![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/141664643/rectangle_large_type_2_b248bcbb4f4f4d59057650e367adc422.jpeg?width=800)
初夏の奈良を訪ねて① 奈良ホテル~瑜伽神社
當麻寺を後にして近鉄奈良駅へ着いたのは、夕方5時半近く。
写仏の余韻に浸ってぼーっとしていたのか、地上へ出て見るといつもと違う景色・・
あれれ?
どうやら出口を間違えたみたい。
近鉄奈良駅の全体が見える。
でも、それがまた新鮮!
![](https://assets.st-note.com/img/1716287258820-0NANZ1mpyx.jpg?width=800)
いつもは外国人観光客でごった返している東向き商店街も、この時間なら空いていて自分のペースで歩けます。そうそう、ひと昔前の奈良はこういう感じだった。
そのままもちいどのセンター街へ進み、閉店間際のお店で少しだけお買いもの。
このお店は半年前にも訪れ、その際に店主さんとすこしお話をしたのですが、どうやら私のことを覚えてくれていたみたい。
「いつもありがとうございます。これからお帰りですか?」
声をかけていただき、とても嬉しくなりました。
また一歩、奈良通に近づけた感。
🦌
夕方6時、信州と違って陽を遮る山々がない奈良は、まだまだ明るい。
高く響く興福寺の鐘の音を聴きながら、宿へ向かって歩きます。
![](https://assets.st-note.com/img/1716287286121-OuxuKKW0he.jpg?width=800)
奥に見えるのは、春日大社一の鳥居
交通量の多い道の歩道、坂を下って池のむこうに見えてきましたよ。
今日からお世話になる宿が。
![](https://assets.st-note.com/img/1716287312000-mZtOGqRgjr.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1716287340587-pw13M2Muc2.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1716287358855-jWfanEhatP.jpg?width=800)
到着しました、奈良ホテルです。
わたしはこのクラシックホテルが大好きで、もう何度も利用しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1716287381066-R9j7ZpLRtu.jpg?width=800)
館内には、上村松園をはじめ福田平八郎など有名作家の絵画や書が飾られ、さながら美術館のような雰囲気です。
そしてラウンジには、アインシュタイン博士が演奏したピアノも。
黄色に経年変化した象牙の鍵盤が、その年月を感じさせます。
歴史と芸術が、すぐそばにある。
そこもまた奈良ホテルの魅力のひとつ。
![](https://assets.st-note.com/img/1716287396622-46h8TqSvzd.jpg?width=800)
奈良ホテルでの静かな朝、
上質なカーテンの隙間から差し込む柔らかな朝陽で、自然と目が覚めました。
![](https://assets.st-note.com/img/1716341239775-dKa1qcn1Mw.jpg?width=800)
さて、
では朝食をいただきにメインダイニングルーム「三笠」へ行きましょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1716341257011-kFpUdCTBtX.jpg?width=800)
レッドカーペットの上を歩く
ほんの少し待ってから通された席は、窓際のテーブルでした。
ホテルマンが引いてくれた椅子に腰かけ、食事を待つ間にも外の美しい景色を眺めたり、きょうはどこへ行こう?と妄想したり、まったく退屈しません。
![](https://assets.st-note.com/img/1716341476573-5X69ZCvRMG.jpg?width=800)
窓からの景色
朝食は、洋食・和食御膳・茶粥御膳の3種から選べます。
奈良に来たのならば、まずは奈良らしいものを!
ということで、この日は茶粥御膳を。
![](https://assets.st-note.com/img/1716342876213-DZD5uoyvbF.jpg?width=800)
奈良名物「茶粥」
焼き魚が、ふわふわで美味しい!
ですが、日頃から小食のわたしにはちょっときついボリューム。
無理せず食べられる分だけ、いただきます。
🦌
食べて、ひと息ついて、
ではそろそろ出かけましょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1716343736118-Zs0WUNWd9T.jpg?width=800)
奈良ホテルがあるのは、奈良市高畑町という場所ですが、この近辺には新薬師寺はじめ、大きくはないけど魅力なところがぽつぽつあるので、今日はその辺りをのんびりと歩いて回ります。
細い路地を歩いて3分、
奥まった階段の先にひっとりと佇むのは、瑜伽神社。
2022年の秋に初めてここを訪れたとき、その紅葉のあまりの美しさに息をのみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1716529213488-EBYKGjohyh.jpg?width=800)
あの紅葉の美しさということは、新緑もきっと・・
春生まれの私は、紅葉よりも新緑がすきです。
そして、
「紅葉が美しい」は即ち「新緑も格別」ということも知っています。
今回の旅では、ここの新緑を見ることをとても楽しみにしていました。
どんな感じなんだろう?
ワクワク
![](https://assets.st-note.com/img/1716527886593-Lmlwm6lc4O.jpg?width=800)
階段を一歩上がるたびに近づいて来るみどり、また、みどり。
まだ少し稚なさを感じる青楓が、朝の爽やかな日をうけてキラキラと輝いています。
あぁ、やっぱり!
なんて美しいんだろう。
![](https://assets.st-note.com/img/1716527910551-2P3CqLLgyF.jpg?width=800)
今日の始めに、ここへ来てよかった。
境内には万葉歌碑もあり、このところ万葉集に興味津々のわたしは、思わず声に出して読みました。
ふる里の 飛鳥はあれど あをによし
平城の明日香を 見らくしよしも
昔の飛鳥(飛鳥寺)はもちろん良かったけれど、奈良の明日香(元興寺)もなかなかに素晴らしいわ
奈良が『青丹』という青色の顔料の産地であったことに由来する枕詞、
あをによし(青丹よし)という言葉をみつけただけで、なんだかわくわくする。
あをによし奈良、大好きです。
🦌
さて、万葉気分に浸ったところで、ふたたび散歩に戻りましょう。
次に向かうのは『志賀直哉旧居』ですが、
文字数も多くなったので、また次回に。
![](https://assets.st-note.com/img/1716535863330-UuhB3qPSM2.jpg?width=800)
つづく
お気持ちありがとうございます。大切に使わせていただきます。