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「インターネット広告」”抜け道”をさがすよりも、

インターネット上の広告には、さまざまな”法律”が関わっています。これを「規制」と捉える向きもありますが、一方で「行き過ぎた広告が存在する」「トラブルに発展してしまう例もある」ことは(残念ながら、今の時点では)事実です。
この点について、思うところ、書いていきます。

こんなたくさんの「法律」が。

「広告」としてのルールを定めた、
・景品表示法
・特定商取引法
の他に、特に健康食品や化粧品などの商品についての広告については、
・健康増進法
・薬機法
さらに、メール等の取り扱いについては、
・特定電子メール法
が関わってきます。これらはなんのために関わっているか、ということについては、以下の3つに集約されます。
1.過剰な表現などで、広告を見る人をダマしてはいけない
明確な根拠データもないのに「一晩できれいになった」「3日で痛みが消えた」というのはNG
2.広告を見る人の意図とは別の行動を促してはいけない
いわゆる「ワンクリック詐欺」のように、ページ閲覧だけで申込完了のように煽ったり、悪質なページ遷移を設定することはNG
3.メールマガジンの購読等、ユーザーの意思で選択できる状態にすること。
という...極めて「基本的な」ところなのです。たくさんの関連法規があったとしても、「ごくあたりまえの守るべき点を、守る」意識があれば、なんら問題があるものではありません。

ところが、現実的には、

スマートフォンで情報を見ている際に、経験された方も少なくないと思います。ニュースなど情報記事の途中に挟まる広告、画面したに表示される広告。より情報を得るために「次へ」を押したつもりが、広告だったり。もちろん、無料の情報サイトが無料であり続けるためには、広告収入が必要です。これを責めることはありませんが、「意図しないクリックを促すための」広告が少なくないのも現実。
また、本来の広告主とは別の「販売代理店」の位置にいる「サイト」が、意図的に逸脱した過剰な表現で集客をするケースも存在しています。”確信犯”的に、夜間や週末だけ「過剰」なものを掲出するようなこともあります。

それでよいのか、もう一度考えて

例えば、ページを閉じたいので、[X]をクリック/タップしたところ、閉じずに別ページに遷移した、なんて”テクニック”もあります。ただ、これって...広告主側としては、「ページ閲覧数」は上がると思うのですが、そのビジネスの目標(販売や申込、ダウンロードなど)には結びつかない「閲覧数1」ですよね...むしろ、ネガティブなイメージをつけちゃうんことも。「閲覧数」を増やすことが最終ゴール、というビジネスでも得策ではないようです。
本来たどり着きたいゴールがなんなのか、それに対してその広告手法が正しいのか、考える必要があります。広告なのでその「意味のない閲覧」にもお金がかかってしまいます。

Google広告の「品質」

Google広告の表示や掲載順位決定のプロセスには、使うお金の額だけではなく「品質」が求められます。
以下、Googleからの抜粋です。


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広告の品質とは、検索広告をユーザーが目にした際のエクスペリエンスを推定したものです。
広告の品質は、検索内容に対する広告文の関連性、ユーザーが広告をクリックする可能性の高さ、ランディング ページへ進んだユーザーに提供されるエクスペリエンスの質など、複数の要素によって決まります。
一般に、広告の品質が高いほうが、優れたパフォーマンスを期待できます(掲載順位が高く、費用は少なくなるなど)。
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Google広告が、他の広告と比べて優れているかどうかは広告主ごとの評価・判断なので特記しませんが、この「考え方」は”優れて”います。ここでは短期的な広告収入(Googleも広告を出してクリックされて収入を得る)よりも、「正しい広告を出し続けて、ユーザーが継続的にGoogleを使うことで、広告収入を安定させる」ように設計されています。

「インターネット広告」自体の成長のため

少し「固い」内容になってしまいましたが、インターネット広告の世界に身を置く立場として、「インターネット上の情報はアヤシイ」というイメージはプラスにならないと考えています。それを払拭して、私たちがいる業界を誇れるものにしていくためには、「正しい」使い方をする必要があると考えています。監視の目を避けるように「抜け道」をさがしているだけでは、継続的に発信し続けることはできません。刹那的にパフォーマンスが向上しても、未来がなければ意味がない。事業の価値のひとつは「継続すること」です。
テクノロジーや知恵、ノウハウは、「将来に繋ぐ」ことに使いましょう。

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