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カラーするのではなく、デザインするという事。


ある専門家の話では、人間の目から入る視覚情報のうち80%以上が「色彩の情報」と言われています。配色一つで好印象にも悪印象にもなると言われているそうです。

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デザインにおいて『色』はもっとも重要な要素の一つです。皆さんが日常的に目にする家電、インテリア、 広告や雑誌などの出版物は、デザイナーが日々の制作の中で商品イメージや経験値から導きだした「色」をデザインに反映させています。インテリアや家電でもただオシャレだからこの形、ではなく「色」の与える印象と「形」における機能美が調和する事でデザインというものが成立していると思います。

ヘアカラーにおいてはどうでしょうか。同じスタイルのグラボブは当然ながら色によって印象が大きく変わります。ダークなグラボブは「知的」「クラシカル」な印象に、彩度の高い赤色は「刺激的」「ストリート」な印象に明度や彩度が違うだけで印象が変わるという事は誰もがわかります。デザインをするという行為には、形をつくるという事だけではなく色を配色するという事でもあります。

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作品作りをする上でヘアカラーについて思う事は、ヘアスタイルを際立たせるために行う装飾的な捉え方ではなく、ヘアデザインをしているという目的を持つ事で最終的に見る人へ与える印象を大きく左右しているという事です。 カラーリストとしては色をつけるという行為なのですが、その色になるという事が最終的なデザインにどう影響しているかという事をあらかじめ予想し捉えておく事で、デザインの完成度がさらに高まると思います。

昔、カッターになるかカラーリストになるか迷っているときに「シザーを持つのも、ハケを持つのもデザインする事には変わりない」とBOSSに言われた事を思い出します。

確かに…とその時は思ったけど、

やっぱ、カットとカラーではちょっと違うよな、と思う今日この頃。


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