ブラック企業からホワイト企業へ転職して幸せになれた情シスの話③
引き続き、徹夜する勢いで書き続けています。
前回のnoteはこちら。
入社3日目で
「上場するためのプランを一か月で用意してご提案します」なんて言っちゃってます!
転職後の会社のIT環境も全くわかってないし、子どものお迎えもあるから残業もできないmom。
できるんですかね?ドキドキしませんか?しないか( ´艸`)
では続き、どうぞ読み物として気軽にご覧ください。
提案をつくるための調査スタート
とにかく、今の状況を知らないといけない。
まだ入社3日目。社員の顔も覚えていない。
失礼なことに私は覚えようともしなかった。それくらい興味がこちらに集中していた。得意スキルが謝罪なので、謝って謝って業務中に机の下に潜り込ませてもらった。カオスな状況がそこにあった。埃をどかしながら配線をひたすらたどった。
自分の職場の建物の方々には直接ヒアリングした。
しかし日本全国に拠点がたくさんある会社だ。
状況が見えない。
電話帳リストとメールアドレスのリストはあってホッとした。
それを使って、「はじめまして」とひたすら電話していった。
電話を使う必要のないシステム担当が電話をしているからか
上長が不思議そうに眺めていた。
請求書は嘘をつかない。
誰も知らなくても請求書を見ればわかることがある。
得意の謝罪スキルを発揮して、請求書のファイルの場所を教えていただいてお借りした。どこの部署もお忙しそうなのに、本当に優しい。
入社間もない新入社員の突然の我儘にもかかわらず、皆、手を止めて説明してくれた。
気軽にとれる場所にある請求書2年間分をひたすらまとめた。
色々と見えてきた。
協力会社様の助け
現在担当してくれているシステム屋さんという方にコンタクトをとったが
販売中心で、おまけで少し設定してあげているようだった。
運用保守料を取っていない分、端末の価格は定価。
ただ、これでモトはとれないんじゃ。
電話で呼ばれて駆けつけて、無償。
そりゃあ、最低限の設定になるし、愛もないよね。
「あなたのような方を待ってた」
ドカンと目の前にファイルが積まれた。
これまでの色々がすべて挟んでいるという。
そして、
「momさんの望む構築は弊社には難しいです」と言われる。
HELP ME!
メールをした。
ついこないだ退社の挨拶をしてお別れを告げたところなのに、
落ち着いたらご連絡をしますね、と伝えたところなのに、
これまで付き合いのある企業様に数日で連絡をした。
すぐに電話が来て飛んでこられた。
そのとき見慣れた顔を見て、ホッとした気持ちが忘れられない。
私はまだまだ慣れない職場で働いているのだった。
私は10年以上ひとりシステム担当だったけれど、
ひとりではなかった。
たくさんの協力会社様とやってきたのだった。
今の状況と今後やりたいことを伝えたところ、
「時間的に厳しい。」
だよね。そうだよね。
「でもmomさんの頼みなら、なんとかします」
時間がない中、複数社が提案のための概算見積りをくれることになった。
本当に無茶ぶりをしてしまったと思う。
振り返ると感謝と罪悪感でいっぱいだ。
今更ですが・・・ありがとうございました!!!
経営層にリスクを認識してもらうためにどうするか
着々と現状のIT環境も理解できて、提案内容もまとまりつつある。
されど、今「これで大丈夫」と思っている実態があるのだ。
経営層に、私の想いを届けなくてはいけない。
されど私は新入社員なのだ。
社長室をノックできる勇気は私にはなかったし、信用と実績のない今の私が伝えたところできっと伝わらないだろうと思った。
そして、私は話すのがそんなに得意ではない。
まずは上場コンサルの方が頻繁に出入りしていると聞いたので、その方に挨拶をしたいと上司につないでもらった。
挨拶の最後に、実は悩んでいることがあると伝えた。
運が良かった。なんとかアクションをとらないといけないと話してくれた。
その方は私よりも当社を知っている。
一緒に考えましょうと言ってくれた。
強い味方ができた。
その時、リスクはすでに何十も把握していた。
が、それをいっぺんに伝えても伝わらないと思った。
役員とのすれ違いの挨拶のときに、一日ひとつずつ、
「実は昨日、気づいたことがあるのですが」
と小さな声でそっと囁いた。
「え?何?」
興味を持ってもらえた。
絶大な応援
社内にWEB日報があった。
テンプレートが決まっていて今日の行動を書くとのことだったが、知ってほしいことを書くことにした。
今考えていること。危機感。ITリテラシー。
今後進めないといけない事。
メールもあったのでそれも使った。
全社員宛に躊躇なくメールした。
誰にでもわかる言葉を選んで。
何日も何日も続けていくと、同じ気持ちの仲間が増えたように感じた。
気が付けば応援されていた。
請求書のファイルを借りに行ったときに、不意に呼ばれた事の無い可愛いあだ名で呼ばれた。
「ん?私?」
皆がそのあだ名で呼んでいた。
気が付けば、皆は私の名前と顔を覚えてくれていた。
私は、何日も何日も机の下の配線と、請求書ファイルにしか興味がなかった。
反省した。
そして、なんだかすごく嬉しくなった。
「momめちゃくちゃがんばってるよねーー無理しないでねーー」
体調まで気遣われた。
お菓子をくれる人もいた。
笑顔で感謝を伝えた。
ブラック企業からホワイト企業への転職後に幸せになれた情シスの話④へ続く
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