見出し画像

いわゆる「ボランタリーなまちづくり」と「コミュニティビジネス」は何が違うのか

ボランタリーなまちづくりもお金を儲けないといけない時代

よく「コミュニティビジネス」という言葉が使われる。しかし、最近はいわゆるボランタリーなまちづくりでも補助金などに頼らず何らかの形で収益をあげる仕組みを作ることが望ましいとされる向きもある。ボランタリーなまちづくりであっても、相応にお金を得ていかないといけないとなると、いわゆるまちづくりと何が違うのか、すっきりとわかりやすい説明がいまいちしづらいと感じることがある。

一般的にはコミュニティビジネスとは、ビジネスの手法を用いて地域課題を解決することを指すと言われるが、そこでいうビジネスの手法というのが、単に顧客からお金を得ていく、ということだけなら、そこのボランタリーなまちづくりとの区別は最近ではほとんどない、ということになってしまう。

そんな事を考えていたら、参考になる論文を見つけた。以下、風岡宗人、角谷嘉則「コミュニティビジネスによる主体形成と組織間の位相ー南丹市美山町鶴ヶ岡地区を事例として」の概要を見ていく。

美山町鶴ヶ岡地区のコミュニティビジネス事例

美山町鶴ヶ岡地区では、住民と自治会は連携して有限会社タナセンを設立しコミュニティビジネスもしくはソーシャルビジネスとして事業を拡張しています(P417)。本論文はこの取り組みの詳細を述べるものだ。

ここから先は

3,972字
まちづくり絡みの記事をまとめたマガジン「読むまちづくり」。 月額課金ではなく、買い切りです。なので、一度購入すると、過去アップされたものも、これからアップされる未来のものも、全部読めるのでお得です。

まちづくり絡みの話をまとめています。随時更新。

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

サポートされると小躍りするくらい嬉しいです。