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【冒険教育】子どもたちが138㎞を歩いて旅する6日間の冒険プログラム~概要編~

こんにちは、EDUCAMPの曽雌です。
EDUCAMPでは、様々な冒険プログラムを実施しています。

その中でも大きな冒険プログラムの1つが138㎞トライウォークです。

今回は全体の概要をご紹介します。

子どもたちが5泊6日の六日間をかけて、熱田神宮から伊勢神宮までの距離138㎞を自分の足で歩いて旅する冒険プログラム。

毎日の歩く道のりは20㎞~30㎞。

地図を見るのも、道を決めるもの、食事を買うのも自分たち


その日ごとに宿泊場所は決まっていて、そこまでの道のりを毎日自分たちで歩いて旅をしていきます。

そして、歩いていく道のりは、地図を見ながら自分たちで決めていきます。もしも道を間違えて迷ったとしても、自分たちの力で地図を見ながら判断しなければなりません。

一応、毎日の推奨ルートは事前に設定してあり、そのルートの書いてあるラミネート加工の地図のみ、こちらで事前に用意をしておきます。

しかし、その地図を実際に見て歩くのは子どもたち自身です。今、どこにいるのか、どのぐらいの速さで歩いているのか、自分たちの歩き方を全て話し合いながら進めていくわけですね。

本当に子どもたちの、子どもたちによる、子どもたちのための冒険プログラムです。

今回、合計で15名の小中学生の子どもたちが挑戦をします。

今回は、兵庫県と愛知県から子どもたちが集まることで、地域を超えた挑戦になります。

そしてトライウォークでは、子どもたちの挑戦を設計するうえで、参加を決めるところから、終わった後まで、かなり作りこんでプログラムを設計しています。

今回はそのいくつかを紹介していきますね!


事前に練習イベントを実施し、小さな挑戦を経験した上で、本番にエントリーをするかを考える


138㎞のエントリーを募集する前に、3つの事前プログラムを実施しました。

これらは全て参加自由。
参加条件は、本番の138㎞ウォークに挑戦するかどうかを考えている子という条件のみ。

全部参加してもいいし、どれかの参加でもよい。勿論、一つも参加せずとも本番にエントリーすることも可能です。

あくまで、自分が本番に挑戦するために、何が必要かを実際に体験して考えられる場として作っていっています。

何かを決めるとき、何かに迷ったとき、情報が足りないことで決められないことってありますよね。そのための事前プログラムとしての位置づけです。

とはいえ、どれも歩くルートから、歩き方までこだわって設計をしています。

1回目は、名古屋城から名古屋港までの15㎞ウォークに挑戦。
https://noasobikids.com/news/yagai1220/

2回目は、桶狭間古戦場から清洲城までの25㎞ウォークに挑戦。
こちらは、織田信長の桶狭間の戦いにちなんだルートです。
https://noasobikids.com/news/trywalk0108/

3回目は、名城線を歩いて一周する30㎞ウォークに挑戦。
一つ一つ駅を進んでいくので、歩いている時間間隔や距離感覚がつかみやすくなります。
https://noasobikids.com/news/yagai-trywalk/


事前プログラムとはいえ、一回一回がかなり濃い挑戦になっていました。

事前に挑戦をすることで、本番へのエントリーを今回は見送った子もいますし、より本番への意欲を高めて子もいます。

どちらも自分で体験を踏まえて考えた結果。
そうやって自分自身で考えることが一番大切ですね!

