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明日20日から「遠別少年」装丁展アンコール

2月に開催した「遠別少年」装丁展は5月20日から再開催いたします。坂川さんの残したこの本と、デザイナーとイラストレーターたちが作り上げたカバーをぜひご覧ください。

2月の展示のことはこちらを→これは追悼展ではありません  「遠別少年」装丁展

この展示は見所が3つあります。

1.装丁のおもしろさ

本好きであればきっと楽しんでもらえるはず。
ひとつの本に対して10の別々の装丁が作られました。(バリエーションを合わせると14)これはデザイナーが自分の思い通りに作ったカバーです。
デザイン、イラストも別々なら、紙や加工も様々。3人のイラストレーターが3層のレイヤーで合作したものもあります。
同じ本でもこれだけちがう見せ方があるんだと感じてもらえるはず。
それぞれ装丁の分野で活躍するデザイナー、イラストレーターたちによって作られました。部数限定ですが購入して持ち帰ることができます。(完売品もあり)
デザイン、紙、加工が一体となった装丁の面白さを感じてもらえると思います。紙もの好きの方にも。

2.小説『遠別少年」

『遠別少年』という小説の面白さがこの企画の出発点でした。
私たちブックデザイナーの先輩である坂川栄治さんですが、デザインのみならず文章も書くし写真も撮る、過去には温泉巡り番組に出演していたこともあるような多才な人でした。
小説はこれひとつだけでしたがひいきめなしに味わい深く面白い。いつの時代にも通じるであろう少年の記憶が呼び起こされるような小説。
なのに品切れ中だというじゃないですか。ならば、ということで我々がもう一度あらためて本を作ってみんなで遊ぼうじゃないかということになったのです。デザインのおもしろさでいろんな人にこれを手にしてほしい、読んでほしい、そんな気持ちで始めたことでした。

3.坂川栄治という人

本当は坂川さんもこれを一緒に楽しんでもらえるはずでしたが、完成前に倒れ、お別れすることになってしまいました。
装丁や『遠別少年』を楽しむ企画ですしなるべく「追悼展」にはしたくないのですが、坂川栄治という人にも焦点を合わせないわけにはいきません。
今回の展示ではこれまでの坂川さんの装丁した本、著した本、遠別時代の写真も展示しました。

今週の金土日、来週の金土日の6日間の展示です。
ぜひ足をお運びください!

「遠別少年」装丁展(アンコール展示)

2022.5.20(金)21(土)22(日)
27(金)28(土)29(日)
12:00-19:00(20日、27日のみ20:00まで)
●会場
Gallery装丁夜話
東京都渋谷区神宮前1-2-9 原宿木多マンション103
●参加デザイナー
阿部美樹子/石間淳/小口翔平/折原カズヒロ/坂川朱音/坂野公一/白畠かおり/近田火日輝/福田和雄/藤田知子
●参加イラストレーター
浅妻健司/草野碧/さかたきよこ/髙栁浩太郎/平井利和/三橋乙揶/保光敏将/横山雄/3WD(agoera・げみ・田中寛崇)

会場は原宿駅竹下口徒歩5分。古いマンションの一室です。
入口が少しわかりにくいのですが3つの黄色いコーンが並ぶ建物の、レンガ色の階段を上った先にあります。
お間違いなきよう!

竹下通りに入らず左に進む
この階段を上る

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