クルタ族に囲まれることも無いし、ヒソカいないじゃないですか。ナメてるんですよ、仕事を。

登録したらじゃあここのご家庭に向かってくださいって言われるんですよね。俺が受け持った生徒の子は中学3年生の男の子。サッカー部の生意気そうなクソガkじゃねぇわお子さんでした。

まぁこいつがクソ生意気な野郎でして、もう勉強する気とかさらさら無いわけですよ。来年受験だからってことで親に無理矢理家庭教師つけられたんで渋々ここに座ってますケド?みたいな感じのオーラをピザ食いながら全開で出してるんですよね。″凝″しなくても余裕で見えるんですよオーラ。それほどに全開。

挙句の果てにはクソデカ溜息つきながら「なんで勉強しないといけんの?そんなに勉強って必要?」とか俺に聞いてくるわけですよ。よりにもよって勉強してない俺に。

俺は俺で舐められたらいかん!って思ってピザ強奪して食いながら「知らん。勉強してる奴に聞けよ。」って答えたけど完全にハズレな家庭教師来ちゃったよね。なんで勉強してない奴が家庭教師に来るん。何しに来たんって思ったんじゃないかな。ピザ取るし。

んで勉強教えるわけですけど。俺も当時Fラン大生とは言え大人なんで。言うて中学生の勉強なんざチョチョイっといけるっしょ!って思ってたんですけど、この問題がね。なかなかやりおるんですわ。

分からんことあったら俺に聞けよな!ってふんぞりかえって座ってるんですけど、実際聞かれたら意味深な表情で「まだ早い。もうちょっと自分で考えてどうぞ」って突き返して、高速で答えと解説読むんですよ。そして満を持して教えるっていうやり取りを何回か行っておりました。

で、そういうやりとりやっていく内に向こうも知ってはいけない真実に辿り着くんですね。あ、コイツ駄目だって。俺んとこに来てる家庭教師、ものっそいポンコツだなって気づいちゃうんですよ。

だからたまに核心を突こうと「もしかして先生」って言いかける度に「うるさいぞ😡」って声量で押し切って事なきを得てました。なめるなよ、大人を😡

便宜上この生徒をサッカー部と呼ぶ事にするんですけど、サッカー部は名前の通りサッカー部の中でもかなりサッカーがお上手だったみたいでサッカーで推薦貰っちゃって急遽サッカー部の受験が終わってしまったんですよね。凄いサッカー言うけど。

受験という呪縛から解放されたサッカー部はそれはもう以前にも増して勉強に対するモチベーションが無くなりまして。勉強するぞーっつっても部屋の隅にあるボールにクイッと視線寄せて、「俺もうコレだから。」みたいなん言うんですよ。ブチ転がしたくないですか。顔面を。サッカーボールみたいに。

じゃあ俺なんでここおるんやと。こいつ俺のこと勉強じゃなしにサッカー教えに来とると思っとんかと。ロベルト本郷かなんかと勘違いしとんかと。ちょっと前にフットサルの審判やってバンジーガムみたいにされた人間にはロベルト本郷出来るわけないんですよ。まずあいつブラジル人ですからね。

仕方ないんで当時流行りまくっていたモンスターハンター2ndGを取り出して、ここまでやったらG級ハンターのこの俺がアカムトルム倒すの手伝ったるわみたいな変な交換条件出して勉強させてました。

当時のモンスターハンター2ndGの影響力たるや、俺が凄腕ハンターと知った瞬間、完全に俺のことをナメくさっていたサッカー部の見る目が変わりましたからね。G級ラージャンをソロで…!?みたいなん言っててめっちゃ気持ち良かった。もっと尊敬してほしい。

ほどほどに勉強して、モンスター狩って、お母さんが出してくれるケーキを2人して鋭い目つきでこんがり肉でも食べるように手掴みで食って、モンスター狩って帰るって言う。まぁ思った通り楽なバイトでしたね。

この家庭教師のバイトしとる時また強烈な事件があったんですけど、流石に長くなるんで今度にします。



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