日本で初めて、ほかほかのご飯に生の卵を落として食べたのは誰か?
それが誰であろうと、ご飯は白米ではなく、
こんな色のついたご飯ではなかったか。
1月上旬の「日本経済新聞」朝刊で紹介された
その人物は、
あの存在感ある「麗子像」の画家・岸田劉生、
の父、
吟香という新聞記者の草分けだった
(ただし江戸時代に生卵による調理記録あり)。
*
鳥インフルエンザにより
養鶏場の殺処分が1500万羽に達し、
いまも夕方のスーパー店頭では
卵完売という札を目にし、
「お一人さま1パック」という
注意書きも変わらない。
こんなに愛されている卵に、
“物価の優等生”としての姿が、
戻る日が早く訪れてほしい。
でも、
発想が生まれる瞬間って、
例えば、
割った卵を目の前のご飯にかけるか、
かけないか、
たったそれだけの差なんだ。
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