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23. 「エンゲージメント」を理解し、意図をもって高める

■Keynote

仕事が楽しくてしょうがない。そう感じながら仕事をしている人は強い。楽しいから仕事にのめり込める。だから結果が出る。これを行動心理学の世界ではエンゲージメントと呼ぶ。By 高橋俊介 (慶応義塾大学大学院教授)

■「エンゲージメント」は「活力・献身・没頭」により構成される

「エンゲージメント」とは、「仕事に対する積極的で充実した心理状態」を意味し、具体的には①「活力」、②「献身」、③「没頭」の3つの要素から構成されている。一方、エンゲージメントの対概念が「バーンアウト」(燃え尽き症候群)である。
バーンアウトすると、疲弊し、仕事への熱意が枯渇するのに対して、エンゲージメントの高い従業員は、意欲と活力にあふれ、仕事に積極的に取り組むという特徴を示す。一見、「ワーカホリック」の状態と似ているようだが、両者には仕事に対する考え方や動機の点で大きな違いがある。エンゲージメントの高い従業員が仕事に前向きなのは、その仕事が「好き」で「楽しい」からである。一方、ワーカホリックの従業員は「忙しく働いていないと不安だから」、仕事にのめり込まざるを得ない状況といえる。

■エンゲージメントの向上は組織に好影響をもたらす

従業員のエンゲージメントを高めることで、会社組織/従業員個人の双方にとって多くの好ましい効果が期待できる。具体的には、モチベーションの向上、業務改善意欲の向上、組織への信頼感の向上、周囲に好影響を与える行動の増加などが挙げられる。その結果、組織のパフォーマンスも向上し、離職率が低下するなどが期待され、さらには組織の業績向上、財務面への好影響も期待しうる。

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(出典:ユトレヒト大学社会科学部社会・組織心理学科 ウィルマー・ショーフェリ教授 提唱定義)

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(ハーズバーグの二要因理論)

■Let's Think!

□ 自身の会社の従業員の環境認識について、どの項目の満足度が高いまたは低いだろうか?

□ 自身の会社のエンゲージメントの向上に最も連関する環境認識は上記左図の8つのうちどれだろうか?






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