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恋人と 過ごすには 短い 時間で
夢をみる
ドライアイからつたって耳にはいる
気持ち わるい です
誰かがフォントの話を……ゴシックより明朝派で、そういう風に設定しているって
壁の連なりが 建物になるわけだけれど
建物は 時に不穏だ
たとえば、怖い映画の舞台が人知れずたつ洋館だったり
それは とても不安だ
たかだか壁の連なりのくせに とてもこわい
壁はとてもこわい 壁のあるなしだけで
そこに部屋があるか、建物があるかなんて
また、壁に支配された感性で 壁に未知がる夢をみる
高貴な 人が登場した
わたしの覚える高貴なんて たかが知れているけれど
好きな人ができたよって 試しに思っている
からだに触れることができない 知らない
変なことするのが 日課になった
雨に替わり別のものが降るなら、傘はさすべきか?
さみしく思うよ、好きな人ができたから(仮)
わたしにつかえない言語であらわす
肌の色を知らない
生者と死体の大きな違いも 知らない
どちらも 愛しいものだ
そうだよね?
生者も死体も どちらも愛しい 他者からの愛が詰まる 思い出そのものだ
どちらも おんなじに
川べりを思い出している
川へ行きたい 川へ行きたい
生者であるうちにまた 川へ行きたい
ドライアイからつたって 耳にはいる
愛をむけられたとき、正しく受けとりたい
誰のことも 悲しませたくない
本当に、これ以上
悲しませたくない

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