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部下が言えていなかったこと。僕が聞いてあげられなかったこと。

パワハラ上司じゃなくても、部下を追い込んでいた。
自分ではチームをうまく作っているつもりだった。
まさか彼が鬱で休むなんて。。。

メーカーで製品開発のリーダーをしていた時でした。
当時最年少でリーダーになった僕は、毎日忙しい中にも、書籍や通信教育でチームビルディングを学び、「みんなで成果を喜ぼう」と話しながら、雰囲気のいい、自分でも「いけてるチーム」と思える、長時間労働でも充実感を感じながら、オンスケジュールでいくつかのプロジェクトを進めていました。

そんな時に突然の出来事が。
僕のことを一番理解してくれていた右腕とも言えるメンバーから、午後に携帯に電話が入る。
その日、彼は体調不良で休んでいました。。。

僕:どうした?
彼:。。。。実は、今、精神科にいて「うつ」と診断されました。
僕:え?(まさか。。。昨日まであんなに楽しそうに仕事の話してたのに)

午前中に内科を受診した後、医者に勧められて精神科に行った模様。
仕事だけでなく、家庭で抱えていたことなど、電話越しに教えてくれました。

僕は、上司に診断結果を伝え、この1年間の彼の休暇の取得状況を改めて確認してみた。
そういう目線で見ると、不自然な休み方をしているな。
家庭の事情で休んでいたことに、はじめて気づきました。

あぁ、僕は彼が本当に抱えていた悩みを聴けていなかったんだ。
仕事のモチベーションを上げることについてはちゃんとできていたし、彼自身、ちゃんとついてきてくれていた。しかも楽しそうに。
彼が真正面から応えてくれていたことに喜びを感じながら、そこに満足していた。 ー過信ー

視野が狭くなっていたのです。表面的なところしか見えていなかった。

信頼関係があっても、彼が相談できなかったのはなぜだろう?
プライベートなことだからかな。
そういえば、自分はプライベートな話をしていなかったなぁ。
今振り返れば、それも一つの要因かもしれない。

彼が休職中も、彼は僕との接触を望んでくれて、会社のことの伝達や、近況のケアなど、月に1回は会っていました。
そして、彼が復帰後は異なる部署やりとりしていましたが、数年後、また一緒に仕事できるチャンスをもらいました。
事業企画をマネジメントしていた僕の部下として、異動してきてくれました。
もちろん、会社にはアプローチしていました。

その後は、2人で神保町界隈でカレーを食べに行ったりしながら、家庭のこともお互いに話し、コーチとしての僕を頼ってくれました。

今だからできることを彼のためにやろう。そう思いました。
全人格的に彼を承認し、たくさん喋ってもらう。
彼を信じるマインドを持ち、自分を信じ、彼を信じた。

彼は、完全復帰できたのです。
僕が会社を辞めた後も、僕がやってきた事業を守ってくれています。


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