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11/13、ゆで卵失敗、映画と古い茶葉

   月曜日、仕事終わりにゆで卵を作る。半熟にしたくてきちんと時間を図るのだが、毎回安定しない。今日はまあまあ。殻むきは失敗。白身が殻にくっついてしまい、きれいに剥がれない。ひとつ、真ん中から割れた。仕方がないのでその場で食べる。カルディで買ったヒマラヤピンクソルトをガリガリ削って、パクッと立ち食い。黄身は良い感じにとろけていた。

    図書館で借りてきた「ねこしき」を読む。中身をよく知らないまま予約していたら、レシピの本だった。猫沢エミさんという、その名の通り猫を飼っている人の、レシピと、エッセイと、猫やら人やら食べ物やらの写真が載った本。出てくる料理がどれもお洒落。私でもすぐに真似できそうなのは、海苔たまサンドくらいだろうか。

    過去の恋愛や、今のパートナーとの話も少し出てくる。不倫という言葉に、背中の真ん中あたりがひやっとなる。妻子ある人とだから、不倫なんだ。私自身は経験したことがなくて、だから正直なところよく分からない。結婚していると聞いた瞬間に、心がひんやりして、自分でも驚くほどすうっと冷めるのだ。別に理性とか倫理とかの問題ではなくて、私が出来た人間というのでもなくて、単に本能的なものだと思う。防御本能で、スコープから外しているんだろうなと分析している。でも、最初はそうだと知らない状態で、かなり親しくなってから相手が既婚と分かった場合はどうなんだろう。いやいや、はじめに言ってくれなかった時点で不誠実だと感じて結局は冷めるのかな。それとも抗えない気持ちに従って、相手にはまりこんで抜け出せなくなるのだろうか。うーん、やっぱり分からない。レシピ本を読んでいたはずが、意図せず不倫について真面目に考えてしまった。

    土曜日、4時間くらいしか寝ていないけれど頑張って8時に起きる。なぜなら久しぶりに映画を観に行くからである。電車で少し離れた町へ行き、映画観賞のあとはご飯を食べたりぶらぶら散策しようと前々から決めていたのだった。行き詰まった昨日までの私への、今日の私からの労い。

    映画は「土を喰らう十二ヵ月」。半年ほど前から、公開を楽しみにしていたのだ。で、いつ以来かなあと改めて過去のスケジュール帳を遡ったら、2019年8月に「ONCE UPON A TIME IN HOLLYWOOD」を観たのが映画館に行った最後だった。途中からコロナとは言え、ずいぶんと遠ざかっていたんだなあとびっくりした。映画館は思ったよりも人が多い。どうやら「すずめの戸締まり」というアニメの公開2日目で、その集客によるものらしかった。

    朝から何も口にしていなかったので、売店でホットのカフェオレとシナモンシュガーのチュロスを買う。暗くなってからも予告やらCMやらが長くて、チュロスは本編の上映前に食べ終わってしまった。ざらざらした砂糖が唇にまとわりついて、子供に返った気分になる。作品に登場する自給自足の精進料理がどれも美味しそうだった。けれど、ビーガンカレーに肉の旨味を欲してしまい、補完するように翌日焼き肉を食べに行ったことのある私には、きっとたどり着けない境地だろうなーとも思う。丁寧な暮らしも手間ひまをかけた料理も今の私には現実的じゃない。せめて、野菜を意識して摂る。あとは、時間ではなくお腹の声に従うこと。仕事のキリがつかないとき、きちんと食事をとれば良いのに、空腹を紛らせるために変なタイミングでお菓子をつまんでしまうのを、3回に1回はやめると心に誓う。

  遅めのお昼ご飯に、喫茶店で野菜と果物のミックスジュースとサンドイッチ。パンが大きくてふかふかでちょうど好きな塩梅の焼き加減だった。秋晴れの空は日中暑いくらいで、珍しくよく歩いて汗をかいた。

    日曜日、前日の疲れが出たのか打って変わってインドアな1日。ヨガに行くのをサボってしまった。夕方になってようやく思い腰を上げて掃除。シンク下の棚を整理していたら、コロナ前に行った台湾旅行のお土産の茶葉がごろごろ出てきた。お店でたくさん試飲して、気に入ったものを買ってきたのだった。凍頂烏龍茶、東方美人茶、梨山烏龍茶、どれも未開封で賞味期限は2年前の日付だった。

    まったく、丁寧な暮らしの対極よ、と呟きながらも勿体なくてネット検索。どうせ飲むつもりではいるけど、一応誰かのお墨付きがほしいのだ。その結果、湿気ていなければ特に腐ることもなく、未開封で2年程度なら賞味期限切れでも美味しく飲めるらしい、という求めていた解を得た(私調べ)。というわけですっかり安心し、早速淹れて飲んでいる。また台湾に行ける日が来るといいなと思いながら。

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