【勝手に人生相談 No.279】人の死を悲しめない (東京都・30代男性)
▼ご相談内容▼
▼やまのぼ回答▼
あなたは、悩んでいること自体、亡くなった人を、深く悼んでいることになるのです。冷たい人間どころか、とても心が温かいお方だと思います。
本当に冷淡な人は、悩んだりはしないものです。
いわば、典型的な、パラドキシカルな思考です。あまりにも、振る舞いに拘り過ぎているのではありませんか。悩むことイコール悲しんでいる証なのです。
喜怒哀楽の処し方に、定石はありません。もっと言うならば、人生の全てにおいて、こうするべきだとか、ああしろという、決まりなど何もありません。
近しい人が亡くなったらといって、必ずしも悲しむべきでもないのです。
ところで、悲しむとは?どういう行為なのでしょう?それは、とても個人的な行為であって、他人から、評価されるものでないと思います。
心の有り様の表現方法は、千差万別あるのです。生前の思い出に触れ、亡き人を想起してあげることも、立派な悲しみの行為だと思います。
喜怒哀楽全てに通じて言えることですが、量の問題ではなく質の問題だとも思います。
例えば、ボロボロ涙を流す人もいるでしょう。言葉少なく逝った人のことを思い出している人もいるでしょう。
あなたのように、悲しみを表現できず悩んでいる人もいるでしょう。
悲しむという行為は、涙の量で測れません、悼む心の有り様なのですから。悩むことは、あなたの悲しみの質の高さを、現わしているのだと思います。
▼次回のご相談予告▼
次回の【勝手に人生相談 No.280】東京都・30代女性のご相談です。「子どもに手をあげてしまう」を、予定しております。
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