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したいことが見つからないのか、したいことがないのか?

「何か新しいこと」をしようとしても「…で?何をしよう?」と考え込んでしまう。そこで、さんざん悩んでも、

何をしたいのかわからない。
何が自分に合っているのかわからない。
したいことがみつからない。

と、答えも出てこない。

それが私の20代でした。
何をしたいのかもわからないので、

とりあえず「できること」をする。
周りから求められたことに応える。

そんな感じで生きていましたが、これはとても無為で時間がもったない生き方です。

20代くらいの若いうちは、理屈では「時間がもったいない」というのがわかっていても、感覚的には「急がなくてもまだ時間がある」と思っています。
今の私はもう若くないので、むしろ残りの時間を逆算して「あとどれくらいの時間が使えそうか」と考えることが多いのです。


焦って行動しても・・・

自分の生きてる世界は案外と小さいもので、似たような環境の、似たような思考・趣味の人が集まりがちで、

私が生きているのって結局『村社会』じゃないの?!

…なんて思ったりするのです。

グローバルな世の中になって、ネットに情報が溢れていても、自分に入ってくるものはそこまで多くないというか、なんとなく似たような情報を(無意識のうちに)選択してしまっているし、実際の身の周りでも、ある程度固定した環境にいれば(仕事なんかだと特に)、いつも同じようなテーマの話で回っています。

こういうのは、サプライズがないので安心できるし、それが悪いとか嫌いだとか言うつもりは全くありません。
ただ、そういう環境にいると、ふとした瞬間に「自分、これでいいのか?」みたいな疑問が生まれることがあります。

特に、ネットで活躍されている人たちの発信を見ていると、モヤモヤとした感情が膨らんで「このままじゃダメだ!自分も何かしないと!」という焦った気持ちになることも多いです。
何かに追い立てられるような、とてもいたたまれない感じ、です。

でも、だからと言って、何をしたいのか?、何をすればいいのか?
…これは、すぐにはわからない…んですよね。


違う環境に入ってみる

焦りをモチベーションに変えて、ちょっと冒険をして違うコミュニティに入ってみる、という方法もあると思います。

違う環境に身を置くと、新しい知識も増えるし、それまで交流のなかった人と知り合うこともできて、良い意味での刺激を受けるし、毎日が充実して楽しくなる可能性はある、と思います。
空気の入れ替え、ですね。
(ちなみに、こちらの言語では「壁紙の張り替え」と言いますが・・・)

でも、そこが自分の体質に合わないと、遅かれ早かれその中にいるのが苦痛になってくるし、自分がみんなについていけない(と感じると)と、情けなくて、自己嫌悪に陥ってしまうこともあると思います。
それで、そうした「違和感」が改善されないと、最終的には不本意な思いを抱えたまま、そこを去ることになりそうです

新しい環境(コミュニティ)に入って「したいこと」を見つける、実践してみる、というのなら、思いつきで飛び込むのではなくて、その中にいる人たちから話を聞くなどして、予備調査をしてから入った方が、失敗が少ないのではないかと思います。
(現実とイメージって、結構違うと思うんです・・・)

***

仮にそれが当初の思惑に反してうまくいかなかったとしても、新しいところへ飛び込むキッカケと勇気を持てた人は、行動をおこせた分だけまだ良い方なのかもしれません。
現実には、不満を抱えながらも現状維持をする人のほうが多いように思えます。

変化って、かなりエネルギー要ります。
しんどいです。
惰性で現状維持、って実はずっと楽なんですよね…。


ただ「行動」すればいいわけじゃない

行動は行動で危険な気がします。

今日は◯◯をやった。
◯時間も◯◯を頑張った。
◯◯に参加した。

何かしていると「有意義な」時間を過ごしているように見えます。
充実した時間を過ごしている気がして、安心できます。
でも、これって錯覚の場合もないですか?
アクションで時間を潰すだけなら、意味はないと思います。

もし・・・

どこにも出かけず、誰にも会わず、自分の部屋で、ずっと1人で本を読んで、そのあと一晩中その内容について考えていた。

そんな状況があったら。

それはとても有意義な時間で、そこで読んだこと、考えたことはきっと実となって、自分を育ててくれると思うし、いつか自分の「したいこと」に繋がるかもしれないです。

したいことが見つからないのが悪いのでもなく、
したいことがないから無駄な人間なのでもなく、

私たちは「途上」にいるだけなのかもしれないです。

ただ、

自分の時間の濃度だけは、気をつけたいな、と思います。
お金は失くしてもまた手に入れられます。
でも、過ぎた時間は永遠に戻ってきません…から。




20年以上の海外生活に終止符を打ち、2020年後半には日本へ帰国します。サポートは皆さんとお会いするときのお茶代として還元させていただきます。