信州<秋>風景 赤そばの里
信州のおいしいものといえば『蕎麦』ですが、みなさん蕎麦の花というと何色を思い浮かべますか?
おそらくほとんどの方が、白い花をイメージされると思います。
9月中旬から下旬にかけて咲き、黄金色にかがやく田んぼと白い花の蕎麦畑が交互に並ぶ風景は、わたしの好きな秋の眺めのひとつです。
もちろんそれも信州の秋らしくて良いのですが、きょうはちょっと変わったそば畑を訪ねてきたので紹介します。
上伊那郡箕輪町 標高900m
中央道伊那インターから車で約10分の場所にある『赤そばの里』
期間中は臨時駐車場が設けられ、テントの直売所もあります。入場料はきほん無料ですが、入り口近くに”協力金箱”があるので、気持ちを入れていきましょう。
横を流れる川のせせらぎを聴きながらのんびり10分ほど歩くと、坂を上った先にまるで隠れ里のように赤そばの里が現れます。
この蕎麦は、遠くヒマラヤの地から持ち帰られた赤いそばの実を、地元企業と信州大学が共同で長期にわたり品種改良を重ねてできた『高嶺ルビー2011』という品種。一般のそばよりも背丈が低くやせた土地でも栽培できますが、実の収量は約1/3程度のため景観作物として特に利用されているそうです。
ボランティアガイドさんに伺ったところによると、今年は酷暑のうえに雨が降らない異常気象の影響をうけ、種から発芽しないという前代未聞のことが起こったそう。26年やってきたけどこんなの初めてだよ、自然相手は大変!と。
再度たねを撒きなおしてやっとここまで成長、この数日の朝晩の冷え込みでようやく色付いてきたとのことです。それでも昨年にくらべると色が薄くてね・・・と話しておられましたが、いえいえ、十分きれいですよ!
そばの花蜜目当てのハチと蝶、それからトンボが飛び交うなか、写真を撮ろうと立ち止まるたびにハチが寄ってきます。花と同じような色のパーカーを着ていたせいかもしれませんが、ハチに好かれても・・・
手作りのベンチがあちらこちらに置かれているので、座ってゆっくりと愛でるのも良いかもしれませんね。
蕎麦の花が赤いということは蕎麦も?!
そのとおり、乾麺に姿をかえた蕎麦もほんのりと赤みがかっています。生産量が少なく販売場所も限られているので、あまり目にする機会がないのが残念ですが。
赤そばの里は、ことしは10月中旬くらいまで見頃だそうです。今朝も冷え込んだのできっとさらに赤みを増しているでしょう。興味があるかたはぜひ訪れてみてくださいね。
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