エントリーにはオンラインでの面接選考を実施


挑戦をするためには、事前にエントリーが必要で、エントリーシートの記入。そして、オンラインでの面接選考を行っています。

オンラインの面接では、落とすための選考というよりは、どうして参加をしたかいと思ったのかを自分で考えたり、自分の言葉にするための事前コーチングのような時間と捉えています。

実際のところ138㎞を歩いていく冒険は皆さん想像通り、かなり過酷な挑戦になります。

人が困難にぶつかったとき、もしくは挫折をしかけたとき、その困難な状況に向き合えるかどうかで、重要になってくるのが、自分でチャレンジを決めていたかどうかということです。

誰かに無理やり挑戦をさせられた子では、困難にぶち当たったとき、その原因を誰か他人のせいにしてしまいがちなんですね。

そうではなく、自分でチャレンジを決めてきた子は、その困難な状況に向き合うことができるようになります。

だからこそ、エントリーシートを自分の手で書き、オンラインで面接を行い、自分の言葉で話をするプロセスを作ることで、自分の意志で参加をする準備を作っています。

言わば、困難に対して向き合える準備を作っているとも言えるかもしれません。


事前にミーティングを実施することで顔を合わせ冒険の準備を始める


本番が始まるまでに、合計で3回、オンラインでの事前ミーティングを実施していきます。

この3回のオンラインミーティングで、子どもたち自身が、自分がどんなチャレンジをすることになるのか、どんな流れで冒険が進んでいくのかを理解できるようにしていきます。

具体的にイメージがわいていくにつれて、自分が準備をしておいた方がよいことは何か。今の自分に足りなさそうなことは何かを自分で考えられるようになっていくんですね。

その上で、毎回のオンラインミーティングで、次のミーティングまでに自分が取り組んでおいた方がよいことを考え、宣言をすることで、挑戦に対しての意識を高めていきます。

その結果、冒険が本番の体験だけでなく、冒険が始まる前から日常生活を考える機会になればと思っています。

ここでは大まかなグループコーチングのような手法を使っています。

一緒に挑戦をする仲間がどんな練習をしているのか、どんな準備をしているのか、何を考えているのかを聞くことで、自分自身の挑戦に仕方も改めて考えることができるようになり、相乗効果が生まれていくことを狙っています。


挑戦が終わった後に、1対1で事後コーチングを実施

138㎞を歩いた後に、全員に対して1対1でオンラインでコーチングを実施しています。

これは、体験をあくまで体験として終わらせず、しっかりと振り返る機会を作ることで、日常の生活に生かせるようにサポートをするためです。

子どもたちと一緒に挑戦をし、挑戦の過程を知っているからこそ、具体的なコーチングを実施していくことができます。

ある意味では、このプログラムの一番の根幹だと言えるかもしれません。

138㎞を歩ききることよりも、体験したことをどう自分自身に生かしていくのか。そこから子どもたち自身が何を学ぶのかの方がよっぽど重要だと思っています。

勿論、プログラムの主催者としては、138㎞を歩ききって達成してほしいという気持ちはあります。

でも、それ以上に、何のためにこのプログラムを実施しているかを考えると、そこから何を学ぶのか、そこから何につながっていくのかを考えることが大切だと思っています。

だからこそ、仮に138㎞を歩ききれなかったとしても、その体験を成長につなげることが出来ればプログラムとしては成功だと思っています。

そのための手段が事後コーチングなんです。

この事後コーチングがあるからこそ、子どもたちの挑戦を無理やり成功させようとすることなく、常に冷静な視点をもって見ることが出来るようになっていきます。

これが138㎞を歩いて、そのまま解散。その後まったく会う機会がなければ、心のどこかでなんとか成功させてあげたい!という気持ちが出てきてしまうんじゃないかと思います。


体験を体験で終わらせずに、ふりかえる機会ってすごく大切ですよね。

それは子どもたち自身もそうですし、指導者にとっても、ふりかえりの時間があるかどうかで、指導者が無理やり成功させようと考えるかどうかが変わってくるのではと思っています。

大人が焦って無理やりやらせようとすればするほど、子どもたちの主体性は失われてしまいかねないですもんね。

あー難しい!笑

今日は、2回目の事前ミーティング。
子どもたちからどんな言葉が出てくるのか楽しみですね~


138㎞トライウォーク詳しくはこちらから~


曽雌


株式会社EDUCAMP
冒険が人を育てる
https://noasobikids.com/

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