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打越製茶組合の加賀棒茶を拡める。 お茶ノミニスト。表千家茶道。紅茶コーディネーター。 …

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打越製茶組合の加賀棒茶を拡める。 お茶ノミニスト。表千家茶道。紅茶コーディネーター。 幼少期からお茶好き。日本茶、中国茶、紅茶の販売の現場に携わりさまざまな国や産地のお茶を飲む。 毎日美味しく飲める加賀棒茶の魅力に触れ大ファンとなる。

最近の記事

加賀の紅茶の美味しい淹れ方

加賀の紅茶はヤブキタとオクヒカリの2品種の茶畑から取れた葉を使って製茶しています。 アッサムのようなメントール香が漂い、味は渋み苦味がほとんどなくて紅茶初心者やお子さんでも飲みやすい甘い味わいです。 いつもは紅茶にお砂糖を入れると言う方でも、これはお砂糖いらないと驚かれますし、若い女性に特に人気があります。 淹れ方の公式基本レシピは 沸騰したお湯 400ml 茶葉 5g お湯を注いで待つこと3分 コツは沸かしたてのお湯を使うことと、ポットもしくは急須をあらかじめ温める

    • 北陸新幹線、加賀温泉駅開業

      北陸新幹線が加賀市にやってきます!!3月16日に北陸新幹線加賀温泉駅が開業!! 組合長も去る2月16日に試乗してきました🚄 敦賀まで片道30分だったそうです〜あっという間の旅路に感動 これを記念して様々なイベントが行われますが、加賀温泉駅では3月16日と17日に加賀未来市が開かれます 打越製茶組合のお茶は、九谷結窯さんのブースにて販売します!九谷結窯さんも打越にある九谷焼の工房なのです こちらの九谷焼については別の記事で紹介しています。 加賀未来市 https://

      • 九谷結窯さんのご紹介

        加賀市の打越町にある九谷焼の工房『九谷結窯』では従来の九谷焼に新技術を取り入れた商品を展開しています。 「多孔質陶磁器」Qpor(キュポーレ)は看板商品のひとつ。 目に見えない無数の穴が水分を吸収・放出しますする機能を持った陶器。100%石川県の石を主原料とした九谷焼です。 この機能を発揮しているのがアロマディフューザー。 フレグランスオイルを入れると、ゆっくりと香りを放出するんです。そして、打越町ならではの加賀紅茶の香りも開発しています。 お部屋に柔らかい加賀紅茶の香

        • 加賀の紅茶、誕生ストーリー

          打越製茶組合が誇る、加賀の紅茶はどうして生まれたのかについて今回はお話ししたいと思います。 すっかり減ってしまった茶畑の管理を所有者ではなく組合役員が剪定、施肥などを共同で行うことによって、維持と品質向上や安定に繋げて管理体制を整えたのが1999年のことです。 2002年からは、打越町の茶の生産を守るために静岡からヤブキタ、オクヒカリの2品種を購入して新植。お茶畑1.2ヘクタールを造成しました。これは地域一丸となった取り組みでした。 5年経った、2007年には茶葉を収穫

        加賀の紅茶の美味しい淹れ方

          和紅茶の歴史 下

          てっきり私は戦後の食糧難で国産紅茶の製産は無くなっていたのかと思い込んでいたのですが、逆に国内需要が伸びて1955年には8,525トンが製産され、3,000トン程度は国内で消費されていたのです。 なぜ、私が育ってきた時代には国産紅茶が忘れ去られていたのか不思議になります。 答えは1971年の紅茶輸入自由化がきっかけでした。安くて手軽に飲める紅茶がたくさん入ってきて日本人が紅茶という飲み物に触れる機会が増える一方で、国産紅茶は風前の灯となっていたのです。 1990年代、衰退

          和紅茶の歴史 下

          和紅茶の歴史 上

          打越製茶組合のもうひとつの柱は加賀紅茶です。 とても質の良い和紅茶を生産して世に送り出していますが、今のところほぼ石川県内に留まっているため広く紹介したいお茶です。 でも、『和紅茶』自体に馴染みのない方が多いと思うのでそのお話を少ししていきます。 打越製茶組合で紅茶が製造されたのは平成になってからなので、少しウンチクにお付き合いください。 和紅茶は、日本国内で日本産の茶葉を使って製茶された『国産紅茶』のことを言います。※ここからは、国産紅茶と表記します。 国産紅茶の歴史

