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バンクシー展はアートかフェイクか

バンクシー展が大阪にやってくるから行かないかと誘われて、行きたいと答えた。バンクシーの描くダークなユーモアに興味があったし、横浜でやっていた時に、大阪に来たら行きたいなと思っていたから。
調べてみると「バンクシー展 〜天才か反逆者か〜」はバンクシー本人非公認のものだった。まあ、当たり前とも言える。
謎の匿名のアーティスト(集団?)であり、公共の場に落書きを繰り返す犯罪者でもあるから当然である。
バンクシー側がはっきりと非公認で「フェイクだ」と言っているそのバンクシー展に、どういうスタンスを取ればいいのか少し考え込んでしまった。
そもそもバンクシーの作品の多くは落書きで犯罪である。反資本主義を描いている作品も多いバンクシーの絵を見に、入場料を払って行く。しかもそのお金はバンクシーに関係ない全くの他人の懐に入る。
うーん。なんか腑に落ちない。
所有者が本人に無許可で期間限定で展覧会を行うことは著作権的には問題ないらしい。
本人側が「フェイクだ」と言った展覧会にお金を払って見に行くのか。
どうしようかな。
何が引っかかるって、本人非公認だということを出来る限り伏せているこの展覧会の姿勢だ。ずるい気がする。
次にロンドンに行った時に、残されてる落書きを見て回る方がワクワクする鑑賞方法だと思うから、それをやりたい。これは前々からやってみたいと思っているけど、一体今度いつロンドンに行けるのやら。
1800円を払って作者の手元にいかないなら、せめて少しでも安く平日アフターファイブの1000円のチケットにしようか、などと考えたり。そんなことを考えずにただ楽しめばいいのだろうけど、アーティストの望んでいない形に加担するのは抵抗がある。しかし、ただの落書きをお金を払って手に入れた人間が展覧会で展示し、それをお金を払って見に行く人間の滑稽さも含めて皮肉るところまでがバンクシーなのかも知れないし。
などモヤモヤ考えながらBlurの「Think Tank」を聴く。
お金を払って20代の頃に買ったアルバムは実家のどこかに眠っていて、今はspotifyで聴いている。
紙の歌詞カードの方がやっぱりいいよなと思いつつ。

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