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のげさん、いま制作しているアートブックについて教えて下さい。(デザイナーさんにアートブックについて説明する為の準備として)


架空インタビュー開始


いま制作しているアートブックについて教えて下さい。


まず、ぼくの学歴なんですけれど高校も出ていません。今回アートブックフェアに応募するアートブックを制作しているわけですけれど、実際ぼくは『アート』については学んだこともないし何も『知らない』んです。


では、どうしてアートブックをつくろうと思ったのですか?


ぼくは7年くらい前から海外を飛び回るアルバイトをしていたんです。その日電話で呼び出されて「どこどこの国に行ってきてください」と言われて飛んで帰ってくる。なかなか珍しくて面白いアルバイトでした。渡航先からトンボ帰りの時もあるのですけれど数日滞在出来る時もある。そんな時は自由時間が出来るのですけれど、いつどの国にいくことになるか分からないから予め現地の情報を持って訪れることが難しい。それでいつからか、概ねどこの街にもあって見つけやすい美術館と市場に行くのが習慣になりました。市場はその場所の人々の生活の感じをつかむのに持ってこいだし、美術館は入ってしまえば治安について考慮する必要がなくてアミューズメント的に楽しめます。そういう成り行きでぼくは相当数の美術館を訪問してきています。いまでは美術館はぼくにとってなくてはならない存在にすらなりました。海外の美術館は「アート・ミュージアム」ですから、ぼくは『アート』について『知らない』けれど『アート』を沢山みてきています。それからぼくは海外を飛び回る生活をしていながら語学がまるで出来ません。同僚の中でもこんなに出来ないのはぼくくらいで、なんでぼくにこのアルバイトが務まっていたのか不思議です。ですから美術館には沢山行っているのですけれど、キャプションなんかはさっぱり読んでいませんしカタログも同様。学芸員さんや見回りされているスタッフの方に質問したりもできません。そういう意味でもぼくは『アート』を全然『知り』ません。まずこういう前提があります。


なるほど、美術については人一倍観てきてはいるけれど教養としての美術については嗜みがなくて、且つ知識としても掴んではいないと。


はい


そこで、その事が今回のアートブック『 ハクジャク / 白寂 / an elephant slept in his silence 』にどんなふうに繋がるんですか?


ちょっとお聞きします。「ハクジャク」と聞いてまず浮かぶのは、なんですか?


おそらく薄弱、薄い・弱い、ですよね?

ネットで「薄弱」で検索して出てくるのは、


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デジタル大辞泉の解説

はく‐じゃく【薄弱】

[名・形動]

1 意志や体力などが弱いこと。また、そのさま。「意志が―だ」

2 あいまいではっきりしないこと。また、そのさま。「―な論拠」

[派生]はくじゃくさ[名]


………………


大辞林 第三版の解説

はくじゃく【薄弱】

( 名 ・形動 ) [文] ナリ 

頼りないこと。しっかりしていないこと。また,そのさま。 「 -な根拠」

体力や意志が弱い・こと(さま)。 「意志-」 「其の-な意志が少しのことにも彼を苦しめる時/土 節」

[派生] -さ ( 名 )

https://kotobank.jp/word/%E8%96%84%E5%BC%B1-600227


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意義素

痛ましく、力または有効性を欠いている

類語

弱い

意義素

実質または重要性の欠如

類語

薄い ・ 稀薄 ・ 希薄 ・ 薄べったい ・ 薄ぺら ・ やわ ・ 手薄い ・ 薄っぺら ・ ちゃち ・ 空疎

意義素

精神力、勇気または生命力が弱い

類語

弱い ・ ふがいない ・ かいない ・ 意気地のない ・ 腑甲斐無い ・ 意気地無い ・心弱い ・ 軟弱 ・ 腑甲斐ない ・ 惰弱 ・ 不甲斐無い ・ 懦弱 ・ 意気地ない ・ 不甲斐ない ・ 心よわい

http://thesaurus.weblio.jp/content/%E8%96%84%E5%BC%B1


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要は、これ全部ぼくのことだなって思うんです。低学歴でアートのこともろくにわからずなんとなく好きだからアートブックをつくっちゃう。タイトルの意味を聞かれるとネット検索の結果で応える。世界を飛び回っていると言うのに言語を巧みに使って現地の人々と接しているわけでもない。カメラもデジタルからはじめていますから特に職人的なアナログの技工を習得してきていない。とにかく一から十までこんな感じ。自分自身「薄弱」だなと思うんです。

なので、今回のアートブックのタイトルは、まず「ハクジャク」なんです。


なるほど、でも「ハクジャク」に続く漢字は薄弱とは違うものになっていますね。


はい、「白寂」これはネット検索してもヒットがないと思います。


白寂、確かに私も検索してみたのですけれど出てこなくて、ありそうでない熟語ってあるのだなと思いました。


そうですね、なんとなく思い浮かんだ漢字なんですけれど、ぼくもきっと普通の熟語だと思っていたのです。でもどうやらぼくの造語のようです。


白寂って、字を見ればなんとなく意味はわかりそうな気はするのですけれど、どういった意味があるのですか?


一人インタビューは続くのか………?



終了しましたが随時プレゼン熱望中!|“東京アートブックフェア2015”そして“世界”を目指す写真家をまるごとデザインしてください|アートブック+ロゴ+ブース・デザイン・コンペ|賞金10万円| by 野...|のげ のうじょう|note : https://note.mu/noge_farm/n/ndf71f9161db0


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