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少し遅めの彼岸花

彼岸花は少し遅れて咲いていますが、
とても不思議な花です。

毎年、秋のお彼岸の時期にスーッと出てきて、
真っ赤な花を咲かせる。

実は彼岸花がたくさん咲くにはどうすればいいのかと思って、

彼岸花が枯れた後も、しばらく刈り取らないようにしていました。

枯れた花は、雰囲気が良くないのですが、
何か実のようなものが残ってました。

これが種になるのではないか、
と思ったわけです。

種が多く落ちれば、彼岸花が真っ赤に
一面咲いてくる、

そんな景色もきっといいだろう、
なんて考えました。

2年経って、結構な量の彼岸花が咲きました。
ですが、その次の年は普通の量。

その次は少ない。

結局、よくわからずでした。

後々調べると、どうやら枯れた
彼岸花は早めに
刈り取った方が根が育つらしいです。

根が育って、花も広がるそうです。


彼岸花は人によっては
雑草と見る人も結構います。

そのため、花が咲いているときですら、
また枯れた後はいち早く、彼岸花は刈り取られています。

刈られた彼岸花はよく見かけます。
もう少し待てないのか、と思います。
ですが、人それぞれ見てきたもの、
考えや学んできたことなど、
皆違うわけです。
どうしようもないことは、
考えても仕方がありません。


刈られると、彼岸花はどんどん広まるはずですが、どこを見てもそんな感じはしません。

畑の土手一面が彼岸花、というところは
まだ見たことがありません。

結局のところ、よくわからない、
というのが答えです。

野菜栽培もそうですが、
誰かがこういったから、

本にはこう書いてあるから、
従ってみた。

その結果、全然うまくいかない、
ということは
散々経験してきました。

さて、今年になって畑の土手に
生える彼岸花ですが、
ちょっと驚くくらい多いです。

過去最多の量ですね。一面が彼岸花で、まだ芽が出てきています。

おそらく、この地域では最多。
たくさん咲いています。
強い発色、真っ赤。

真っ赤にさく、
力強さがとても好きなのですが、
それでも、切って部屋に
飾りたいとは思いません。

ですが、刈られた彼岸花をほぼ毎年、
手にします。
そして飾ります。

弱って枯れているような状態ですが、水を吸って意外に復活します。
夜にはピンと張ってきました。
とてもきれいです。

彼岸花を飾る、というと、
引く人もいました。

怖い花、飾るとよくない、などいろんな考え方もあるわけです。

でもこれも人それぞれ。
私にとっては、年に一度だけ咲く、
不思議な植物です。

意味づけするのは人それぞれ、
人が勝手に解釈しているだけです。

見てどう感じるかも違うはずです。

一年たって、たった一度だけ花を咲かせる。

たった一度だけです。

個人的なことですが、
梅にしろ、桜にせよ、

決まったような一時期にパッと咲くのは、
とても不思議です。

だからこそ、何か切なさのようなものを感じてしまいます。

花はきっと何も考えずに
育っているのだと思いますが、

咲ける間は咲いておきたいのでは、
って思います。

そう言えば、桜の木も、花が咲く前に切られているのを
毎年見かけます。

さすがに全て花瓶にいれて
飾ることはできませんが、
落ちている枝を見かけた場合、
飾っています。

沖縄には、植物と話せるか、
声を聞ける人がいます。

これは嘘ではなく、詳しくは省略しますが、
内容を聞いた時、
疑う気はしませんでした。

ただ、思うのは植物は言葉は使わない、
でも何か言葉以外で伝えていることが

あるんじゃないかと
感じることは実は結構あります。

一番強く感じることは、
除草剤が撒かれた場所の間近を
歩いてみる。

すると、どう言えばいいのか、
昔、修学旅行で
長崎や広島の資料館でみたような、光景。

女の人が泣いているか、
苦しんでいるかのような、

そんな声か気持ちが伝わってくる、
うまく表現できないのですが、
ぞっとした感じです。

これで特別栽培、といっても良いのかどうか。土の生き物にも影響があるはずです。耕運機が走れば、もみ殻が混ぜ込まれる。もう何もなかったことになりそうです。

除草剤はみたところ、原爆のような
感じがしていたのですが、

近寄ったら、なぜかゾッとする、といったことがその理由です。

日当たりが強すぎて枯れる草は
あるのですが、
そういったところでは、近づいても
ゾッとした感じが
伝わってはきません。

自然に枯れたところと、
劇薬で枯れたところとは
まったく違う感じです。

植物の感情がわかるのは、
どうやら特別な能力ではなく、
本来は誰もがあると、聞きました。

アナスタシアも確か似たようなことを
言っていたかと。

とはいっても、別に植物の声や気持ちは
正直言ってわかりません。

あまり書くと怪しい人間になりそうなので、
またいつかにします。

最近、シンギングボウルを叩く棒
(スティック)を
自作したのですが、

使ったのは、切られたみかんの木。
なぜか良い音がなります。

どうやら温州みかんの前種とも
言えるような貴重なみかん、
(ちょっと酸味があって、タネも多い。食べにくいけど
とても美味しいみかん)の木が山道にありました。

私有林でもなく、だれも管理していないので、
歩いた時に少しいただいていました。

どこか懐かしい、とてもいい味のするみかんです。

ですが、そんな木もある日、バッサリと切られていました。

どうやら草管理の邪魔になるのか、
理由は不明ですが、切らなくても良い場所にあったものです。

今思えば、種でも
とっておきたかったのですが、
切られてしまえば、一瞬ですね。

消えます。この世から一瞬で。

種からでも、2、30年くらいあれば、立派な木になります。

とても珍しい、小型の柿がなる木も切られました。柿は数百種類もあるそうですね。

どうも地方では、小さい、
酸っぱい、形がよくない、
食べにくい、
邪魔になる、

といったものは、結構きられています。
チェーンソーで数分です。

梅、柿、桜、ビワなど、おそらく、
何世代か前の人が植えて
管理し続けてきたものだと思うのですが、

やっぱり今の人の多くは、年齢層関わらず
気楽に買える、甘いものが好きなようです。

ちょっと話がずれてしまいましたが、
先の切られたみかんの木、一年ほど自然乾燥しました。

用途もなかったのですが、
ちょうどシンギングボウルの
スティックがなかったので、作りました。

すると、不思議なことに、
とてもいい音がなります。

市販のアフリカンエボニーのような
高級な木のものよりも、
音色がきれいです。

エボニーが一般的ですが、その
みかんの倒木がそれ以上に良い音が出ました。

あ、なるほど、シンギングボウルも、
スティックで違う音になるのか、
と思ったのですが、
他の木では似た音になっていません。

木が加工されても生きているという意見も
ありますが、根を張っている状態が
本来の状態です。

まぁ、何もないとは思うのですが、
みかんの木を使いたくもなかった、

でも切られてて
どうしようもなかったから、
記念に持ち帰った木を
使っただけです。

本来なら、今年もみかんを少しでもいいので、とりたかった。

ただ何でこんな良い音になるのか、
不思議です。

今年は切られた彼岸花が多く、全ては取れません。
花瓶は彼岸花だらけです。

まぁこれぐらいが飾れるのも限度ですね。
でも水さえあれば、大半は復活しています。

水を毎日入れ替えれば、結構もちます。

部屋に赤いものがあるのも、意外に良いです。


意識はどうかは分かりませんが、
生きたい、底力のようなものは植物にはありそうです。


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