🗂️ Design Materials ＃デザイン資料＃デザイン思考 ＃ツール –ユーザーを理解、革新的な課題の解決策を探し出そう！

デザイン思考

「デザイン思考」（英: Design Thinking）または、人間中心デザインは、デザインしたサービスやプロダクトの先にあるユーザーを理解し、仮説を立て、初期の段階では明らかにならなかった第二の戦略や代替する解決策を特定するために問題を再定義する、一連の問題解決の考え方のことです。

簡単に説明すると、ユーザーとインタラクションをデザインする上で大切にしてきたアプローチです。「デザイン思考」は、プロセスや方法論として語られることもありますが、重要なのはザイナーのマインドセットだと考えられています。

より優れたデザイナーにるには、デザイン思考と創造性を分析力と組み合わせ、より強力で革新的なソリューションを構築し、また幅広い考え方を持つ必要性があります。

デザイン思考のスッテプ

世界的に有名なデザイン・ファームであるIDEOの創始者、ティム・ブラウンは、デザイン思考では革新的な課題の解決策にたどり着くために、デザイナーが使うさまざまなツールを活用すると述べています。

デザイン思考の５ステップ

→　Empathize：共感
→　Define：問題定義
→　Ideate：アイデアを出す
→　Prototype：プロトタイプ
→　Test：テスト

さまざまなツールを使用して新しいビジネス・アイデアを作成する方法、またデザイン思考は何にでも適用できます。今回はスタートアップの強い味方・デザイン思考で課題の解決策に役立つツール、無料で使えるテンプレートをご紹介させていただきたいと思います。

チーム・キャンバス

プロジェクトを始める前に、チームの方向性を一つにまとめましょう。

チーム・キャンバスの簡易版の「チーム・キャンバス・ベーシック」はプロジェクトをスタートさせたり、共通のビジョンに向けてまとまるための戦略的フレームワークです。スタートアップやクリエイティブなプロジェクトでの経験を通じて作成しています。プロジェクトでのチームワークをスムースに進められるよう、お互いのことを学び推進力を蓄積します。

「チーム・キャンバス・ベーシック」は以下のケースで使うと効果的です。

→　チームの発足
→　プロジェクトの発足
→　新しいメンバーの迎え入れ (例：フリーランスの人がチームに参加など)
→　基本的なチームの結束

and-design/team-canvas

ワークショップ・デザインシート

ワークショップを設計し実行するためのシートです。ワークショップのファシリテーションに必要な時間設計、場の設計、ファシリテーションのポイント、備品の確認を、整理することができます。ツールの使い方

→　テーマを設定する。
→　上から順番に必要事項を記載する。
→　設計したものをシミュレーションしてみる。
→　シミュレーション結果を元に、再度ブラッシュアップする。
→　関係者に共有する。

ワークショップデザインシート | 共創型サービスデザインファーム グラグリッド

メソッド・カード
ファシリテーション・メソッドカード
ワークショップのファシリテーションを効果的に行うためのヒントカード。
ファシリテーションのコツが１枚ずつカード化されてまいます。

共感マップ

【Empathize：共感】
ユーザーに共感を持つことで理解を深める。「共感マップ」はXPLANE社のユーザーを理解する手法の一つです。 Alex Osterwalderの本「ビジネスモデル・ジェネレーション」でも顧客のインサイトを発見するツールとして紹介されたため、プレスでも取り上げられ幅広く知られることになりました。

「共感マップ」は、ユーザー体験を「見る・聞く・考える・話す・痛みを感じる・欲する」という6つの層に分けて、それぞれの層でのペルソナの感情に共感することでユーザーニーズを捉えようとします。

and-design/empathy-map

体験スケッチボード

【Empathize：共感】
サービスの利用体験を、顧客の目線で感情豊かに捉えるためのツールです。
現状のサービスを評価する時、新しいサービスの要件を検討する時、ご利用ください。サービスを視覚的にモデリングする、カスタマー・ジャーニー・マップの下書きとしてご利用できます。

