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自分のための新しい景色

2023年の抱負と成果


「小さなことでもいいから、新しいことを試してみる」を、今年の抱負として掲げた2023年。小さい事でもいいから、毎月何かひとつ試してみようと決めた。
1月は鉢植えを買って植え替えをしてみた。わたしは鉢植えの世話が苦手なのだ。水やりが下手なようで、枯らしてしまうことが過去に多々あった。鉢植えに対して苦手意識が強く切り花ばかり買っていたけど、お気に入りの花屋で思い切って鉢植えを買ってみた。去年までなら「植え替えなんて面倒くさい。。。」と思ったけど、今年は「綺麗な花が咲くのならやってみよう」と挑戦してみた。数週間後に綺麗な花が咲いた時は、単純に嬉しかった。
2月は台湾に住む友人が日本に来たこともあり、ずっと行きたかった浜離宮に行ってみた。2月とは思えないくらいの暖かい日だったこともあったし、都心の喧騒を忘れる穏やかな空間を楽しめた。友人も楽しんでくれたので、結果として大正解だった。
3月、4月も同じように「どうしようかな・・」とずっと思っていたことを、ま、やってみようかという気持ちで試してみた。結果的には「やってよかったじゃん」と、「なんで今までやらなかったんだろう」という気持ちが半々。

コンフォートゾーンに気づき、抜け出している今

「なんで今までやらなかったんだろう」を深堀してみた時に、コンフォートゾーン( comfort zone )という言葉がふと頭に浮かんできた。文字通り「居心地が良い場所・空間、環境」という意味。また。「変化やストレス・不安を避けたい、長年積み重ねてきたルーティン」という意味も含まれる。
植え替えにしろ、浜離宮庭園にしろ、「やっぱりやらなきゃ良かった」という結果を招かざるも得ないこと。そんなの大げさだよと思う人もいるかもしれないけど、何年もコンフォートゾーンから出ることなく、「これをやってみたい、だけどまだやらなくてもいいかな・・・あそこに行ってみたい、でもつまらなかったらどうしよう。」と二の足を踏んできたのだ。

日本語には、10年ひと昔という言葉がある。考えてみるとこの10年間で、わたしの環境は大きく変わった。一番の味方だった母が亡くなり、シングルマザーになった。少しずつ環境の変化に慣れてきた。そして新しい生活のペースもつかめてきた。そういう状況のなかで、試行錯誤を重ね自分なりに築いてきたコンフォートゾーンから出たくなかったのだ。少しでもコンフォートゾーンから出てしまったら、心のバランスを崩してしまう気がした。せっかく築き上げてきた、ささやかで静かな生活がまた変わってしまったら、息子のメンタル面にマイナス要素を与えてしまうことを懸念していたのだ。

パンデミックを機に、自分の状況を客観的に観察してみた。辿りついた結論ととして、息子はなんだかんだで心身ともに成長していること、他人の目を気にし過ぎても何の役にも立たないことがわかった。
そして「少しくらい失敗してもいいよ。命にかかわることじゃない」「この10年頑張ってきたじゃない。」と思えてきた。張りつめていたギターの弦を緩めるような感覚が、わたしの心に芽生え始めた。
新しいことを試そう、そしてもっと自分の人生を豊かにしたい。結果として少しずつ、頭のどこかで意固地に守っていたコンフォートゾーンから出ているのだ。その感想として、「やってよかったじゃん」と、「なんで今までやらなかったんだろう」が半々なのだ。

新しいことを体験してみると楽しいという感情が心をくすぐり、「違うことを試してみよう」という考えがあれこれ出てくる。そして試してみる。そのサイクルを続けている今、ひとつだけ気をつけているのは「気負わないこと」なのだ。何でも初めての経験はあるから、わからないことや戸惑うことはあって当たり前。前から気になっていたカフェに数件行ってみた4月。お店によって、オーダーから商品の受け取りまで違うことに戸惑ったことも正直ある。今ではカフェで、おひとり様時間を過ごすことが楽しみになっている。新しい楽しみを見つけたことで、人生を少しずつ豊かにしている。

自分のために新しい景色 を楽しむ

ささやかな楽しみを少しずつ見つけたこともあり、今までよりもアンテナを広げつつある。今年に入ってたまたま見つけたメル・ロビンスのポッドキャストを聴いている。ある日彼女の言葉が、とても心に響いた。

'People don't change until they are ready'「本気モードで自分を変えようと決心しない限り、人間は行動を起こさない」(イチハラマミ訳)

メル・ロビンスはアメリカの講演家、ライフコーチ、コメンテーターで、TEDx Talksで講演した動画の視聴回数が3000万回(2023年5月7日時点)を超えている。著書はニューヨークタイムスのベストセラーとなった。

Mel Robbins: 「F」で始まるあの言葉― 自分をだますのを止める方法 | メル・ロビンス | TEDxSF | TED Talk

彼女が言った、「本気モードで自分を変えようと決心しない限り、人間は行動を起こさない」は核心をついている。何度となく似たようなアドバイスを聞いても、本気モードで決心しない限り人間は行動を起こさない。コンフォートゾーンを出るのは億劫だし勇気がいる。わざわざ変える必要があるのかと自問自答を繰り返す。
ぐだぐだと自問自答を繰り返すことに嫌気がさして、「よし、やってみよう!」と一歩ずつコンフォートゾーンを抜け出した時に「なんで今までやらなかったんだろう」と「やってよかったじゃん」を経験する。今までとは違う景色を見ていることに気づき、その新しい景色を楽しんでいる自分に驚いたり楽しみを感じている。その積み重ねで、「人生を豊かにするってこういうことかな」を体験している。

今までとは違う新しい景色を見たいという気持ちは、誰の心にでもあると思う。その気持ちは、自分の中にある伸びしろの欠片を見つけるようなもの。人生100年時代みたいだし、楽しい気持ちと新しい景色を見てみたいと思う気持ちに年齢は関係ない。アラフィフのわたしが保証しましょう(笑)。
さて今月はどんな新しい景色を楽しもうかな。





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