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侠客鬼瓦興業 第38話「吉宗くん最低です!」

背中からは野獣の視線、目の前には春菜先生の純白の余録、僕は恐怖と官能の狭間のなかにもかかわらず、節操のない股間をもっこり膨らませ、その場に固まっていた。

「あー、悔しい破れちゃったー」

気がつくと春菜先生は穴のあいたポイを持ち上げて悔しがっていた。

ビシャッ

「あーー!」
同時にユキちゃんのポイも穴があき、その間から小さな金魚が水底に消えていった。

「あーあ、ユキのもやぶれちゃったー」

「あのー、すいません・・・、いいですか?」

「・・・・・・」

「あのー、お兄さん、これ・・・」

「あ!?お、終わりですね」
僕は春菜先生の純白の余禄から、あわてて上に視線をうつした。
そこには、たくさんの金魚が入ったお椀を差し出して微笑んでいる春菜先生のまぶしい笑顔があった。

「あ、すごい、こんなに・・・」

僕は、顔を真っ赤にしながら、お椀の金魚を小さな袋に移し、そっと春菜先生に差し出した。

「先生、何匹いるの?」

隣にいたユキちゃんは、自分のすくい上げた金魚のお椀を大切そうに抱えながら尋ねた。

「えーと、いち、にい、さん、しい、ごお、六匹、ユキちゃん先生は六匹もすくえたよ」

「それじゃ、やっぱりユキの勝ちだね、ほら8匹もつかまえたんだよ」
ユキちゃんは、うれしそうに笑った。

「すごいねユキちゃん、先生も自信あったんだけどかなわないな・・・、ユキちゃんのパパはとってもすごい先生なんだね・・・」

「へへへ・・・」

先生の言葉にユキちゃんは嬉しそうに、目をキラキラ輝かせていた。

「ユキちゃんは本当にパパのことが大好きなんだね」
春菜先生はやさしくユキちゃんの頭をなでた。

「・・・うっ」

僕はそんな優しい春菜先生を見て、節操もない自分が、彼女の純白のパンツから目を離すことが出来なかった罪悪感にさいなまれてしまった。

(こんなに心温かい人のパンツを、鼻の下を伸ばしながら見てしまうなんて・・・、僕は最低だ、最低のエロ男だ・・・)
深い反省からしゅんとしているときだった。

ガサガサ、ガサガサ

背後の草むらから再び野獣の気配が・・・。と、その時だった、僕の前にいた男の子が
「あーー!ゴリラだーー!」
突然草むらを指差して叫んだ。

その言葉に再び僕も後ろに潜むパンチパーマのゴリラを思い出し、背筋が凍る思いで後ろを振り返った。

ガサガサ

子供の言葉に、慌てたのか、ゴリラはすでに植木の中に姿を隠していた。
 
「健ちゃんおもしろい、ゴリラなんて」

男の子の隣にいた園児たちは、いっせいに笑い出した。

「本当だよ、本当にあそこにゴリラがいたんだよー!」

春菜先生とユキちゃんはその言葉に、一瞬ハッとした顔をすると、男の子が指差す草むらに目をうつした・

「先生、本当だよ、本当にゴリラだったんだよ」

「それってゴリラじゃなくて、大きな人だったんじゃない?健ちゃん・・・」

春菜先生は急にうれしそうな笑顔を、植木の方にむけながら、男の子にささやいた。

「・・・?」

(な、なんとなく春菜先生、パンチパーマのゴリラの正体を知ってるような?)

僕は、男の子のゴリラという言葉に慌てる様子も見せず、それどころかうれしそうに植木の方をきょろきょろ見ている春菜先生を見てそう感じた。

(もしかして、この人と追島さんは、もと恋人同士・・・!?)

