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交換日記

小学生と中学生の頃に友人とやっていた交換日記を久しぶりに開いてみた。

たぶんクラスの中で交換日記や手紙交換が禁止だったと思うのだが、内緒で交換していたのだろう。

なぜこれらが禁止になるのだろうかと思われるかもしれないが色々な問題があるのだ。
例えば、クラスでいつも一緒にいる「私・A子・B子」がいたとしよう。
学校にいる間3人で仲良くやっていると見せかけて、交換日記をやっているのは「私とA子」と2人で、B子には内緒といった状況をつくり出すのだ。
おそろしい。あぁ!性格悪い!!
おそろしいが、私が実際にやってきたことなのだ。
気がついていないだけで、私をわざと仲間はずれにしたような交換日記も存在したのかもしれない。
そう思うと悲しい。B子ごめん。

この秘密の関係が発覚すると色々問題になる。
水面下でこっそりと行われるようなものを流石に先生も取り締まれないので禁止なんだろう。

ただそんな大人の事情など知らない。
こっそりバレないようにやるのが楽しいのだ。

ノートを開いてみると色々なことが書かれている。
愚痴、恋バナ、最近の出来事…なんかが書かれている。

「今日クラスでB子がC子と〜してたんやけどさ〜」とか
「D君(自分の好きな子)がこんなことしてた♡」とか
「F君(友人の好きな子)って〜らしい!」とか…

その当時は相当楽しかった記憶があるが、今読むと、かなりしょうもない。
何なら色々なことを暴露していて、黒歴史を作り出している。

そんな楽しかった交換日記なのだが、いつからか消滅してしまった。

消滅した原因として、忙しさとスマートフォンの存在が考えられる。

交換日記が個人的に終了したのは、中学1年生の頃だった。

私は小学5年生から中学1年生まで、3年間クラスが同じだった仲の良い1人の友人と交換日記を続けていた。

小学生の頃は時間に余裕があったので、やりとりが負担ではなかった。
なんなら3つのグループで交換日記をやっていた。暇か。

しかし、中学生に上がると部活や塾などが忙しくなり、お互いに時間に余裕がなくなってしまった。
時間に余裕がないため、交換日記を書くことができない。
「ごめん!昨日部活のあと寝ちゃって書けてない!」
「昨日11時まで塾で書けなかった。マジでごめん。」
いつからか、こんなやりとりが増えて消滅してしまった。
悲しい…!

交換日記が消滅した原因の2つ目、スマートフォンの存在。
私は中学1年生になったタイミングでスマホを所持するようになった。
時代的にまだ周りの同級生でも所持していない子の方が多かったと思う。
私の交換日記の相手もスマホをまだ持っていなかった。
最初は私もスマホを持っていない友人に合わせていたのだが、徐々にスマホに依存するようになった。
その後、SNSの楽しさを知ってしまい時間を費やした。
交換日記で言いたいことを伝えるよりも、SNSを使った方が遥かに早いので、交換日記を利用しなくなってしまったのだと思う。
友人は「早くスマホ欲しいー」とよく言っていたので、私がスマホに夢中だったことに不満や寂しさがあったかもしれない。申し訳ない。
そんな感じで、交換日記は終わりを迎えてしまった。
いや…悲しい。

今になって、交換日記で時間をかけてやり取りをすることをもっと大切するべきだったなと後悔する。

「何を書こう」「読んでほしいな」「何を書いてくれたんだろう」「早く自分の番が回ってきてほしい」とワクワクしながら交換日記をやるあの楽しさは、もう味わえないのだろう。寂しい。

ふと思うが、現代の子供たちは交換日記や手紙交換はしないのだろうか。
言いたいことがあれば、すぐLINEやメール、チャットで伝えるのか。

時代の変化だと思うが、交換日記や手紙交換のあの楽しさが消滅するのは、どこか寂しいなーと思う。なんとなく。

おしまい。


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