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愛するスペイン人たちよ。こんなに簡単にパエリヤを作ることを許してほしいfrom ハポン

梅田のルクアイーレの地下のユニークな食料品が豊富なゾーンをブラブラしていたら、面白い缶詰めを見つけた。
その名も「CAN Pの達人」
「缶つま」シリーズでおなじみの国分グループが出した新たなシリーズ、カンプの達人である。
興味津々にラインナップを見ると、ホットサンドの中の具にそのまま使えるものが並んでいる。ビーフシチューの具とか、そのまま食べても美味しそうな見た目。いいねぇ。
すると、その横に、パエリヤが3種類並んでいる。
おお!
チキンと、シーフードとイカ墨の3種類。
チキンとシーフードと2択に絞られた。
悩んで悩んで、チキンパエリヤをチョイスした。
あとでシーフードミックスを足そうという目論みである。

さて、このパエリアの素の使い方なのだが、めちゃくちゃ簡単で度肝を抜かれた。

①米1合を用意。洗わなくて良い。
②鍋に米を入れる。
③缶を開けて汁も全てぶち込む。
④普段通り炊く。

つまり水も測らなくて良い。
これだけで完結なのである。
ほんまかいな。
半信半疑でキャンプでやってみることにした。

焼き鳥の続きである。

まずは家で1合をはかってビニールに入れて持ってきた米とダイソーのメスティン。そして缶。
いつもの、洗濯を繰り返したせいで少し縮んだポン子さんからもらったNY土産のカラフルふきんに乗せて。

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米をメスティンに入れて缶の中身を全部メスティンに入れて、そのまま30分ほど放置し別のことをしていた。
そして、そろそろ炊こうか、と思い立ち、固形燃料に火をつける。
そのまま放ったらかしで多分25分ほど。
気づいたら火が消えていたので、メスティンをひっくり返して蒸らしてみる。
そこから15分後くらいにまたひっくり返して蓋を開けてみたら、完成していた!
といっても、混ぜるまでは完成ぽく見えなかった。
何やら具が上に乗っかっていて、トマトっぽい汁もまだ残っていてベチャベチャそうな雰囲気。
しゃもじでひっくり返して蒸らしてみる。
ちなみに、キャンプでのかさばってしまう「しゃもじ」問題にようやく正解を見出したのがこちら。

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ダイソーの手巻き寿司セットのしゃもじが短くて、ちょうど良いミニサイズ。もう一生キャンプに持っていくしゃもじはこれにしようと決心した次第。
ミニサイズしゃもじで思う存分蒸らすと、ベチャベチャ感はなくなり、どこからどう見てもパエリヤになっていた。

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そして、何のためのガーリックシュリンプかというと、すべてはパエリヤのためであり、ガーリックシュリンプは、完成後にパエリヤに散らされ、見事にチキンとシーフード両方のパエリヤへと導いたのである。
なお、焼き鳥の残りも串から抜いて混ぜた。
この、ゴールデン・パエリヤ・スペシャルバージョン、どうだ!

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フライングタイガーで買った金の紙皿がまぶしい。
串から抜かれた鶏肉の穴が中央に来ているのもなかなかニクい演出。ねぎまのネギとブロッコリーが彩りを添える。
そして、エビの存在感に感謝。
(ちなみに、私は欲張りで向上心みなぎる人間なので、後からエビや鶏を足して乗せましたが、缶だけでもちゃんとチキンやパプリカのような具が入ってます。)

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美しい。
そして、簡単すぎた。
パエリヤと言えば、スペイン。
スペインを旅している時に、パエリヤを注文したら、やたらと待たされて空腹な時に大変な目に合ったことがあるし、一人なのに4人分くらいの鍋が出てきてひっくり返りそうになったことを思い出す。
日本人はパエリヤを缶に閉じ込めて、しかも1合分だけのパエリヤを作れるという天才的テクノロジーを発揮してしまった。
もうこれは金メダルである。(オリンピックと紙皿の色を意識した表現である、あしからず。)

1合のみとは言え、あれこれ食べ過ぎて、少し残してしまったパエリヤも、アイラップ(冷凍も加熱もOKのビニール袋)に入れて、湯煎したらぬくぬくに戻った。
アイラップも最高。

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そして神戸牛の霜降りステーキ(2500円のが1500円になっていたやつ)も最高。
最高しか出てこない今日の語彙力のなさはスルーしておくとして。

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ステーキに、にんにく旨塩とほりにしを混ぜてふりかけ、かつ、エバラのプチっとステーキソースまでかけるという、何が何だか分からないオールスター感謝祭ステーキ。
パエリヤの残りと一緒に、最高のディナーでございました。

なお、フランスのルピュイの道すがらに買ったオピネルのお気に入り山登り柄のナイフも使わなくて済むくらい柔らかくてとろけるステーキだった。
とにかく、キャンプでは肉を焼いてりゃいいな、と改めて思った今回のソロキャンプ。


いやしかし、それにしても、「CAN Pの達人」のパエリヤは普通においしいパエリヤだった。
私の本心は、いつかまたスペインでやたらと長い時間ワインでも飲みながら待ち続けて、パエリヤを食べたいし、「パエリヤはやっぱり本場がおいしいよね、ケリコ~、ムイビエン!」と言いたい。
だけど、それまでの間だけは、スペイン人には申し訳ないが、日本人は缶詰で簡単にパエリヤ作っちゃうからな、すごいだろ、とせいぜい負け惜しみのごとく言い続けていたい。
もう少しの間だけそうさせてもらうので、そんな私を許してほしい。




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