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北欧発、自然をテーマにした本

 北欧語翻訳者の枇谷玲子です。私は翻訳者として活動しはじめた当初、特に絵本の翻訳の仕事をいただくことが多かったのですが、活動する中で、編集者さんからよく聞かれた質問は、「北欧の本(絵本)の特徴は何ですか?」というものでした。
 その質問に対して、私は主に以下のように答えてきました。

●子どもを未熟者扱いしない
●タブーが少ない
●アンチ・オーソリティ(反権威)のマインドを感じさせる作品が多い etc.

 また、以下のような指摘もよく受けます。

●自然が出てくる作品、自然をテーマにした作品が多い

 確かに自然が出てくる/自然をテーマにした北欧の作品は、絵本に限らず、たくさんあります。以下にごく一部ですが、例を挙げたいと思います。

自然が出てくる/自然をテーマにした北欧の本の例

【絵本】

【児童読みもの】

【児童ノンフィクション】

【大人向け小説】

【大人向けノンフィクション】

高い森林率



 北欧はフィンランド、スウェーデンを筆頭に森林率が高いことでも知られています。

https://watashinomori.jp/study/basic_01.htmlより

自然と親しみながら育つ北欧の子どもたち

 北欧の人達は子どもの頃から豊かな自然と親しみながら育つようです。

参考:世界や日本で広がる「森のようちえん」とは?-幼児の自然体験にとどまらない効果と価値 | Eduwell Journal 

高い環境保護意識


 それゆえ環境保護への意識が高く、そのことが日本だけでなく世界のニュースで取り上げられることもしばしばです。

 北欧の人々の生活が自然と密接に結びついており、自然が彼達の生活、そして人生の一部であることが、これらの作品から読み取れるのではないでしょうか。
 自然や環境に対する北欧ならではの考え方、アイディアを知りたいと、北欧の自然科学をはじめとする本に関心や期待を持つ読者や編集者さんも多くいるように思えます。テーマが大きすぎることもあり、まだ私もうまく消化し切れておらず、今回余り深いところまで書けなかったのですが、「北欧の自然をテーマにした本はこういう特徴があり、こういう部分が独特の視点で面白いです」とアイディアを提示できるよう、翻訳者として、勉強を続けていきたいと思っています。

(文責:枇谷 玲子

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