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[読書]面白いとは何か?面白く生きるには?/森博嗣

こんにちは、noriです。

noteの更新は約一ヶ月ぶりです。
ここ最近は、同僚から推されたり乱読を推奨する本に刺激されたりして、ひさびさに漫画を読み漁っていました。

最近ヒットしている鬼滅の刃呪術廻戦チェンソーマンも面白いのですが、グロめの表現が個人的には合わず……。
そんな中、たまたま手に取ったブルーピリオドにドハマりしました。美術を題材にした漫画で、作者の美術愛や漫画に対する熱量がヒシヒシと伝わってきます。七巻から新章もスタートしており、これからも楽しみです。


さて、今回取り上げる本は『面白い』に関する本です。
面白いって大事ですよね。
生きる上で『面白い』ことが続くと心の栄養になりますし、ビジネスでは顧客に『面白い』と思わせることが肝要です。
そんな『面白い』について、森さんの視点で切り込んだ本です。


【著者について】

著者の森博嗣さん。少し変わった経歴をお持ちの方です。

もともとは工学博士として数値解析に関する研究をされていた方。ものづくりが趣味で、自宅の敷地内に庭園鉄道(←??)や工作室(←????)まで備えているスゴい方です (同じものづくり好きとしては、羨ましい限りです)。
小説家としての執筆活動は、『ものづくりの資金を稼ぐバイト』として始めたのがキッカケだそうです (←??????)。
代表作に『すべてがFになる』などがあります。

【本書を読んだ感想】

本書はおおよそ三部から構成されています。

①(導入)『面白い』の構造について
②(分析)『面白い』の出来方・作り方
③(総括)『面白い』生き方をするには

①『面白い』の構造について

簡潔に言うと、普段生きる上で面白いと感じることっていろいろあるよねっていう章です。
お笑い芸人のネタを見たときの面白さ、スポーツでシーソーゲームを見ているときの面白さ、自分の予想したとおりに物事が進んでいくときの面白さ、難しいと思っていたことが達成できたときの面白さ……。
さまざまな『面白さ』にケース分けして、ほかの言葉に置き換えて整理されています。

正確に要素を分解していく様子もスゴいのですが、すべて適切なワードに置き換えられるボキャブラリーに感心させられる章でした。


②『面白い』の出来方・つくり方

上述したさまざまな『面白さ』をどう生み出すか?という章です。
(ここからは著者の持論をふんだんに含むので、好き嫌いの分かれるところです。著者自身も『人生の面白さは、人それぞれかつさまざまな条件が重なって感じることなので、一言で答えることは不可能だ。』と断っています。)

印象に残った部分としては、

・面白さには『健康』『共感』『手間』がいること
・『孤独の面白さ』を知ること
・キットやレゴブロックは面白いのか?

という項です。
特に三つめは、目から鱗の内容でした。
既製品を買えば楽なのに、なぜ組み立てる必要のある物(=キット)を買うのか?また、キットとレゴブロックとの違いは何?という内容です。
短い内容ですが、とても濃い項目でした。


③『面白い』生き方をするには

要約すると、一人で面白いと感じられる趣味を見つけることその趣味が無い人は準備をすること、を推奨しています。
その理由は、誰にも邪魔されることがないからです。

著者は孤独や寂しさを肯定的に捉えるべきと説明しています。
これは僕も同意見で、お世話になっているアドラー心理学にも似た考え方があります。自分のコントロールできる範囲とできない範囲を明確にして、前者で自分の機嫌を取る。そういうことを仰っているんだと感じました。

対人関係で悩んだり、何かをしているのに虚無感があったり……
そういう感情は、このギャップから来ているのではないかな、と思います。



最後になりますが、この一年間、人と会う機会がめっきり減った方が大多数だと思います。
最近面白くないな……とか、寂しいな……とか、ネガティブな感情を抱いた方にオススメしたいと思い、この記事を投稿しました。

一人でも多くの方が、その人にあった『面白い』を見つけられますように。


2021年は、もっと面白くできると思っています。
皆様、よいお年をお迎えください。

それでは、また。

【著書情報】

題名:面白いとは何か?面白く生きるには?
著者:森博嗣
出版:ワニブックスPLUS新書



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