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【人間観察】思わず!ありがとうございました!

 先ほどのことだ。初めての客先を、営業車で訪問した。工場街のはずが、通りを間違えたようで、住宅街へ迷い込んでしまった。

 運悪く!?小学生の下校時間に遭遇。信号のない横断歩道で、集団の小学生を一旦停止でやり過ごし、左右を確認して車を出そうとしたときだ。

 一人の男の子が、走って来て横断しかけようとしたので、ブレーキを再び踏み横断するように促したら、彼もどうぞと手で誘導するのだ。

 改めて、私がどうぞ!との仕草をしたら、再び彼がどうぞ!と仕草で応える。私は「老人優先」かと勝手に理解して、ブレーキを緩めながら、気楽に右手をあげて「ありがとう!」と言って車を出しかけた。

 すると、その三年か四年生ぐらいの彼の口から、滑らかに、「どういたしまして!」との返答。

 私は、思わずブレーキを踏み込んで、「ありがとうございました!」って言い直し頭を下げていた。

 この頃の、お子さんは、こましゃくれていると、漠然と思っていたけれど現実にこうして受けると、自分こそ、言葉を疎かにしている、ヤバイ大人なんだと、教えられたのだ。


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