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「実用的な人文書の新刊を提供する出版プラットフォームを創る」計画

デジカルは、創業20周年の節目を迎えた昨年、これまで培った技術と実績を生かし、次世代の出版・情報発信を実現する「本をつくる未来を創る。」というビジョンのもと、新たにスタートを切ることにしました。

遡ることいまから3年前、2021年の夏のことです。

コロナ禍直後からリモート体制への転換に成功はしていましたが、度重なる緊急事態宣言の影響で退職も続き人材不足の大ピンチに陥りました。

それまでの数年、監督官庁の指導のもと「働き方改革」を真面目にコツコツ対応して体制変換を進めていましたが苦戦もしていたので、半ば追い詰められる形で完全リモートワークで会社を作り直す決断をしました。

現在は遠隔地勤務との出社勤務のハイブリッドにしていますが、このフルリモート体制への転換を端緒に、金風舎との事業体制一体化を含む一連の取り組みを「事業構造改革」として2年かけて推進しました。

そして、昨年は「出版界最大規模の制作チームを目指す」というテーマに基づき、Isshikiのプロジェクト増加、新たな出版サービスの立ち上げ、そして「次世代の教科書」のリリースなど、多くの成果を上げることができました。

特に昨年後半は、遠隔地勤務のディレクターから登用する形で制作マネジャーのチームを立ち上げることもでき、念願だった定例編集制作会議の再開に漕ぎ着けることができました。

そこで、この事業構造改革は1月末で完了し、これを受けて、将来10年にわたる新しい事業経営方針・計画を策定していくこととしました。

実用的な人文書の新刊を提供する出版プラットフォームを創る

現在の主幹サービスIsshkiは、出版社の編集者の皆さまに「本のデザイン制作」業務を提供するサービスです。

お客様の要望を迅速に把握し、在籍する豊富な実績を持つデザイナーや編集者から、最適なプロジェクトチームを速やかに立ち上げることができること、が強みですが、このIsshikiを「本のデザイン制作・出版」サービス事業として引き続き拡大・拡張させます。

そして、このIsshikiチームで、ネットメディアやデジタルライブラリーと出版を組み合わせた出版企画を提案し、金風舎として書店で売れる本として制作販売、その検証結果を踏まえ、デジカルで新しい出版プラットフォームを開発展開する計画です。

これは元パソコン解説書編集者としての直感ですが、インターネットが一般化して30年が経ち、今年から本格的にデジタル化によるリアルビジネスの再構築が始まるのではないかと考えています。

これまでデジカルでは、本や出版物をデジタル化する方向性で出版のDXを考えていましたが、最近の急激な書店の減少状況を見ていると、書店で本が売れる仕組みを備えた新しい出版ビジネスモデルを考え、実行する絶好の機会が到来したと捉えています。

デジカルは「ネットを使った少部数出版」の実現を目的に創業しました。

すでにその目的はPOD出版の形で達成していますが、創業20周年を契機に、もう一度この原点に立ち戻って、新規事業として新しい出版プラットフォームの開発に着手し、向こう20年の持続的成長を目指したいと思います。

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