→　まずは目的を設定する。
→　体験の骨格を整理する（登場人物、体験の流れ・ステージ）
→　体験の流れに合わせて顧客の行動と思考を書く。
→　顧客の感情の変化を曲線で書く。
→　サービスに関係する人（提供者、同行者など）の行動や、サービス・コンテンツの状況を合わせて整理する。
→　体験を考察する。（重要なタッチポイントは？サービスの弱点は？）

体験スケッチボード | 共創型サービスデザインファーム グラグリッド

問題点解説シート

【Define：問題定義】
ユーザーの視点で、商品の課題を整理するためのシートです。ユーザビリティ上の課題、ブランディング上の課題を、明確にし、その要因までを整理することができます。

→　課題を抽出する目的とその結果どうしたいのかを特定する。
→　商品を利用しながら、課題と思われうものを可能な限り多くリストアップする。
→　その中から、重要かつ影響度の高い課題を選定する。
→　１課題１シートを利用し、その内容を記載する。
→　課題の全貌を把握した上で、解決策の模索を行う。

問題点解説シート | 共創型サービスデザインファーム グラグリッド

ビジネス・ブループリント

【Ideate：アイデアを出す】
ビジネスのコンポーネントを視覚化するのに役立つさまざまなフレーム・ワークとモデルはたくさん存在します。

ブループリントとは設計図のことです。ゼロからビジネスを始める場合に
当然「ビジネス・ブループリント」が必要となります。これを作ることにより、サービスの提供者は俯瞰的にユーザーとの関わりを見直すことができ、また自分たちのサービスがどのようなユーザー体験を与えているかを一目で理解できるようになります。他にも下記のような利点があります。サービス、プロダクトの提供者は俯瞰的にユーザーとの関わりを見直すことができ、また自分たちのサービスがどのようなユーザー体験を与えているかを一目で理解できるようになります。英語版になります。

What is your Business Blueprint?

ビジネス・モデル・キャンバス

【Ideate：アイデアを出す】
新しいビジネスモデルを開発したり、既存のビジネスモデルを文書化したりするために、Alexander OsterwalderとYves Pigneurによって発明された戦略的管理テンプレートです。新規事業のビジネスモデルを考えるにあたり、必要な要素と、その関係性や全体像を把握することに適しています。

「ビジネス・モデル・キャンバス」とは提供価値や顧客、チャネル、コスト、収益などの9つの項目から、ビジネスモデルをまとめるために使うフレームワークです。自社の新規事業のビジネスの開発、既存のビジネスの見直し、競合分析などのために使えます。

Business Model Canvas – Download the Official Template

リーン・キャンバス

【Ideate：アイデアを出す】
「リーン・キャンバス」は、リーンスタートアップという著書で有名な起業家のEric Ries から応用されたビジネスモデルを一枚の図にまとめたフレームワークです。

「リーン・キャンバス」とは9つの項目からビジネス・モデルをまとめるフレームワークです。特に「コストとリソースをカットする」「バリュー・プロポジションを重視する」という要素を重視しているという点で、ビジネス・モデル・キャンバスとの違いがあります。スタートアップのビジネス・モデルをまとめるうえで役立つツールです。リーンキャンバスを使うことで、事業計画書が制作できます。

Create a new Lean Canvas - Canvanizer

バリュー・プロポジション

【Ideate：アイデアを出す】
「バリュー・プロポジション」とは、「顧客があなたの製品を買う理由」
 顧客にとって、そのサービスに価値があると認められるからこそ、プロダクトやサービスを購入します。 自社の製品やサービスのバリュー・プロポジションを検討するにあたっては、顧客の立場になって考えることが重要です。

また、このキャンバスはビジネス・モデル・キャンバスの「価値提案」と「顧客セグメント」をクローズアップしたものであり、ビジネス・モデル・キャンバスと組み合わせることでより強力な効果を発揮します。pウロとチプ

