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6月30日 20時間後

しきはり
し、き、は、りカラスがよく鳴く

1週間くらい前にみた夢の
黒髪の男の、腕にある痣のような
火傷のあとをよく憶えている。
赤に足りず桃より過ぎるあいらしい、朝焼け色だ。
私は憧れていたから、側に立っても男の
顔を見ることができなくて、その火傷のあとがある
腕ばかりずっと見ていた。
その男は、走るのが速い、火を使う。
よく憶えていたり、思い出したりしている。
たくましい腕の火傷の、健康な肌

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6月14日 屋さん

頑張り屋さん の 屋さん って何なんだ。
お店屋さんの 屋さん だろうか。
頑張り を売るくらい沢山持ってるってことかな。

他に性格・感情に屋さんがつく場合を探しても意外と思いつかなくて、まあ強いて言えば寂しがり屋さん とか、言うかな……?
ということは最後が リ-イ の音で終わる性質・状態だと屋さんがつくのかな? と思って「怒り」に当てはめてみたけど、怒り屋さんとは言わずにむしろこの場合おこり

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11/19 知るとき

11/19 知るとき

帰路にあり多分毎日のように視界に入っている……居酒屋の軒先にある大きく普遍的な赤い提灯が
その日だけは、非常に恐ろしく気になる。
気になる……。
よくある、よくある書体で書かれた黒字の『やきとり』もひどくおぞましい……。
なんと言っても、それは鳥を焼いたもののことだ。

なんということのない、普段気にもとめず意識の上を滑らせているこうしたものが気になって、とても恐ろしい気分になるときには、心が不安

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努力の仕方

努力の仕方

どんなに好きなこと 楽しいこと 何をしていても、いつでも退屈しのぎだと思う。
人間であることから逃れられず、死が等しいのであれば、どんな'人間の限界'みたいな体験や結果だって、ただの'人間'だ。
人間の外へ行けたとしたって、退屈でないとは限らないけれど。
死も正義でないけれど、生も正義でない。
きちんと生きないことが責められるのであればきちんと死ぬことも肯定される。
そしてこのきちんと死ぬというこ

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恋人と 過ごすには 短い 時間で
夢をみる
ドライアイからつたって耳にはいる
気持ち わるい です
誰かがフォントの話を……ゴシックより明朝派で、そういう風に設定しているって
壁の連なりが 建物になるわけだけれど
建物は 時に不穏だ
たとえば、怖い映画の舞台が人知れずたつ洋館だったり
それは とても不安だ
たかだか壁の連なりのくせに とてもこわい
壁はとてもこわい 壁のあるなしだけで
そこに部屋が

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5月5日

5月5日

ちょっと余分に喋りたくない気分だ。

自分の中は空洞、容れ物だとみんなわかっていて、その中に外からやってきた色々なものを暮らしながら詰めて、自分だ。
他人の中身は、何を詰めなから暮らしてきたかわからないから、他人のことを見て他人と思う。
自分以外の別のものと思う。
時にはその他人を(容れ物ごと)また自分の容れ物にいれて、その容れ物ごと指して自分だなぁと思う。
みんなただの容れ物で、何を入れたか全部

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静かだな。

こわかった 夕方の 音がする

雲雲がおおきく口あけて 危険だ と……

ゆうゆう、嘘ついたのかい

雲雲 どうして人払いを するの

私たちに 隠れて なに するき……。

もしも何か言いたいことがあるとすれば

小さな頃に 大切だったもの
こわかったこと 好きだったもの
いたひと いないひと

すべて おぼえている
なにひとつ忘れてはいないと
言いたい

それだけ