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読むまちづくり

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記事一覧

今週のnoteのアクセスランキング

今週のnoteのアクセスランキング。 ※今回から先週分の「ランキング」は抜いていく。 1位 よく企画書を書くときに聞かれる「目的」と「目標」と「狙い」の違いとはなにか? https://note.com/nonnnomodel/n/n1fd87ffef111 いつものやつ。 2位 「弱い人ほど群れる」というけど、実際は「弱い人ほど群れられない」と思うって話。 https://note.com/nonnnomodel/n/n4146ad775b7c これもいつも人気。 3

今週のnoteのアクセス数ランキング

◯1位 この記事ずーっと人気。ちなみに講演でもリクエストが続いている。よほどみんな目的と目標の違いってなんなんやろと悩んでいるんだろう。 ◯2位 まちづくりにおける様々な「成果」も人口ボーナスの賜物だったのではないか。という話。日本はこれから確実に人口が減る。それを踏まえた作戦がいる。 ◯3位 昨年の私のまちづくり研究の発見の一つが「地縁」「志縁」に続く第三の縁としての「気縁」の存在を示唆できたことだと自負している。 ◯4位。 なんで急に上がってきた。 日本の地

書籍感想文 深川光耀「私発協働のまちづくり」

花園大学の深川先生から献本いただきました。ありがとうございます。 現在、Amazonで予約注文を受付中だそうです。 せっかくご献本いただいたので、これから本書に興味を持って手に取る人が増えることを願って、感想をメモしておきたい。 師弟三世代に渡る「私発協働」理論のリレー本論文は、故・延藤安弘氏の「私発協働」をキー概念として用いている。私発協働とは、「<私>から始まり、まわりをゆるやかにひきつけ、ともに力を発揮しあうことを通じて”公共の幸福”に導く一連のプロセス」のこととさ

人口の波とまちづくり組織の活性化の話

先日、まちづくり関係のお友達と話していて、おやじの会の話になった。おやじの会は東京では1986年に設立されたという組織だ。 1986年とは、1947年生まれの団塊世代が39歳と元気と体力があまりまくっているタイミングだ。1971年生まれの団塊ジュニアが15歳、ちょうど中学生になったころだ。よく聞くように、おやじの会は小学校でPTAをやっていたおやじたちが、子どもが中学に上がったあとも、地域で活動したいと考えて自主的に結成したというストーリーに合致する。 おやじの会はその後

町内会の加入率を高める方法について、copilotとおしゃべりして教えてもらった

町内会の加入率を高める方法について、copilotとおしゃべりして教えてもらった。 自分:町内会の加入率を高めることに成功した事例について報告している論文を10本検索し、その内容について、500字でレポートしてください。 Copilot:町内会の加入率を高める成功事例についての論文レポート 町内会の加入率を高めるための成功事例について、以下の論文を調査しました。これらの研究は町内会の活性化や加入促進に関する有益な知見を提供しています。 「ソーシャル・キャピタルとしての町

プラットフォームの治安悪化とエクソダスの話

2000件の未読通知 大学院の友達が、メールを2000件くらい溜めていた。なのでスマホのメールアプリの右肩にある赤い丸の中に、2000とか数字が書いているのだ。 なんで?と聞くと、「迷惑メールが多いから放置している」というのだ。 電子メールは便利だ。一斉にたくさんの人に送ることができる。便利なんだけど、その便利さが悪用されて、安易な広告や詐欺のメールが跋扈するようになってしまった。いうなれば、メールサービスというプラットフォームの治安が悪化してしまったのだ。 無論、そ

「舞台化するまちづくり」、「地域活動のハレ化」を生み出す構造としての「移動社会」

舞台化するまちづくり、地域活動のハレ化 こないだSNSで、「舞台化するまちづくり」という、なかなかトンチの効いたキーワードを目にする機会があった。なるほどなあ、うまいこという人もいたもんだなあ、と思った。 更に今日は、「地域活動のハレ化」というキーワードを目にした。これもなるほどなあ、と思った。 まちづくりは、日常生活と連続するという性質上、ハレとケの2つの側面がある。これは、どちらが上とか下とかいうことではなく、相補性がある。バランスをとって維持されている。 そのうえ

