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広報で目指したいのは「小さいことの積み重ね、ただし大量」

自分の業務の気づきと、広報界隈で感じられるニーズが乖離しすぎて、毎月何か広報のことを書くのにかなり困っているのだけど。
そういえばちゃんと記事としては書いていなかった気がするこのネタを改めて書いてみる。


1つで劇的に解決する広報施策はない

社外広報もだし、社内広報も。
そして人事関連とかも含めて、メンバーが働きやすくなる文化や、より数字結果が出やすくなる文化を狙いたい時もそう。

1つずつの施策だけではすぐに簡単には変わらなくて、「小さいことの積み重ね、ただし大量」である。これはほば私の中で確信に近い。

施策のシェアや知識シェアなどにおいては、背景となる文脈なども全て切り取られて、特定の施策にてとても劇的な効果を得られるかのような読後感を得られるだろう。
でも実際のところ、そのエピソードにおいては切り取り方がかなり局所的だったり、端的にわかりやすくする一方で誇張されていたりする。
その施策で影響された部分に、他の施策が絡み合って結果が高まっていたりする。

何より、そこにいる人の価値観や業界慣習などもあって、どのケースでも合う施策というのはほとんど思いつかない。肌感覚では「ないに等しい」と言ってしまってもいいのではないか。

1つずつの施策だけではすぐに簡単には変わらないことは広報担当者であればわかっていただけると思うが、「大量に積み重ねる」というところに難しさを感じることもあると思う。
そもそもどの施策を選んで、どういうふうに複数組み合わせていけばいいのか? そしてなにより続けなければ意味がないので、経営への説得やモチベーションアップ、振り返りと改善含めてどうやって続ければいいのか。


施策を行うための設計のヒント

いろいろな考え方があると思うが、私が心がけているのは以下。

課題を丸めたままにせず細かく分解して施策を選定する

理想に対して何が足りなくて、何の施策で補うのかを1つずつ、できるだけ小さく分解して考える。
小さく分解するからこそ施策も複数になっていくと思うが、省力でダイレクトに効果を発揮するやり方にて模索できる。

社内広報:目指す先、目指して欲しいことをシェアする

会社として何を目指していて、そのためにどう動いて欲しいのか、何をすれば良いのかを共有する施策をあわせて行う。
一方的に伝えるだけだと内容が入ってこないケースもあるので、理解が深まるようなワークショップも効果的。

社内広報:横断は必須。経営・メンバーお互いに負荷がかからない程度を見極めて手段とペースを決める

分断が加速している昨今、会社の仕事においても放置して横断が勝手に行われることはないと思われる。それぞれに見えている世界をお互いシェアしていくことで、ひとつのものごとに複数視点が得られてコラボレーションも加速して実現が近づくはず。
ただし、分野横断の取り組みが結果として得られるのはとても長期的な目線の話になる。すぐに効果は出ないので、だからこそ「1ヶ月にかけられるだけの最少工数で進める」方が続けやすくて良いのではと考えている。

社外広報:理解の流れを考えるに情報は多めに送るのが良い。伝わっているかどうかの確認は都度

わからないところからわかってもらう必要があるので、理解度や理解の流れを考慮して多めに情報を送ることがおすすめ。
1度言ったからといって「伝わった」と思い込まないで、都度確認し、内容が違えば都度訂正する。

また、ひとつひとつの情報伝達や取材対応においては、時間も工数も限られるのでフロー情報とストック情報を使い分けていくと良い。よく聞かれることなどのブログ記事などがすでにあれば、URLを送るなどで代替できるし、お互いに時間を取らずに伝えたいことが伝えられる。

広報の成果・結果としてアピールできるよう経過アウトプットを併用する

小さい施策ひとつひとつ重ねて効果につなげるならば、広報・人事という属性を考えると、長期で取り組むことは必須。
経過やアウトプットが見えないと経営者から「何をやっているのか」「いずれ効果に結びつくのか」曖昧な把握になってしまうし、下手したらなにもやってないことになったり中断したりしかねないので、経過としてのアウトプットを残しておくことが重要。
結果的に、担当者である自分のモチベーションにもつながるはず。

その中で、明日できそうな小さいことで言うと「開催回数を数えておく」ことも、積み重ねが感じられて何もやらないより効果が見込まれる。(この記事で言う「ひとつひとつの小さい施策」というのは、まさにこういう小ささを指している。本当に小さいけど、数を重ねた時の効果は侮れない)


よくあるお悩みに対して、より多くの場合で当てはまる可能性がある1つずつの施策の例や、考えられる効果についてもいずれ何かでまとめたい。


#広報 #PR #PublicRelations #人事 #HR #HumanResources

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