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婚活に必要なのは親孝行かもしれない

4月から就職する人、職場が変わる人、大学に進学する人、まったく新しい刺激に満ちた生活が待ってる。その環境を自ら選び、挑戦する姿は何歳になっても輝くものである。僕は社会人になって数年経つが、今がめちゃめちゃ楽しい。「学生に戻りたい」という思いや、「もっと勉強しておけばよかった」という後悔は不思議なことにない。

特に春から新社会人になる人は、期待とともに不安もあるだろう。

大人はめっちゃ楽しいぞ

これが「学生に戻りたい」と思わない所以である。学生に比べるとお金はめっちゃある。普段から贅沢はできないにしても、休みの日に贅沢する幸せを噛み締めておくのが個人的なTipsである。

大人の豪遊である。

学生から社会人になって大きく変わるのは交友関係である。大学という空間はある意味”箱”と言っていい。大学も個性的な人々があつまるが、やはりコミュニティの狭さは否めない。その点、社会人となると、年代や価値観の違う者と多く会う機会がある。僕はその方が刺激的である。

しかし、社会人になると困ることに、利害関係をうまない社会人の友だちのできにくさだ。理由はひとつ。会社と自宅の往復だけになるからである。

つまり自分から赴きに行かないと出会いがないのである。童話『シンデレラ』ではなく、『オズの魔法使い』的な発想で冒険する感じだ。『シンデレラ』みたいに、待ってても都合よく向こうから来るものではないのだから。同じ趣味友だちを募集しているネット上の掲示板やSNSはいくらでもあるので、活用するといいかもしれない。僕はそれで読書友だちができたことがある。あと、自分主催で「くずし字や古文書を読む勉強会」の講師をしたりしていた。(これは完全に自分の趣味が高じたボランティアである)

つまるところ、方法や手段を選べば出会いはめっちゃあるよってことだ。春から新社会人になる人、ぜひいろんな人と出会って交友関係を広めてほしいというススメである。

出会いといえば、最近読んだ『まじめな会社員』という漫画がある。

30歳で派遣社員のOL・菊池あみ子は彼氏いない歴5年。無難な仕事っぷり、無難に人間関係を築いていくも、私生活に彩りがないことに悩む。その結果、マッチングアプリを始める。出会う男性と食事をするもいまいちパッとせず、惰性的に婚活を続けていく。その最中、とある読書会に参加したとき、そこで出会った青年に一目惚れする。

冬野梅子『まじめな会社員』第1話「さよなら定型文」より


大人になってからも青春ってあるんだ


そのとおりである。30歳女性のリアルな生き方と恋愛観を伺いみることができる面白い漫画だった。

この漫画ではマッチングアプリで婚活する様子を描いている。ここで婚活の本質について考えてみたい。

社会人になってから交際を始めると「結婚を前提とした付き合い」になる。待遇をとれば「結婚を前提としない付き合い」はない。それはただの遊びなのだ。

「結婚を前提としない付き合い」は特に学生に多い。同年代で趣味が同じでなんとなく話が合うノリで付き合い始めるので、学生から社会人になったタイミングで、「これから将来どうする?」という話になった際、「結婚」という2文字が重くのしかかり、将来が見えなくなり別れるケースがある。春秋に富んでいて、学生の間に考えることができなかったのだろう。実際のところ、僕はそれが原因で恋人と別れた。時間の経過は時としてむごいのである。

(この記事に登場する彼女のことである)

婚活ときくと一体何をするものだろうと考える。単純にお見合いやパーティーに参加することかと思っていたら、マッチングアプリでの婚活もあるようだ。僕は使ったことないのでよくわからない。さっきは「出会いというのは自分から赴きに行かないと出会いはない」と言ったが、自分から出会いを求めに行った結果、マッチングアプリなのだろう。そういう出会いもありな時代になったのかもしれない。ここで1つ。

もし結婚を考えている人がいたとして、相手のどこを見るのか。

外見、性格、社会的地位、経済状況、価値観。色々あるだろう。どれも欠かせない条件でもある。「結婚の条件として相手に求めるものは?」という質問はとても懐疑的な部分があり、質問されても回答に困る。

結婚観に関しては以前、記事にしたことがあるのでぜひそちらも読んでほしい。

自分はどういう人間だろうと考える。自分のことは自分が一番知ってるかというと、意外とそうでもない。僕は自分の性格を一言で表すのは難しいし、よくわからない(と、思っている)。傍からみた自分のことを、1人視点でわかろうとするのは極めて困難なので、直接誰かに教えて貰えばいい。「自分を見つめ直す」とか「自分探しの旅」とかしなくても、身近にそれを教えてくれる存在がすぐそばにいる、自分を育ててくれた両親である。

このことから言えるのは、婚活において、相手に愛されようと頑張るより、親孝行をした方が良いかもしれないという話である。

僕には兄がいる。結婚して子どももいる。両親からすれば、長男が結婚して孫も産まれてこの上ない幸せだろう。僕は言う。

〇〇(兄)も結婚して子どもも生まれたんだし、僕はもういいんじゃない?僕が結婚するのが先か、両親が逝くのが先かどっちかだね。

新年に、酒に酔う僕が冗談っぽく問うたとき、母は

そうね。孫も産まれて人生2周目って感じだから、あとは君の人生だけだね笑

この時までは「良いこと言うてくれるやん母よ」と思ったが、取り返しのつかない親不孝な発言である。大馬鹿者である。子をもつ親なら子どもの結婚を望むものじゃないか。両親に人生3周目を味わってもらうためにも、僕も結婚して両親に安心して余生をすごしてもらいたい。だからといって、結婚は急いでするものではないので、それこそ僕の人生でもある。だから焦らない。

お料理教室に通って、料理スキルを身につけたい人。男性ウケ・女性ウケを狙うべく外身や中身を着飾る人。マッチングアプリで好きな人探し。どれも自分を形づくる直接的なものはない。

仮にこれから結婚に向かいたい場合、いちばんやらないといけない婚活は親孝行だと考える。

誰かの理想を追い求めてもその人にはなれない。でも、自分を育ててくれたお父さんやお母さんのようにはなれる。

だとしたら、もう1度親孝行して、親子の時間をつくる。

その中で「お母さんは自分をどのように育ててくれたんだろう」、「どんな苦労をしたのだろう」

お父さんと話すことで、「お父さんは苦しい時代にこんな苦労をして、自分を育ててくれたのか」と、学ぶことで成長に繋がる。だから結婚に行くときの準備ができると思うのである。

理想を高くもつのではなく、自分なりの幸せを見つけることだ。こうした親との時間をつくることが大事になる。

たとえば

「自分って子どもの頃どんな子だった?」と聞けばいろんなエピソードがでるだろう。

「子育てで苦労したことってなに?」と聞けば、子育ての中で得た学びを母から教えてくれるかもしれない。

「子育てと仕事を両立、大変じゃなかった?」と聞けば、父の仕事観や家庭像がわかるかもしれない。

「結婚の決め手はなんだった?」と聞けば両親の結婚観がわかるかもしれない。

「結婚生活が長続きするコツは?」と聞けば夫婦円満の秘訣がわかるかもしれない。

いろいろな理想像や価値観を身近の人から学ぶことで、より具現化できる。そして、それを学ぶことで婚活へのスタートになる。いろんな婚活の形ってあると思うけど、始めにすることは親孝行だと僕は思う。

まずは両親を食事に誘うところから始めよう。

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