「正の外部効果」をもたらす活動としてのまちづくり活動

「人は集まると何か良いことが起こる」は本当か 先日、とあるまちづくり活動家が「目的なんて後でいいんだ、人が集まれば何か(いいことが)起こるんだ」という熱い信念を語っていた。その熱は私にも伝播し、胸が熱くなるのを感じたものだ。 一方、すぐに冷静になって考えた。こういうのを「熱伝導率が高い」という。もしくは「熱しやすく冷めやすい」という。 マトリフ師匠から褒められるくらいに冷めた頭で考えると、多分、「人が集まる」と「必ず、誰にとっても良いことが起こる」というのは拡大解釈で、

チラ裏化、誤配と消化不良、SNSのタイムライン問題、オーバーギフティング、信仰あるいは気分について

自分の書くものの「チラ裏」化の進行なんだか久しぶりにまとまった文章を書いている。最近、文章を書いてもネットに公開しないことが増えた。本当の意味での「チラ裏」化してきている。かつては、もっと早く、もっと広く見てもらわなきゃ、みたいな妙な焦りみたいなものがあったし、もっといえば、「せっかく考えたことだから多くの人に知らせる方が親切だろう」と思っていた。だが、そういう感覚が薄れてきて、わざわざ人に見せなくてもいいな、と思うようになってきた。これは結構新鮮なことだ。

モテるまちづくり再論〜「ゆるさ」と「楽しさ」からまちづくりをはじめなおすために

某自治体から、市民の地域活動者向けに、まちづくりを進めるための実践活動の手法や考え方を学ぶまちづくり講座を依頼された。頂いたお題は4点、「そもそもまちづくりとは何か?」「何をすればまちづくりがうまくいったと言えるのか?」「新しい仲間づくりを楽しむためには?」「まちづくり活動のゆるさ、わくわく感を大事にするにはどうしたらいいか?」というものである。 この自治体では地域自治政策を推し進めているが、自治をまともにやろうとすればするほど、地域組織は悩んでしまう。言い換えれば、これま

自治会改革は行政改革から始まる〜あるいは「行政の地域依存/地域の行政依存」構造からの脱却

某自治体の職員研修で、自治会の改革、再編に関するレクチャーを依頼された。その内容をもとに再録する。 「自治会の改革、再編が必要」という主張は多いがコミュニティ政策の議論においては、しばしば自治会の弱体化が問題となる。この問題は、自治会の改革、再編が必要だという主張につながる場合が多い。しかし、果たして本当にそうなのだろうか。 前提として町内会に関する概論は以下の記事を参照されたい。 総務省 地域コミュニティに関する研究会、2022「地域コミュニティに関する研究会報告書」

定住者既得権と移動者に対するマイルドな差別問題〜徳田剛「「移動社会」の特徴とコロナ禍によるその変質」

去る2023年は、5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に変わり、まちづくりにおいても様々な対面を伴う行事ごとが再開するなど、コロナ禍の終わりを感じさせる一年だった。 コロナ禍においては、人々の移動の抑制が奨励された。そうした状況で様々な社会関係が変質を余儀なくされ、大小さまざまな不便が生じた。 ではなぜ移動の抑制が不便につながったかというと、そもそも前提として、私たちの社会が「移動」に強く依存しているからだ、と言える。 こじみた状況を踏まえて地域社

まちづくりが「楽しくないとできない」時代はいつ始まったか?〜浅石裕司、吉村輝彦『「楽しさ」概念による「住民主体」の捉えなおし地域福祉・まちづくり分野における文献レビューをとおして』

よく知られる通り、従来の地域組織においては、どこでも担い手不足と高齢化が慢性化している一方で、子ども食堂などの新しい活動が出現し、地域で活動してもいる。 普段、従来の地域組織に関わっている立場からすれば「どうせ活動するんやったら子ども食堂もええけど、従来の組織に参加してくれてもええんちゃうの」と思いがちだ。しかし、そうはならない。ということは、なんらか理由、メカニズムがあるはずだ。 ではそのメカニズムとはなにか。そんな疑問にヒントを提供してくれる論文が、浅石裕司、吉村輝彦

AIに町内会について教えてもらおう

今日のbardとの会話。 ■私:日本の町内会は、高齢化や人手不足などの課題を慢性的に抱えています。これを解決した事例を検索して3つ取り上げ、その共通点を教えてください。 ■bard:町内会の高齢化や人手不足の課題を解決した事例を3つ取り上げ、その共通点をまとめます。 事例1:デジタル化の導入 東京都港区の町内会では、回覧板のデジタル化を導入しました。従来の回覧板は、各世帯に手渡しする必要があり、役員の負担が大きく、また回覧漏れのリスクもありました。デジタル化により、回覧