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2023年の詩(nori)

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2023年に作成したものです。
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記事一覧

【詩】サテライト

「会いたい」って言われたわけじゃない

泣き笑いの絵文字を見て感じたんだ

「おつかれさま」ってあえて平仮名にして

なるべくそっけない返しをしてる

あんなに聞き上手で優しいあなただから

相槌をする役の交代だ

「うん」「それで」「さすがだねぇ」

何日だって繰り返しても嫌いにならない

あえてこっちから話を打ち切って

気まずさだって渡しやしない

「おやすみ」って言葉が一番好き

あなたは

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【詩】よせばいいのに

もしかしたらって期待して

可能性を期待して

もう少しで叶うかもって

思った直後に思い知る

最初から可能性なんてなかった

期待した分だけ傷付いた

よせばいいのに

もう一度だけって期待して

叶うかもって期待して

でもやっぱり無理だよね

って思わせようとする心とは反対に

奇跡が起こる事にすがりたい

悲劇のヒロインなんてまだマシだ

私が繰り返して来た失望のヘビロテ

期待する事を

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【詩】小丈夫

改札口で手間取っていたら
「ちょっと」って怒られて
私がどいたら 次の人も
そのまた次の人も
足早に通って行った

「大丈夫だよ」
私の傍に来たおばあさんが
「あの人達も、あなたも、大丈夫だよ」
って言った
私が顔にハテナを浮かべていると
「大丈夫じゃなくても、きっと小丈夫だよ」

私は何だかホッとして
帰り道で呟いた
「私は小丈夫」

©nori

2023/10/30

【詩】獣の末路

ぶどうの一粒一粒を
つまんで取っては皿に置く
残った歪な枝は
肺胞みたいで苦笑する

私は寿命を縮めてきました
自由だけを求め過ぎました
案の定 下された診断に
私は治療なんてあきらめました

年金を頂く前に
黄泉へと向かうチケットを
受け取ればもう払い戻しなど
無理ならいっそ…
なんて事 考えるくらいはいいでしょう
それが私という人間だから

ぶどうを口に含んだ後
吐き出した種の一粒に
何となく

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【詩】Okage

一つになろうとするからこそ起こる争い
ただのケンカじゃなくて高め合う為の言い争い
本音同士でぶつかって
「あなたの事が分からない」
を乗り越えたい

普通だったらとっくに離れて当然なのに
傍にいて今日も言い争ってる意味があるはず
工夫した皮肉で褒め合って
「あなたはスゴい人だよ」
って分かってる

気に入らない事が積み重なってく日常に
私の色を垂らして 君の色に塗り替えされて
いっそ全部剥がしたい

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【詩】もう少しここにいよう

暗い未来を予想して

不安でいるくらいなら

楽しかった過去を思い出して

前に進まずにいればいい

あの頃と同じ思いがしたくて

やってみたら何か違って

面白くない つまらない

そしたら違う何かをすればいい

選ぶのは自分だ

誰かじゃない

未来に希望が持てなくても

明日の楽しみなら一つくらい

探せばきっと見つかるはず

明日もここにいていいんだよ

できそうな将来を目指すより

でき

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【詩】その力を

なぜか一つだけ残っている

ゴミ箱の側面に貼られたシール

特に好きだった覚えのない

美少女戦士の木星さん

格闘技に長けた長身で

雷を自在に起こせたような

そんな超人離れしていても

分け隔てなく優しい人

いや逆なんだ

力を持っているがゆえの優しさ

何の為に使うんだ その力を

あなたは

私は

何の為に使うんだ

©nori

2023/11/17

【詩】タイムポスト

2023年11月8日

この日の事を忘れないでいて欲しい

10年後の自分も

20年後の自分も

あの日呟いた感謝の言葉を

ありがとうって言葉が

どうにも好きになれなくて

口に出す時はたいてい

どうもかサンキュー

有り難いって漢字で書いて

なるほどなって思ったんだ

もっと有って欲しい事だから

ありがとうって言えなかった

いくら丁寧に言ったところで

感謝の最上級は表せない

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【詩】勇気奏上

あなたがたった一人でその舞台に上がる時

思い出して欲しいのは涙を流した初舞台

あの時あなたは誓ったはずだ

もう二度とみんなの大事な時間を奪ったりしないと

それでも誓いは約束とは違う

果たせない事だってあるだろう

あなたに意識して欲しいのはただ一つ

あなたの想いとは関係なく応援したい人がいる

あなたの事を本気で支えたいと誓った人がいる

あなたから見えないとしても私達はそこにいる

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【詩】A few shine

私達は少数派

それが当たり前で

テレビで特集される出来事には

興味を持てなかったんだ

でもね そんな私達が

遠い未来で多数派に変わったら

未来を先取りしていた

誇れる過去に変わるんだ

私達は少数派

多数決では勝てなくても

ゆっくり 静かに

浸透するよ

だからそんな私達が

暗い未来を照らす光になるよ

あの日嬉しくて泣いた

感情を取り戻すんだ

©nori

2023/1

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【詩】照らして

たった一人だけでいいから

私の事を見て

誰よりも必要として

そのペンライトを掲げて

証明して

私のどこが好きなのって聞いたら

迷わずに「全部」って答えるんじゃなくて

ちょっと考え込んでから

「分からない」って微笑んでほしい

たった一人だけでいいから

好きだった人から私に乗り換えて

今私だけを見て

好きになって

たった一人だけでいいから

なんて実は大嘘だって分かっても

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【詩】くたびれる毎日は

表舞台に立つ事を禁じられて

文句を言われないように注意して

ただひっそりと生きて来たけど

くたびれる毎日は

きっと何か間違ってるって思いたい

夢によく見るのは

学生時代の仲間達

あんなに仲良かったっけ?

美化する事に慣れて行く

許可が欲しい

「たぶん絶対大丈夫」

100%なんてありえない

だけど自らは歩き出せない

表舞台に戻る事を夢見て

文句にひるまないようなメンタルと

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【詩】a omori

「よく頑張った」って人は言う

だけどこうすれば良かったって正解はない

行き帰りですら楽しかったあの道のりも

いつしか色を失くしていった

「やりたい事をすればいい」

「やりたいようにやればいい」

あんなにやりたかったはずなんだけどな

1年が経ち

2年が経ち

頑張りたかった夢は足枷に

ズルズルと引きずってただの重りとなった

間違えた事が多過ぎて

今でもよく分からない

それでも

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【詩】Sign

人によって希望は違う

否定されて当然な行いも

誰かにとっては希望そのもの

前を向く事が希望じゃなくても

そんなあなたが私の希望

そうやって今日も循環していく

優しさを帯びた言葉が

人を救うとは限らない

自分より不幸な人の存在が

時に誰かを救ったりする

暗闇の中で薄っすら光る

あなたと私という星を繋いで

それに気付いた誰かさんと

私達だけの星座を創ろう

©nori

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