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採用ブランディングの参考書① 〜本質編〜 自慢できる会社になること

 これまでサービスブランディングやコーポレートブランディング、人事の制度設計、人事企画などの領域に携わってきました。

そこで、自分自身の学びを言語化する意味で、全5回シリーズで、「採用ブランディングの参考書」として1回あたり3分で読めるコンテンツを展開していきたいと思います。

第1回目は、「本質編」。

本質編を一言でまとめると

「表面的な採用活動や発信活動よりも、社員に向き合い、愛し、愛されるための場をつくることが何よりも重要」


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①社員に愛される、自慢したくなるチームをつくろう

社員に愛されているチームは、ニュースをSNSで告知してくれる。
社員に愛されているチームは、飲み会で会社のことを自慢して話す。
社員に愛されているチームは、どんどん仲間を増やしたいって思う。

社員に愛されているチームは、レバレッジがとても効きます。

ひとつのリリース、ひとつのwantedly記事を出した時にも、みんなが自分なりの感情で自慢してくれます。

やらされてシェアされてるのではなく、本当に好きでシェアしているんだな、って伝わることで、第三者から見た時に、信用される材料となります。

小さい一つ一つの出来事がSNSや対面などを通じて、かつ複数の社員を経て多面的に外部に発信されていき、受け手は複数の接点で、その情報を受け取ります。

それぞれの切り口をもって発信されることで、認知や興味といった採用候補者の態度変容につながります。


②社員の立場になりきって、社員の今の気持ちを知り続ける。

まず自分の会社はどれだけ社員に愛されているか?どこが愛されているか?その気持ちを知ることが重要です。

行動の結果指標、感情の結果指標、感情の先行指標と3つにわけて考えてみると以下のようなことになるかと思います。

行動の結果指標=リファラルの数、自社ニュースのシェアの数

感情の結果指標=社員向けNPS

感情の先行指標=①ビジョン・事業の共感、②仕事へのワクワク、③カルチャーの共感、④人の魅力、⑤環境・報酬の満足

その上で、先行指標である5つの質問を社員に聞いてみるのが一番手っ取り早いです。

「あなたは、いま所属している会社や事業のビジョンに共感していますか?」
「あなたは、いまの自分の仕事にワクワクできているか(挑戦できているか?成長感があるか?)」
「あなたは、会社の文化や価値観に共感していますか?」
「「あなたは、いま所属しているチームのメンバーを尊敬・信頼できていますか?」
「あなたは、いまの環境(オフィス・PC・働き方など)や報酬に満足していますか?」

これら5つのどこに問題があるのかをまずは把握して、自慢できない箇所をひとつづつ解消していくことがゴールに近づきます。

ただ、ここで大事なことは、会社としての信念を曲げる必要はないということです。
特に環境面は、会社として大事にしたい文化や価値観をもっと後押しすることにフォーカスすべきだと考えます。


③社員が自慢したくなる「とっておきのネタ」を定義しよう

問題がわかったら、あとは一つ一つを丁寧に解決すること。

でも、ただ解決するだけではなく、どれか一つに、飲み会で盛り上がるような、「とっておきのネタ」を用意しておきたい。

そのとっておきのネタは大きく2つにわかれる「事業の魅力」と「組織の魅力」だ。事業の魅力は、例えば、誰もやっていない革新的なことをやっていて急成長していること。

組織の魅力は、例えば、優秀なチームメンバーやユニークな制度や仕組みがあること。

組織の魅力の例だと、googleの「20%ルール」(当時)は、もし自分が社員だったら誰かに自慢したくなるようなネタだ。

社員の自主性に委ねて、勝手に新しいチャレンジができるっていう環境は、他では中々なかった取り組みだったからだ。
(組織の魅力を体現する人事施策については、これだけでも十分なボリュームがあるので、また別途どこかでより詳しく説明したいと思います。)

「とっておきのネタ」は新たにつくらなくても、すでに自分たちの身の回りにあることも多い。

つまり必ずしもゼロから作る必要はなく、自分たちが、これは自信をもって「自慢できる」と思える何かを定義することが重要です。


まとめ → 3つのネクストアクション

Action1:チームをつくる
(二人でも三人でも、なんなら一人でもこの課題に向き合う担当を決めましょう)

Action2:社員の気持ちを知って、課題に丁寧に、向き合う。
(アンケートでもヒアリングでも、内省的に振り返ってでも、まずはどう思われているか?整理して課題を絞り込みましょう)

Action3:自慢の存在になろう
(会社の価値観や文化を体現しつつ、社員が自慢できるコンテンツを定義・開発しましょう)


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