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ベーシック万歳〜その3

コラムというか、ショートストーリーというか…

美容室で良くあるミーティング風景です。3回にわけて投稿します。

あくまでフィクションですが,多くの美容室では問題となっている様な事ではないでしょうか。

時代の変化によって何を捨て、何を大切にしていかなければいけないのかを考えたいと思います。

※※※

スタッフ20人前後のサロンではある程度の道筋、いわゆるシステムが必要となる。落とし所はどこなのかを探すこと1時間。あっという間だ。あーでもない、こーでもない、それぞれが考えることを口に出し意見が飛び交う。その意見を聞いているとシテムというものを必要だと強く考えていた自分がいないということにハッと気がついた。あまりにもシステム化することを最優先として考えていて、大切なことが何か、言葉にはうまく説明できないものが心のどこかにうかんだ。


ピーター・ドラッカーは言った。

「組織にとっては、リーダーを育てることのほうが、製品を効率よく低コストで生産することよりも重要である。」ここでいう、リーダーはスタイリストのこととかってに置き換える。システム化された教育のなかで育つことは今の世の中当たり前のことだ。

だけど、その中でも教育をする側であるスタイリストたちは、サロンとして集団である以上、同じ価値観を共有していなければ、大切にしている核としているものが崩れかけてくる。目指すべき方向性が同じ方を向いていなければ、教わる側に混乱が生まれる。

果たして明確なシステムができたのだろうか。それは、わからない。

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数カ月後、数年後、デビューしていくアシスタントがその答えを教えてくれるはずだ。ただ明確になったのは、教育する側がトレーニングの本質となる意識を共有することが大切であるということだ。


このあたりでミーティングも終わりを迎えそうな雰囲気になった。そろそろ、普段使っていない脳を使ったせいでお腹も鳴り始めた。このサロンは「教育」についてとても考えているのだなと感心した。ようやく帰れると思ったその瞬間驚くべき事がおきた。そのベーシックのはなしの流れで、店長西川さんはもう一つ抱いていた疑問を投げかけていた。それは「セニング」についてだ。

どうやらここの人たちはミーティングが好きらしい。

まだミーティングは終らない。

そしてまだ帰れない…。


つづく


☆☆☆

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