僕がそう思った、その時だった。

「ユキー!」

大声で叫ぶ声が、春菜先生とユキちゃんの背後から響いてきた。

振り返るとそこには、一人のスレンダーな女性が恐い表情で僕達を睨んでいた。

「先生、どういうつもりですか?あれほどユキをお祭りには連れて行かないでと頼んでおいたのに!」

女性はづかづかと春菜先生に近寄ると、すごい剣幕でまくし立てた。

「す、すいません・・・」

「すいませんですみますか、貴方は保母さんでしょ、親のお願いを無視してすむとおもっているんですか!?」

「あの・・・、本当に申し訳ありません」

「ママやめてー、ユキが春菜先生にお願いしたんだから、先生を怒らないで!」

ユキちゃんはさっきまでのうれしそうな顔から一変して、悲しい泣き顔で先生と女性の間に割って入った。

「ユキ!あなたが頼んだの?どうしてママの言うことが聞けないの・・・」

「だって・・・、だって・・・」
ユキちゃんはそういいながら泣き出してしまった。

女性は一瞬あきれた顔でユキちゃんを見た後、ふたたび恐い顔で春菜先生を振り返った。

「とにかく貴方、親の言うことをまったく無視して、ただでは済みませんからね」

「すいません・・・、すいません・・・、ユキちゃんのおかあさん、本当にすいません!」

春菜先生は、目に涙をためながら一生懸命あやまりつづけた。

「すいませんで済んだら警察は要らないのよ、まったくなんて先生なんでしょう、貴方だって事情はわかっているくせに」

女性ははそう言うと、ユキちゃんの腕を強引につかんで、外に連れ出そうとした。

「さあ、来なさい!こんなところは貴方の来るところじゃないのよ!」

「いやだよー、ママ、もっとここに居たいんだよー!」

ユキちゃんは泣きながら叫んだが、お母さんは容赦なく連れ出そうと手を引っ張った。僕はそんな光景を目の当たりにしていて、高まる感情を抑えきれず
「ま、まちなさいよー!お母さん!」
思わずそう大声で叫んでしまった。

お母さんはその言葉にむっとした顔で、僕を睨みつけてきた。

「何よ、あんた!関係ないでしょ!」

「か、関係はないけれど・・・、でもユキちゃんは嫌がっているじゃないですか!もう少し遊ばせてあげたっていいじゃないですか!」

お母さんは黙って僕を見ていた。

「お祭りっていうのは、小さな子供にとって最高の楽しみでしょう、どうして純粋な子供の心を踏みにじるんですか!」

僕は必死に叫んだ、お母さんはそんな僕の叫びを黙って聞いていたが、ふーっと一瞬、笑みを浮かべると、
「純粋?」
冷めた目で言葉を返してきた。

「そ、そうです、子供の純粋な心を何だと思っているんですかー!!」
僕の言葉に春菜先生も真剣な目で聞き入っていた。
「純粋な心ね、はははは・・・」
お母さんはそういいながら笑い出した。

「よく言うわね、あんた・・・、純粋、純粋って、いやらしい顔でこの人のスカートの中覗き込んでいたのは誰だい?」

「え!?」

僕は一瞬にして青ざめ
「あ、いや・・・ど、どうして?」
額に青筋を数本たてながら、そーっと春菜先生を見た。

そこには自分のキュロットスカートを押さえながら、真っ赤な顔で僕を見ている春菜先生の姿があった。

「あ、あの見るつもりは・・・」

「さっ、最低です!」
春菜先生は顔を引きつらせながら僕を見た。

 「あ、いや・・・」

「若い女のパンツを眺めながら、ツンパ余禄付きーなんて浮かれてる男に、純粋なんて言葉言って欲しくないねまったく」

「うえ!?」

(ツンパ余禄つきって?・・・・・・、この人はいったい、何者!?)

僕は突然ずっぽ抜かれたその言葉に声を失いながら、只者とは思えないユキちゃんのお母さんを、青ざめた顔で見つめていたのだった。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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※このお話はフィクションです。なかに登場する団体人物など、すべて架空のものです^^

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