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情報の知られ方、共感による影響について分解して考える

携わる仕事の環境が変わってまる3ヶ月が経った。学びもあり、手応えもあり、力不足に歯痒さもあり、様々な感情が入り混じっている今日。
最近は、他の会社の広報活動の話を伺ったりして、本当に、「その企業やその事業やその担当者で、広報のやり方はそれぞれ違う」なんだなと実感している。

このnoteも、具体的な広報業務の事例や背景などを書ければもっと役に立つのだろうが、状況的にそれは難しいのと、私自身は根底のメカニズムにばかり興味が行っている。
なので今日も今日とて、概念っぽいことを考えながら、気づきを言葉にしていく。

様々な広報事例を聞いたことで、情報は果たしてどのように変数を掛け算しながら伝わっていくのかということに興味が湧いたので、整理してみたい。


発言者は誰か

誰が言っているかはとても大事。
その発言をする人・組織・企業の背景や価値観、周りからの期待値がメッセージに掛け算されていく。

また、社会的名誉や取った称号、SNSのフォロワー数、企業であれば売上高や上場有無などが、さらにメッセージに掛け算されている。これは、錯覚資産と呼ばれるもののうちに入る。


発言内容

発言内容ももちろん大事となる。

ただし、相手が理解できる内容・認識したいと思っている内容しか認知されない。
知っていることと重なるかどうかが大事。もし重ならないならば、キャッチしてもらえずスルーされる。

使われている言葉や表現方法が、受け手にとってどういう意味なのかによっても認識は変わってくる。
もしかすると、伝えたいことと真逆に取られる可能性もある。良かれと思ってとった広告表現で炎上になったりするのも、同じメカニズムだといえるはず。


受け手の目に触れるかどうか

世界の発言のすべてがその人のもとに現れるわけではない。
例えば、リアルでの発言は、当たり前だがその場にいないとキャッチできない。
SNSだと最近は、フォローしていても、パーソナライズされて出てこない発言などがある。

要は、発言しても相手に届かなければ、相手の前に表示されなければ伝わらない。


そのうち、共感がより多く得られるか

ここまでで、以下の掛け算が見受けられる。

相手の目の前に表示されて、目に入った発言
 ×
発言を見て相手が理解した内容

目に入るかどうかと、その発言内容の理解が重要になる。(さらに、発言者によって同じ発言でも、意味合いは変化してくる)

要は、同じ人が発言したとして、

  • 【1】その発言を見る人と見ない人がいる

  • 【2】発言を見たとしても、発言内容の理解は様々である

ということが起きる。

この状況下で、「発言内容の理解」において共感の人数がいかに多くなるかが重要になる。
もしくは、その発言者が共感を多く連発できる人であれば、なお注目が集まるはず。


でも最後は、発信者目線すぎないことが大事

このメカニズムで、特定のコミュニティで共感が得られても、それにより別のところに極端な皺寄せが行ったり、内容に倫理観が著しく不足していたりしては、やはりいい広報活動にはなりにくいような気がする。

インターネットやSNSで誰もが発信者になり得る昨今、クローズドなところに書いていたつもりでも、恨みなどを持ってオープンなところに持ち込まれればすぐに広まっていく。
要するに、伝えるにあたり、発信者目線すぎるのは良くない、ということなのだろうと思っている。

きっとこういうことを研究した学術論文もあるだろうし、このnoteも書き留め始めて7年くらいになるので似たような分解をどこかで書いたことがあるかもしれないが。

今回の分解を元に、広報活動をもっと小さい単位で把握して、より良い広報について考えられるようにしていきたい。


#広報 #PR #PublicRelations #企業広報 #情報発信

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