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子どもが安心して学習に取り組むことができるためには、学習環境を整備することが必須です。

学習環境とは、大きく分けて
・人的
・物的
環境に分けて考えることができます。

その中で、今回は「人的環境を整える」ことをテーマに記事にしたいと思います。

人的環境とは

「学習における人的環境」とは、学習に関わる人、スタッフを整備することで、環境を整えることをいいます。

子どもが学習において関わる最も大きな割合を占める人…それは言わずもがな、担任の先生や指導の先生ですね!

人的環境を整えるというと、いわゆるチームティーチングのスタッフや、学習指導員や支援員、図書館司書などの人的な数を確保することだと考えがちです。

ですが、最も大きなウェイトを占めているのは、他でもない担任の先生です。

また、教育の世界ではあまりなじまない言葉ですが、あえて言うと「費用対効果」が高いのも、担任教師における人的環境の整備です。

では、具体的に人的環境を整えるとはどういうことでしょうか?

人的環境構成

昔は一斉授業といって、担任の先生が一方的に教え込み(教授し)、言われたとおりに子どもが再現を中心とした学習を行う授業が主でした。

ですが、今は新学習指導要領にあるように「主体的・対話的な深い学び」が求められています。昔でいうところの「アクティブ・ラーニング」です。

アクティブ・ラーニングは日本語で直訳すると、「能動的学習」です。
つまり、児童が主体的に、進んで学習に取り組もうとする態度を好ましいとし、その学習は対話的に行われることで深い学びとなる、ということです。

そのためには、教師は従来の教え込み一辺倒の授業構成から脱却し、子どもたちが主体的に学べるような学習の構成にしていかなければならないということです。

教師は教え込みだけではなく、様々な方法で子どもと関わり、ただ教えるのではなく子どもの力を引き出すよう指導していかなければならないのです。

やらされる教育から脱却し、やりたい学習に。
そのためには、教師が学習事項を押し付けるのではなく、子どもが自ら問題を解決してワクワクするような授業展開にしないといけないのです。

そうはいうけどどうやって…?
授業の構成も大切ですが、人的環境を整えることで子どもの主体性を引き出すことができます。

教師の人的環境の構成要素

教師が子どもにアプローチする関わり方には、8つのカテゴリーがあります。

①保全…見守る、話を聞く
「・・・」「うんうん」
②承認…うなずく、認める
「なるほど」「○○したんだね」「○○だね」
③共感…同じように感じる、真似る
「わかる」「こんなふうにしたんだね」
④奨励…褒める、激励する
「すごいね」「がんばっているね」
⑤啓発…きっかけを作る、誘いかける
「○○してみたら」「一緒に○○してみようよ」
⑥示範…ヒントを言う、補足する
「こうしてみるとどうなるかな」「まずはじめにこうやって、次は?」
⑦助力…手伝う、やってみせる
「手伝ってあげるね」「これはこのようにするんだよ」
⑧教授…指示する、教える
「○○しましょう」「○○というようにやります」

①など上にいくほど、子どもが主体的に活動する働きかけとなります。
究極は、「見守る」です。
子どもが主体的に活動しているなら、余計な声掛けは不要、というわけです。

逆に、最も子どもの主体性を考慮せず、教師主体の関わりの究極が⑧の「教え込み」です。
この8つのカテゴリーは、どれが適切かはその場面によって違います。
当然、教授がだめなわけではありません。
教え込むことが必要な場合も当然あります。

教師という職業柄、どうしても「知識や知恵を教えたり、技術を伝えること」が教師の仕事、役目だと勘違いしがちです。

教師の仕事は、「子どもを成長させること」です。
その成長のためには、ときに教師は出しゃばらず、子どもの学習の様子を見守り、適切なタイミングで適切な働きかけをすることが大切です。

繰り返しとなりますが、多くの場合、教室における「人的環境」を構成するのは担任です。
まずは、担任の言葉がけや関わり方を類型化して意識し、どの場面でその関わりをすることが効果的かを体感しながら学んでほしいと思います。


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