「発音」から考える日本社会のこれから :アイルランド留学【23日目】

英会話をする上で何が一番大切か。

単語、文法、など色んな要素があると思いますが、なんだかんだ「発音」が一番大事ではないかと思いました。発音が悪いと、想像以上に伝わりません。もはや別の単語として認識されてしまいます。授業で「島(island)」という答えをいう場面があったのですが、「アイルランド(Ireland)」として伝わってしまったこともありました。

最低限の単語を覚えておく必要はあると思いますが、勉強する時間が限られているとするならば、発音練習に時間を割いた方が良いと思います。他のヨーロパ人たちと比べて日本人が一番弱いのがこの発音な気がします。ヨーロッパ人たちは文法はめちゃくちゃでも、しっかり単語の発音はできている人が多いので、伝えたいことは伝わっています。あくまで海外で暮らす、英会話をするという前提の勉強ですが。

どうやって練習するのか

私は留学前の勉強はほぼ「スタディサプリ」しかやっていませんでしたが、このアプリはかなり有効です。

自分の発した声をアプリが解析し、発音の良し悪しを自動で判定してくれます。また、自分の声を聞き返すこともできるので、実際どんな感じに聞こえているのかということも客観的に捉えることができ、かなり効果的です。

現地にきてからも、夜はこのアプリを使って一人で復習しています。その日伝わらなかった発音の部分とかを思い出しながら練習できるので、日本にいる時よりも気持ちが入ります。笑

効果が大きい

発音練習は、文法とか単語を覚えるよりも、スポーツに近い感じで、繰り返し練習していれば、成長を感じやすいのもよいですね。もちろんネイティブレベルに発音できるよるになるのは途轍もない時間がかかると思いますが。

何も意識していない人と少しでも練習している人では、大きな差ができるとは思います。特に大体の日本人は発音がひどいので、ちょっとうまく発音できるだけで、かなり褒めてもらえます。笑

なぜ日本では学ばない?

発音はスピーキングだけではなくて、もちろんリスニングでも重要です。その単語がどういう音で発声されるのかわかっていなかったら聞き取れません。英会話のいちばん重要な土台になる部分です。

それなのに、どうして日本では全くと言っていいほど、発音について学ばないのでしょうか。むしろ英語の授業で、ネイティブっぽくいい発音する人がちょっと笑われるみたいな空気感ありますよね。

大学の入試での英語科目はほぼ筆記だからということも大きそうです。入試にインタビューとかが含まれていたら、中高のカリキュラムもまた変わるんだろうなぁと思います。

また、さらに深掘りすると、なぜこの筆記形式が大学入試で一般的になったかも疑問です。当時のお偉いさんたちはどういう狙いだったのでしょうか。時間がかからず合否基準を定量化しやすいというくらいしか、スピーキングを省く必要性が想像できません。歴史的な背景も気になってきます。

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英語学習についての似たような投稿が続いてしまっていますが、日に日に日本の英語学習の特殊性が気になってきます。他の国では考えられないくらい色々バランスが悪い。

いい意味でも悪い意味でも日本はやはり特殊な国だと思います。

ヨーロッパでは他国に働きに行くのが一般的であるのに比べて、日本人はローカルに留まる内向きな人が多いみたいなこともよく言われますが、逆にいうと内向きでも十分ご飯が食べていけるくらい内需が豊かな国だっということなんですよね。中国やアメリカみたいに人口も領土も大きい国ならまだしもこんなに小さな島国なのに本当にすごい。異常です。

だからこそ、その異常性に合わせて、色々固有な文化が育ってきたともいえます。

経済成長していた時代はその異常性が良い方向に働いていたのだと思いますが、近年は言うまでもなく停滞しており、状況は変わっています。人口も減少し高齢者は増え、これまでのように内側ばかりみて生きていくことはほぼ不可能なんじゃないかと思います。

もちろん、そこに対して課題意識を持って素晴らしい取り組みをされている方はたくさんいると思いますが、社会を動かす資金や権力、地位を持っているのは40〜60代とかの人たちで、正直、現状の既得権益を保っていけば良い暮らしをしたまま逃げきれちゃうんですよね。その人たちからしたら、むしろ余計なことをして既得権益が崩れてしまう方が困ります。人として良いか悪いかは別として、状況的に、そりゃ誰も心の奥底では本気で課題解決に取り組まないよなぁとも思ってしまいます。

前職で働いている時も思っていましたが、結局上の地位にいるおじさんたちは、自分のわからない新しい技術や分野がメインストリームになってしまうと自分の立場がなくなってしまうので、自分の想定できる範囲でしか物事を捉えようとしないんですよね。

そして、彼らが現役を終えて逃げ切った後に、その後処理を丸々背負い込むのが今の10〜20代の世代です。本当にどうなってしまうんだ。

若者にもっと実権を持たせた方がいいというのもありかと思いますが、経験値は圧倒的に足りていません。その行動をしたらどんな影響ができるか、ということに対する想像力的な部分はベテランには遠く及ばないので、なかなか良い成果を出すのも簡単ではないと思います。

やはり、お互いの良いところを認め合い、足りない部分を埋めあって行くのが一番ですよね。お互いのリスペクトが大事です。

これは世代の差だけではなく、男女とか文系理系とか、無駄に二項対立で語られがちな分野の全てに言えると思います。それぞれの得意分野を発揮して良い成果を出そうと取り組むのが一番良いのではないでしょうか。

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「発音が大事」みたいな話からむちゃくちゃ飛躍してしまいましたが、海外で過ごしながらこんなことを考えています。笑

社会人になってから、これほどの時間が取れる機会はこの先もほぼないとは思うので、英語学習だけでなく、日本を客観的に捉え、それに対して今後の自分はないができるのかと言うことも考えていきたいです。




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