          和紅茶の歴史 上

          飲むこっちゃ

          このアカウントはnomukocchaとしています。 「飲んでね」を「飲むこっちゃ」と言うところから名付けました。 茶葉からでも、ティーバッグからでも棒茶を入れたら「飲むこっちゃ」を合言葉にしてくれると嬉しいですが、ビックリされること請け合いです(笑) ちなみに、石川テレビでは「みるこっちゃ」という番組放映中です。飲むこっちゃでネイティブを気取ってみるのも良いかもしれません。 ちなみにWikipediaによると、 加賀弁(かがべん)あるいは加賀方言(かがほうげん)は、石川県

          飲むこっちゃ

          美味しいお茶が生まれる郷

          打越の打越地区は、柴山潟(しばやまがた)の湖面から茶畑のある丘陵地へと朝霧が立ち昇り、お茶の生育に適した環境です。また、土壌は黒くて歩くとフカフカしており水捌けも良く養分もたくさん備えています。 この土地についた記述があるので掲載しますね。 "この地帯の土は黒く、耕したあとを歩くと「ボクボク」と音がすることから「黒ボク」と呼ばれている。この土の層は厚く、植物の根が深く伸長でき、さらにやや高台に位置するため大雨で畝間に水が溜まることが少ない。また水が土中を通る透水性と植物が吸

          美味しいお茶が生まれる郷

          打越製茶組合の歴史

          打越町の製茶組合は大正期にはじまります。 茶業が大きく発展した時期で、大製茶工場もでき宇治の茶問屋に送っていました。 戦後、昭和23年に打越製茶農業共同組合の名前で現在の組合がスタートします。この頃はまだお茶が多く栽培されていたのでした。 しかし、国の施策による畑地開田事業で多くの茶園が姿を消して水田に変化していきます。日本中で米の生産量を爆発的に増やしました。水田こそが日本の原風景とされたのもここがルーツなのかもしれません。 戦後の食糧難であった時代で食糧普及に努めた反

          打越製茶組合の歴史

          加賀百万石の茶栽培

          打越のお茶についての前に、加賀のお茶のお話しをしていきます。 加賀地方のお茶の歴史は江戸時代に遡ります。 前田家がこの地を納め始めてから、お茶(茶道)の文化が発展しました。 二代目藩主前田利常が宇治から茶の種を取り寄せて茶の栽培を始めたと言われています。おそらくは裏千家四代千仙叟宗室を迎え入れたことと繋がりがあるのでしょう。 加賀藩は外様大名ながら加賀百万石と言われる大大名家でした。徳川家からは常に監視されており、謀反を疑われないためにさまざまな苦労を強いられました。その

          加賀百万石の茶栽培

          打越製茶組合の加賀棒茶

          加賀棒茶の成り立ちについて説明したところで、次は打越製茶組合の加賀棒茶は他の加賀棒茶は大きく何が違うのだろう?という質問にお答えします! 実は、加賀棒茶の定義は「石川県で茎茶を焙じたもの」を総じてこの名称で呼びます。 その中で、打越製茶組合の加賀棒茶は加賀市産の茎茶を使用している加賀棒茶なのです。 石川県産の茶の生産量は多くなく、荒茶生産量が合計1トンで全国35位、1位の静岡県は2万9700トンと比べるといかに少なく希少な幻のお茶と言えるかわかるでしょう。(2021年産

          打越製茶組合の加賀棒茶

          加賀棒茶ってどんなお茶?

          加賀棒茶の認知度は少しずつ高まっているとはいえ、まだまだ知らない方もたくさんいると思うので『加賀棒茶とは?』というところから紹介します。 金沢、加賀百万石というイメージもあって、加賀のお殿様が飲んでいた上等なお茶かしらというイメージさえ持ってしまいますよね。 しかしながら思ったより歴史は短くて、戦前に金沢のお茶屋さんが捨ててしまうお茶の茎部分を商品化できないかと考えて、ほうじ茶として加工してみたのが始まり。 不思議なことに、葉の部分を使った通常のほうじ茶よりも香り高く味わ

          加賀棒茶ってどんなお茶?

          加賀棒茶との出逢い

          加賀棒茶との出逢いはかれこれ30年くらい前になると思います。私の父が石川県金沢出身で、共に金沢を訪れた際に丸八製茶さんの献上加賀棒茶がお店にたくさん並んでいました。そこで購入して飲んだような気がします。香ばしくて格別に美味しい焙じ茶。それがはじめの記憶です。 なんという巡り合わせか友人のご実家でお茶を作っているということでいただいたのが、打越製茶組合の加賀の棒茶。自宅で淹れてみると記憶に残る加賀棒茶とは違う美味しさに驚きました。 すっきりとした飲み口ですが、喉を通ったあと、

          加賀棒茶との出逢い