Value Proposition Canvas – Download the Official Template

コンセプトシート

【Ideate：アイデアを出す】
「コンセプトシート」というとあまりなじみがないかもしれませんが、要は「企画書」のようなものと考えてください。

「企画全体で一貫した考え・価値観」を「コンセプト」といいますが、コンセプトを守るためにコンセプトシートが活躍します。

アプリを企画する時に、その価値を明確に8するための記述シート。
サービスを企画する時に、その価値を明確にするための記述シート。

プロトタイプ

【Prototype：プロトタイプ】
なぜデザイン思考でプロトタイピングが重要なのでしょうか？

プロトタイピングは、一般的に「デザイン思考」や「ユーザー体験」をデザインする際に欠かせないものです。これは、アイデアをすぐにテストして、状況に適した手法で改善することができるからです。スタンフォード大学のd.schoolでは、「行動重視の姿勢」が推奨されています。これは考察や会議よりも、実際に構築することやテストすることを重要視されています。

「デザイン思考」の初期段階で行われるリサーチから、最適な解決策を考えるために知っておくべきすべてのことがわかるわけではありません。徹底的にリサーチして大量の情報を収集したとしても、また、考案したアイデアが世の中を変えるような解決策だと多くの人が感じていたとしても、テストは成功するために決定的に重要です。

デザインチームは初期の調査段階で収集した調査結果にすぐ執着してしまい、アイデアに対してバイアスが生まれてしまいます。「プロトタイプ」でテストすることで、アイデアに対して抱いていたバイアスや推測を明らかにすることができます。また、ユーザーへのインサイトを深めて、解決策を改善したり新しい解決策を考え出したりすることができます。

「プロトタイプ」は、デザイン思考におけるプロトタイプ以前のステップでも、リサーチ手法として活用できます。インターフェイスやプロダクト、サービスの問題を探したり、アイデアの改善やイノベーションにつながるエリアを特定したりすることもできるでしょう。

ユーザーインタビュー

【Test：テスト】
ユーザーインタビューで利用できる実践的な記入シートです。効果的なインタビューができるように、計画、実施のタイミングにあわせて計９枚のシートを用意しています。
インタビュー調査の⽬的にあわせて使うシートを選び、マーケティング・商品企画のヒントをつかみとりましょう。

→　インタビューの目的を特定する
→　計画のためのシートを記入する
→　計画シートにしたがって、実施のためのシートを選定し記入する
→　試しにインタビューのパイロットテストを実施する
→　パイロットテストの結果を踏まえて、インタビュー方法をブラッシュアップする
→　実際にユーザーに対してインタビューを行う

チェックシートも一緒に
ユーザーインタビューのプロセスで、実施漏れがないか確認するためのチェックリストです。計画、準備、実施、考察の４つのプロセス別に重要な留意ポイントが一覧できます。印刷して目につくところに掲示してお使いください。

インタビューテンプレート | 共創型サービスデザインファーム グラグリッド

「ビジネス・ブループリント」や「ビジネス・モデル・キャンバス」などのツールの有効な活用方法、そしてコラボレーション、またユーザーテストを繰り返すことで、作り直す作業が大切です。それらの作業を繰り返すことで顧客視点のアプローチで、顧客の価値観に着目し、それを実現する為の新しい顧客体験を主眼におくことで、新たな市場を創造することで成長や企業価値の向上につなげるアプローチ戦略になります。

簡単なプロトタイプを作成してエビデンスを収集し、ユーザーテストを繰り返すことで、洞察力が深まり、ユニークでターゲットを絞った価値を提案のできます。

次回はビジネス収入モデル、レベニュー・モデルなどの収益方法なども学習したいと思います。また、マーケティング・チャネル、プロダクトを消費者まで届ける流通経路を理解し、そのチャネルを使用してビジネスがどのように価値を提供するか、また改善する方法について考えたいと思います。

私も、色々勉強中なので、皆さまの、ご意見・ご感想をお聞かせください。お読み頂きまして、ありがとうございました。

メルボルンを拠点にプロダクトデザイナーとして働いています。 主にデジタル・プロダクトの制作に携わっています。