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本物の薬膳は、対症療法で終わらない

とある会合で「薬膳は対症療法化根本治療か?」と尋ねられました。
私の答えは…「どちらでもあると思います」。
対症療法が必要なときもあるけど、対症療法で終わるとダメなときの方が多いです。
薬膳を対症療法で終わらせないために、「なぜそうなったのか?」を意識するようにしましょう!

症状ではなく人をみる


神戸市中央区の漢方薬店で、漢方カウンセラーとして診断して10年。
「本物の中医学」で薬膳を伝えて15年。
10000人以上に中医学で心を笑顔にしてきた池田のりこです。

薬膳のセミナー、講演、企業様での研修、漢方薬のカウンセリング、レストランの薬膳監修などをしています。

私が中医学や薬膳を伝えるときに大切にしていることがあります。

それは、「対症療法で終わらせない」ということ。

よく「漢方薬や薬膳や鍼灸は、根本治療ですよね?」と言われます。

確かにそうかもしれないけど、対症療法になってしまっていることもあります。

対症療法は、症状を抑える目的で行なう治療法。
根本治療は、病気の原因を取り除いて治す治療法。

症状が辛いときには、対症療法をします。
しんどくてQOL(Quality of life:生活の質)が下がりますからね…。

大切な自分がより良いパフォーマンスをするためにも、整っている方が良いです。

これは、西洋医学のお薬でも漢方薬でも薬膳でも同じ。

でも、「頭が痛いです」と言って、漢方薬を服用したり、薬膳をしたり、鍼灸で治療してもらって、「治りました」で終わってしまうことはないですか?

子宮筋腫を切除する手術を受けて、「治った!」と思っていませんか?

悪いものはなくなっても、その悪いものを作った「心身のバランスの悪さ」はそのままで何も変わっていません。

中医学はバランスを整えて中庸に戻し、症状が出ないようにします。

漢方薬や薬膳で良くなったとき、根本治療のように感じますが、実はそれは根本的な治療ではないと思うのです。

「なぜその症状が出たのか?」ということを確認して、再発させないことが大切です。

漢方薬や食べものや鍼灸で一時的に症状が緩和しても、また出てくる…。

その都度、頼る…
というのでは、根本的に整えっているとはいえません。

その人全体をしっかり見て、「なぜそうなったのか?」を考えていきましょう。


「治って終わり」じゃない

漢方相談のお客様から「漢方薬を飲んでラクになりました」と言われると、嬉しいです。

でも、それで終わりにはしません。

「良かったですね!今回お渡しした漢方薬は、このような作用があります。
それで改善したということは、こういうことが原因です。
今は効いていますが、ここを整えていかないと繰り返しますよ」
とお話をします。

元気を作るもので改善した=元気が足りなかった
緊張を緩めるもので改善した=緊張していた
温めるもので改善した=冷えていた
血流をよくするもので改善した=血流が悪かった

ということです。

なぜ元気が足りなかったの?
なぜ緊張していたの?
なぜ冷えていたの?
なぜ血流が悪かったの?

ということを考えなければ、同じことを繰り返します…。

「一生このお薬を飲まないといけないのですか?」といわれる方もいらっしゃいます。

「あなたが整えば、飲まなくていいですよ。お薬を飲むか飲まないか?ではなく、あなたの身心が整うかどうかです」と答えます。

漢方薬は西洋医学の薬より優しいと思っている方は多いですが、薬で症状を抑えているだけなら、それは薬の形態が変わっただけで同じこと…。

根本治療をするためには、「症状ではなく人をみる」ことをして、しっかり整えていかないといけないのです。

自然界とのバランス、内臓のバランス、栄養のバランス、感情のバランス、口にしている食べもののバランス…など、どこのバランスが乱れているのかをチェックしていきましょう。


体の仕組みと自分のことを知る

「なぜそうなったのか?」を知るために最初にすることは、体の仕組みと構造を知ること。

これは中医学を少し勉強していただかなければ…です。

でも、それを知ったからと言って、「自分がなぜそうなったのか?」はすぐには分かりません。

みんな同じではないから、「自分のこと」を知らないといけないんですよね。

みなさんは、「自分のこと」を分かっていますか?

自分の中庸、ベストコンディションを知っていますか?

一人ひとり、違います。
他人と比較するところではないんです。

理論を学ぶ(外)
自分を知る(内)
この2つができると、根本的に整えることができるんです。

自分のことを知っていても、理論が間違っていたら意味がなく…

薬膳をするときは、プロに見てもらうか、しっかりスクールで学ぶことをお勧めします。

本とか通信教育で独学…というのは、ちょっと難しいかもしれませんね。


初心者からプロまで

咲美堂中医学院では、初心者の方には分かりやすくお伝えし、中級クラスでは理論をしっかり学び、上級クラスでは症例から診断して食べものを選べるようにカリキュラムを組んでいます。

対症療法と根本治療で、きちんと整えられるようになります。

今出ている症状だけでなく、しっかりと原因を見極めて対応し、予後を考えて整えていく…

もしかしたら…

健康に良いと思ってやっていたことが、ダメだった…
体に良いと思って食べていたものが、違うかった…
日々の養生が体調を悪化させていた…
思考や感情によって、体のバランスが乱れていた…

ということもあるかもしれません。

そのようなこともすべてチェックして、「あなたの症状はなぜ出ているのか?」ということを考えていきます。

症状を安易に消してはいけないと思うのです。

症状は体からのサインだから。

それを無視して、なかったことにするっておかしいと思いませんか?

きちんとサインを受け取って、自分のことを知って、中医学理論と比較して、最短ルートで心と体を整えていきましょう!!

これが私が本当に伝えたかった薬膳で、これができる人が「食医」です。

本物の食医を育てたい!!
楽しくね。

いよいよ月末から「パーソナル食医養成セミナー」の上級クラスが始まります。

上級クラスなので、まぁまぁスパルタです…(笑)

だからといって「こんなことも覚えてないの?キーキー!!」なんてことはしませんよ。

「ここに書いてるよ」とテキストのページをお知らせして、思い出してもらいます。

「こういうときって、どうかな?内臓さんはどんな気持ちだと思う?」と質問して、考えていただきます。

私からの一方通行のセミナーではなく、みんなで作っていきます。

めちゃくちゃ楽しみで、興奮しすぎて…

鼻の穴が大きくなりそうです…(笑)


おしまい。


2023年春、薬膳スクールは「咲美堂中医学院」としてリニューアル!!
「パーソナル食医養成セミナー初級・中級・上級」が開講します。
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