【進学校の男子高校生の自死、両親提訴】のニュースに思うこと
こんにちは。心を育む子育てサポーター 森かほり です。2冊の子育て本の翻訳出版と、2011年の大津市のいじめ事件をきっかけに、保護者向けの講演活動を始めました。テーマは「自己肯定感をはぐくむ子育て」で、全国のPTAや自治体からお声がけいただいています。活動詳細・プロフィールはこちら。
あるニュースを読んで目が覚めた
きのう朝起きてスマホを見たとき、
あるニュースが目に飛び込んできました。
それは、2年前の男子高校生の自死に対し、
両親が学校を提訴するというものでした
（「カンニングの高2死亡『指導が原因』 両親が学校側提訴へ」https://news.yahoo.co.jp/articles/aa192fcf72ab70569b1d01d7938648e5d93658a7）。
男子高校生は、
カンニングが見つかって処分を受け、
ひきょう者と何度も言われました。
遺書には
「このまま周りからひきょう者と思われながら
生きていく方が怖くなってきました」
と書かれていたそうです。
わたしは、高校時代によく
この学校名を耳にしたし、
電車でも制服を見かけたので、
この高校を身近に感じていました。
なので、このニュースを知って驚きました。
そのあと感じたのは、怒りと悲しみ。
処罰で立ち直れるのか
カンニングしたこと自体は良くなかったけれど、
学校側は子どもの心を
もっと理解する対応をしてほしかったです。
どうしてカンニングしたのか だけでなく、
そこまで追いつめられていた心理に
共感をしてほしかったです。
そして、どうしたら
もうカンニングせずにすむか
という方向に導いてほしかったです。
この生徒は、
「別室で複数の教師に叱責され、
全科目0点▽
自宅謹慎8日間▽
写経80枚▽
反省文の作成――といった処分を受けた」
そうです。
ニュースを読んだだけなので
学校側の事情はわかりませんが、
わたしには、
先生が子どもの心を理解するよりも、
二度とカンニングをさせないために
思い知らせてやる、
というような他罰感情で
対応しているように思えてなりません。
学校には、
カンニングをするような生徒は
厳しく罰せなければいけない
というルールがあるのかもしれませんが、
本当にそのような処分で
子どもの心を立ち直らせることができるのか、
もう一度考えてほしいと思います。
叱責を思いやりに変えてほしい
子どもの気持ちを想像するということは、
意識すれば基本的に誰にでもできるはずです。
その想像した気持ちが
合致しているかどうかは分からないけれど、
子どもの心を理解しよう
という意識があれば、
自ずと表情や口調や、かける言葉が
違ってくるはずです。
この生徒は
ひきょう者と繰り返し言われたようです。
先生は、
言葉の影響の大きさを
決して軽視しないでほしいです。
「言葉は凶器になる」とは月並みな表現ですが、
本当にそうだと思います。
どうか 、叱責の言葉を、
思いやりの言葉に変えてください。
指導が必要であれば、
思いやりの言葉で心を理解した後に、
すれば良いのです。
叱責の前に
思いやりの言葉を与えてほしい。
学校現場でなく だけでなく
家庭でも同じことです。
難しいと分かっているけれど、
大人が率先してそれをやらないと、
子どもは 思いやりを学べません。
思いやりだらけの社会（妄想）
思いやりのある社会になってほしいです。
そのためには、
家庭、学校、職場が
思いやりある社会にならないとダメです。
思いやりある
家庭、学校、職場を作るためには、
そこにいる人 一人一人が
思いやりのある言葉を言えることが必要です。
人に思いやりのある言葉を言うためには、
まずは自分に
思いやりある言葉をかける必要があります
（がんばり屋さんや、他人に厳しい人こそ、
セルフ・コンパッション
＜自分に思いやりを持つこと＞を学んでほしい！）。
こうやって考えていくと、
自分といういちばん小さな単位で
思いやりをベースに生きていくことが、
巡り巡って、
社会という大きな単位を
変えていけるんじゃないかと妄想しています。
話がだいぶ大きくなりましたが、
フトンの中で知った悲しい事件から
思うことを書いてみました。
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