第十四章 真実の発覚!④
「千尋。じゃあ、オレに愛情がなくなったから別れたいって言ったのは、本心じゃないんだな?」
「うん……けど、あたし、今にゃんちと付き合ってる。これ以上、にゃんちを傷つけられないよ」
「今大事なのは、千尋の気持ちとオレの気持ちだろ?今でも、オレの事好きか?」
「……好き」
「その言葉だけを聞きたかったんだ。何だよ、千尋の守りたかったものって、猛の恋愛だったのか……」
「学校中に広まったら、舞先生はクビで、よっしいは退学だって言われて……」
「この片はきっちり付けないとな。千尋、オレは今でも世界一千尋が好きだ。にゃんちとは、別れろ。こんな、あらゆる誤解の中で付き合う事になったなんて、ありえないっつうの。けど、良かった。そういう事情があったわけね……全然、気付いてあげられなくてごめん。千尋の事、信じてあげられなかった。千尋の方が、よっぽど辛かったのに。オレ、ヤキモチ妬かせようとしたり、ひどい事いっぱいしたりした」
「マジ、悪かった。オレのせいだな、全面的に。珀は、知ってたのにな。オレと舞先生が何もない事なんて……」
「ここ、戻ってくるよ。二人とも。それでいい?」
「待って。にゃんちは?傷つけたくないよ……」
「にゃんちには、オレから言ってある。千尋は、絶対に珀が好きだから深入りしない方がいいって」
「オレもここに戻ってくるから。千尋も、また一緒に暮らしてくれる?」
「そうね……」
にゃんちに、電話をかけた。
「にゃんち、ごめんね夜遅くに。もう寝てた?」
「起きてたよ。大丈夫だったの?」
「あのね、実は……全ては皆のすれ違いの勘違いだったみたいで……あのね、あたし……」
「珀のところへ、戻るんだね」
「本当にごめんなさい。すごく、にゃんちを傷つけた……ごめんなさい」
「いや、いいんだ。結構、卑怯な告白したのはオレだし。けど、これからも友達でいてくれる?」
「そんな……にゃんちこそ、あたしなんかとまだ友達でいてくれるの?本当にありがとう……」
今夜から……。
また、前のような暮らしに戻れるんだ。
明日は、久しぶりに登校しよう!
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