絵の具が線からはみ出るのを恐れるな。

主宰する絵画教室の子供たちに向けてそう言ったのは、
「はらぺこあおむし」の作者で、
5月に亡くなられたエリック・カールさんだ
(先日の『発想を自由に解き放とう！絵本作家・
エリックカールからのメッセージ』)。

はみ出るのを恐れ逡巡しがちな子供たちに、
盛んに

「失敗を恐れるな」

と繰り返していた。

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私は高校の美術の静物画の時間、
果物かごの影を描くのに失敗して、
「ええ～い」と、
現実性は無視して
真っ黒にぐじゃぐじゃと広げて描いて提出したところ、

「いいなぁ～」

って、
美術の先生に絶賛された思い出がある。

このときの美術の先生の真意はともかく、

目標から外れたのがきっかけで、
成功に結び付いた、
というエピソードは実に多い。