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営業が大事だと教えているのに社員は分かっていないようです

「売上をあげるための知恵を出してくれる社員がいません。
売上が上がらないと次がないことを、
かつては飲み会で、今はオンラインミーティングで熱く伝えています。
皆、その通りとうなづくばかりで、
ならばどんなことをしたらいいかという知恵やアイデアはまったく出てきません。
では相談に来るかと言えばそれもなく、
たまに相談に乗ってやっても
わたしの言うことをまったく分かってないようです」
(システム製品の訪問販売業社長 50代 男性)

あなたは壊れたテープレコーダー

あなたはこんな風に思ってません?

「経営は営業がすべてだ。
営業さえ成果をあげれば、
会社のすべての問題はかたづくのだ。

そして営業は
わたしの過去の成功体験を参考にすれば
必ず成果が出るのだ。」

あなたのように
延々と自分の主張を演説する社長さんを
たまに見かけます。

あなたは
「自分のやり方が正しい」
という枠組みに囚われてしまっているんです。

過去の経験によって作りだした「枠組み」を
延々と再生している状態です。

あなたの周りはイエスマンだらけ

あなたは「確固たる持論」を流暢に話しているので
気分がよいでしょう。

でもあなたの相手は
自分のことをあなたの狭い枠の中で決めつけられ、
話を聞いてもらっていないと感じてます。

あなたが話すほどモチベーションが下がり、
あなたと2度と話したくないという心持ちになったり、
積極的に話しかけないでしょうね。

あなたは
「これだけ話してやったのに、
あいつらは全く分かっていない!」
と憤慨していますが
あなたの方に問題があります。

「過去の枠組みを再現するものであったとしても、
それが優れたものであれば、
よいのではないか? 
過去の経験によって裏打ちされた見識を活かすことで
若い者は成長するのではないか」

あなたはこう反論するでしょうか?

「過去の見識を活かす」とはどういうことでしょうか?

過去の成功のうち、
今でも使えるものだけを引き継ぎ
足りないものは補い、繕いして
元のものを進化させることでしょう。

「一言一句、誤りがないのだ
この通りにせい」
というあなたの言動では
誰も
あなたの過去の見識を活かすことができません。

あなたの枠組みは岩盤のように固く
疑問やアイデアをはさむスキを与えません。

聞いてる方は
あきあきしてきて
「はい、はい。そうですよね。」
と表面的な返事をしてその場をやり過ごします。

あなたの「枠組み」を否定しないように
周囲はその「枠組み」に合わせて偽の主張をする
「イエスマン」と化すんですね。

あなたの過去の経験がいかに優れていようと
今のようなトップダウンを続ければ
アイデアを持った優秀な社員は早々に辞めるか
まわりは「イエスマン」ばかりになるか
言われたことしかやらない社員ばかりになることでしょう。

ダウンローディングの恐ろしさ

U理論というイノベーションのための手法があります。
その中に「ダウンローディング」というものがあります。

過去の経験で創りあげた枠組みに固執し
ほかのものに意識が向けられず
その枠組みに囚われている状態を言います。

あなたはまさに
ご自分のダウンローディングで
あなたの会社の存続を危うくしてるわけです。

あなたが今の枠組みに固執して
ダウンローディングし続けていると

短期的に売上は上がっても
(上がらないでしょうけど)
長期的には
製品サービスの寿命切れ、
在庫管理と原価管理の失敗、
人事政策の無策などで
数年後に取り返しのつかないことになりそうです。

経営者でなくとも
「ここぞ」という時に周りから協力が得られない
何かしらトラブルを抱えてしまう傾向がある人は
ダウンローディングの穴に落ち込んでいるとみて
間違いないでしょう。

ところが、その時は
過去の経験に基づいてベストを尽くしているように当人には思えてしまうために
思うように周囲が応えてくれないことに
フラストレーションを感じて
さらに枠組みに囚われてしまうという悪循環が生まれてしまいます。

あなたのダウンローディングは
周囲のモチベーションを下げてあきらめを引き起こします。

周囲からの協力が得られませんし
あなたに情報が入ってきません。
組織にはあきらめの風潮が根付いて
どこからもイノベーションは起こりません

ダウンローディングから抜け出す

ダウンローディングのワナから抜け出す方法は
ないことはないですが
かんたんではありません。

まずは、あなたとまったく利害関係と上下関係のない
お互いに相手に斟酌(しんしゃく)しないで
なんでも言い合える人を見つけることでしょうか。

あなたより年上で経験値も多く
あなたのダウンローディングを
片っ端から笑い飛ばしてくれるくらいの人であれば
サイコーです。

コーチングサービスを使うのもいいですね。
いいコーチをどうやって選ぶかが
難しいですけど。

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