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いまの40代も、島耕作のように”いやな仕事でえらくなるより好きな仕事で犬のように働きたい”

社会人になって何年目だったろうか。課長 島耕作を読みふけったのは。
派閥に属さず、ひょうひょうと自分らしく生きた彼は、その後、社長、会長と上り詰めるのだけれど...

40代、課長時代。
人事部の同期に「お前、出世したくないのか?」と聞かれ、彼はこう応えたのだ。

「いやな仕事でえらくなるより 好きな仕事で犬のように働きたいさ」と。
あの頃、20代だった私たちは「へえ」と本を閉じたわけだけれど。
いま、あの頃の島耕作と同じく40代、あの言葉が脳裏に浮かんでこないか。今日は、そんな話。


「仕事にストレス」課長級が最多の54.5%(2024/8/2 日経MJ)

①課長はストレスフルで大変

・職場で最もストレスを感じているのは課長。
・マイナビがまとめた調査によると、仕事上でストレスをもっとも感じているのは課長級の管理職(54.5%)で「部長級」(49.7%)や「主任級以下」(51.6%)を上回った。
・労働時間の長さに加え、職場内での発言力の低さや人間関係がストレスの原因になっているようだ。

日経MJ記事本文より

上司からの無理難題。部下からの突き上げ。モラハラ。パワハラ。360度評価。プレイングマネージャーという名の名ばかり管理職。
なんと悲しい、中間管理職の性(さが)よ...

②それが部下にも伝わって、昇進意欲は低調

・ストレスは部下にも伝わっているようだ。
・役職についていない正社員を対象に昇進意欲を調べたところ、年齢層が上がるほど意欲が低下。
・男性では40代、女性では30代で「昇進したくない」が「昇進したい」を上回った。

日経MJ記事本文より
マイナビライフキャリア実態調査2024年より

部下は上司を3日で見抜く。ストレスが部下に伝わるのは、当然の結果なわけで。ちなみに昇進したくない理由は...
・責任が重くなるため(49.2%)
・自分には向いていないため(39.8%)、がツートップ。

じゃあ、この人たちは仕事をしたくないのか?といえば...

④働きやすさと自己成長・給与向上を両立させよう

働きやすさを犠牲にせずに自己成長や給与向上を実現できると企業が示すことが、働くモチベーションを上げるきっかけの一つとなるのでは

日経MJ記事本文

記事はこのように締めくくっている。
...のだけれど、実際のアンケートでは、
①課長はストレスフルで大変
②部下にもそれが伝わって、昇進意欲が低め
④働きやすさと自己成長・給与向上を両立させよう

の間にもう一つあって...
①課長はストレスフルで大変
②部下にもそれが伝わって、昇進意欲が低め
③やれる人は他でやりがいのある仕事をしてる(副業)
④働きやすさと自己成長・給与向上を両立させよう、の流れ。

仕事はやりたいのだ。ただ、やりたい仕事がしたいだけ。島耕作と一緒。

③やれる人は他でやりがいのある仕事をしてる

マイナビライフキャリア実態調査2024年より

回答総数が14,000人、うち2,160人が副業をしている、つまり15%は副業してるんだね。これって、滅私奉公、会社に忠誠を尽くす時代から考えると、隔世の感がある。

変わりゆく「いやな仕事でえらくなるより、好きな仕事で犬のように働きたい」

島耕作の場合...
いやな仕事(派閥間の争い)でえらくなるより、
好きな仕事(宣伝・広報)で犬のように働きたい(会社に貢献したい)、と言ったわけだけれど、

現代の場合は...
いやな仕事(本業のすり減る仕事)でえらくなるより、
好きな仕事(副業)で犬のように働きたい(やりがいを見つけたい)、となるのかな。

こうしてみると、島耕作の...
・いやな仕事=派閥間の争い
・好きな仕事=宣伝・広報
・犬のように働く=会社に貢献したい
は、主語は全て会社だけれど...

現代の...
・いやな仕事=本業のすり減る仕事
・好きな仕事=副業
・犬のように働く=やりがいを見つけたい
は、主語が全部自分になる。

「会社が良くなれば、自分も良くなる」から、「自分が良くなれば、会社も良くなる」へ

右肩上がりの経済成長期。
会社のために尽くせば、自分の生活も豊かになった。
会社が良くなれば、その分、自分も良くなった。

今はどうだろう。会社に尽くすことで、自分が豊かになるだろうか。いや、豊かにならない、課長を見れば分かるでしょ、そういうことだとしたら…

自分が(副業で)成長すれば、会社のためにもなる。
自分が良くなれば、会社も良くなる。
正(会社)があってこその副(副業)なわけだから、会社(正)は社員に副業(副)で培った能力を本業(正)に生かしてもらえるよう促したい。本業にも、やりがいを見いだして欲しいのだ。

やっぱり会社にとって、社員の副業というのは認めるべきものなんだろう。そう想って、スマホを閉じました。

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