地方在住者が都内で個展をしました。
お久しぶりです。表題の通りですが個展をしました。特定されたくないのでぼやかして書きますが、ここ2年の間に1〜2週間、東京のメーカーギャラリーにて写真展を開催しました。そこそこ審査が厳しく、ここで展示できたら一人前という印象がある場所です。
展示から時間を置き、自分の考えがまとまりつつあるので(メーカー)ギャラリーの展示を目指している方や公募に応募する方、東京で展示するか考えている地方在住の方の参考になればと、所感をつらつらと記載していきます。
都内メーカーギャラリーで展示した感想
来場者が多い
これはわかりやすい大きな魅力でした。地元開催の時に比べ、7倍もの来場者数がありました。以前も都内の別ギャラリーで個展をした際も多くの方にご来場いただきましたが、それよりも倍〜3倍ほどの客入り。数は全てではないですが、数は分析のベースになります。
写真家や有識者が来場する
こういう点はやっぱり東京だな、と思いました。写真展を見たことがあったり、写真集を持っていたりする写真家の方や雑誌で見たことのある評論家の方に作品を見てもらえる。一般の方とは違う視点でコメントを頂けるので、地方に住んでいる自分としては一番ありがたい部分でした。
次第に自分の作品の説明が上手くなる
これは意外なメリットでした。間を置かずに多くの方に説明していると違和感がない形で作品の説明が上達していきます。また、やり取りの中で自分の中になかった言葉が生まれてくるため、自分の作品や価値観、写真に対する理解が深まる気がしました。アウトプットは大切ですね。
久しぶりの人と再会できる
これも人によっては良いポイントですね。私は大学生の際に上京し、就職後は東京を離れています。そのため、たまに東京で展示をするとプチ同窓会みたいなことになります。思いがけない再会は嬉しいものですが、仲間と話し込んでしまうと他の来場者とお話しできなかったりするので結構難しいですね。私も観に行った展示で作家と話せなかった経験が何度もあります。知り合いとはオープン時間外に約束していたほうが良いのかもしれません。
そのギャラリーの客層に引っ張られる
ギャラリーの客層は様々な要因に引っ張られます。立地、サービスセンターの有無、大きさ……。今回は2回目の東京での個展だったため、比較してわかる部分が多かったです。力不足ももちろんありますが大衆ウケする作品ではないため、今回の展示会場に来るメイン客層にはあまりヒットしない感じでした。むしろ写真を全くやっていない人や作品を作っている/観ている人たちとは色々なお話や鋭い意見を頂けたため、自分のやっていることは狙い通りなのかなという気持ちに今は落ち着いています。
思っていたよりも会場が広かった
これはただの個人的反省ポイントですね。スタンダードな展示構成であり、昔頻繁に通っていた会場なのと直前に下見も行ったので大丈夫かと思っていましたが、若干作品が小さく(もしくは大きく)、展示スタイルももっと違うものにすれば良かったと後悔しました。若干のコレじゃない感。応募前に纏めたポートフォリオの方が良かったかもしれない。もっと数をこなして展示慣れしないといけないと感じました。
在廊で疲れる
頑張らなきゃいけないのに凄く疲れちゃいます。私は可能な限り仕事を調整し限界まで在廊しましたが、四六時中作品や自分を見られるプレッシャーを感じました。来場者が多いため気が抜けない。展示開始前や終了後に写真を撮りにいこうと考えてましたが疲れすぎてほとんどできませんでした。
誰が誰か分からない
これはコロナで2、3年会っていないからとか、マスク着用するようになって起こりました。久しぶりの人や一度展示に来てくれた人も判別できないし、また初めての方で有名な写真家や評論家が来ていただいても最初は確信を持って話しかけられませんでした。良いチャンスだけど活かせない、そんな人見知りの自分が嫌でしたね。もっと自信満々に在廊した方が良いかと思いました。
意外と地方と変わらない?
これは何と言って良いか難しいのですが、訳知り顔の方がきて自分の機材や写真を見せびらかしても私の作品は見ないで帰ったりとか、自分よりも若いと見るや筋の通らない自説や説教みたいなものをされたりする方が多いです。勿論私の作品の力不足や自分が理解できる能力がない部分はありますが、あまりにも初歩的なことをずっと話されてたり、また何処かで聞いたことあるお話そのままだったりとか、アクの強い方は地方も東京も変わらないのだなぁと思いました。写真って撮れば写っちゃうのでダニング・クルーガー効果で言う初期段階で止まっている方が多いですよね。そこからが面白いのに。話を戻しますと、東京でも来場者の中の有識者の割合は少ない気がした(※個人の感想です)ので、地元でこれなら!という展示ができた後に東京で展示するのがコスト的には一番いいんじゃないかと。完璧なんてないんですけどね。
交通費・滞在費
これです。これは本当に厳しくて、これが無ければもう少し良い展示ができたのでは?と考えております。個人的には在廊しなきゃ展示の意味が無いと考えているので必要経費だと思いますが、中々大変です。まぁ私が薄給なのが悪いんですけどね。展示費用と併せると私の収入的には大金です。上でも記載しましたが、ある程度納得のいくまで地元で展示→東京で展示の流れが良いかと。どちらにせよ展示をもっと良くするために資金は必要なので、最近は転職をずっと考えております。
まとめ
振り返るとこんなところでしょうか。特にまとまりのない書き方で申し訳ございません。
ある程度しっかりした場所での展示を開催できる/できないという問題はございますが、個人的には良い場所での展示を経験しておいた方が良いとは感じました。月並みな事を言いますが、経験しなければわからないことはあります。ある一定の年齢までにある程度のギャラリーで展示をすると言う個人的な目標は達成できたので、これからは自信の納得する作品を焦らず作ろうかと考えております。
私の所感が皆様の一助になりましたら幸いです。それでは。
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