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Amazonが金融市場に参入する日が訪れる

こんにちは、ラン丸(@sign45917948)です。

今回は、Amazonと金融に着目しながら、未来を予測していきたいと思います。

顔認証とキャッシュレス

2019年は、PayPay、楽天ペイ、LINEペイなどの普及による、日本における「キャッシュレス元年」と呼ばれるでしょう。

そして、2025年には、人々のライフスタイルも変化しているにちがいません。

顔認証システムの発達により、AmazonGoのような無人店舗が増えていくでしょう。

単純労働は人間がしなくても良くなり、新たな仕事が生まれそうですね。

ATMがいらない世界

無人販売における決済はアマゾン銀行で自動引き落としされるので、レジに並ぶ必要もなく、所要時間はレジに並ぶことなく1分あれば購入することができます。

まだ、完全にキャッシュレスとなったわけではありません。

AmazonGoの入り口には、メガバンクのATMも設置されています。

まだ、キャッシュレスになじめない人や、プライバシーを重視する人のために設置されたものだが、ATMは減少していくでしょう。

ATMは平成の遺物のような扱いで、昭和の遺物の公衆電話と合わせて揶揄さるかもしれません。

さらに、通帳利用者は通帳が有料化され、口座維持手数料が発生することで現金生活者にとっては不便さが際立つようになるでしょう。

変化するのは決済システムだけではありません。

仕事から日常生活までキャッシュレスが浸透し、すでに生活は現金主義が薄れていくでしょう。

Amazon銀行が世界を飲み込む

日本の既存金融界を破壊しかねないのがAmazonです。

多くの人は、Amazonを「金融の会社」と答える方はほとんどいないでしょう。

一方で「Amazonは世界一のオンライン書店」という答えも十分な回答にはなっていません。

いまやAmazonは本だけではなく、生活用品や家電、生鮮食品、デジタルコンテンツなど、ありとあらゆるものを販売する「エブリシング・ストア」となっている。

それどころか、クラウドサービスや音声AI、はては宇宙事業に至るまで、ありとあらゆる事業を展開する「エブリシング・カンパニー」へと成長を続けている。

全ての買い物をAmazon1社で完結し、日常生活の経済活動を包み込む「Amazon経済圏」がすでに誕生しています。

楽天も日本では「楽天経済圏」と言われるようにポイント制度を活用しながら包囲しようとしていますね。

銀行の3大業務は、「預金」「貸出」「為替(決済)」です。

この3つの業務はすでにAmazonのビジネスの中に存在していることをご存知でしょうか。

銀行がなくても資金調達が可能

まず、分かりやすいのは「為替(決済)」です。

EC・小売りからスタートしたAmazonは常に決済の利便性向上にこだわってきました。

それがテクノロジーと結びつくことで「Amazonペイ」が完成、ひいては無人レジコンビニ、AmazonGoを完成させたのだ。

創業者のジェフ・ベゾスは、アマゾン創業前から「決済を意識させない」というカスタマーエクスペリエンスの実現を目指していたはずです。

そのこだわりは今や汎用AIを使ったAmazonアレクサによる「音声決済」、そして「顔認証決済」につながっています。

次に、「貸出」ではどうでしょうか。

実は、Amazonにはその経済圏で販売を行う事業者向けに「Amazonレンディング」という貸付サービスが存在しています。

法人の販売事業者のさらなるビジネス拡大を支援する短期運転資金型ローンです。

オンライン手続きで最短5営業日で融資が完了するので、タイムリーな資金調達が可能になります。最大5000万円まで融資してもらえるから、事業者の急な資金需要を豊富に満たしてくれます。

しかも、売上が決済されるAmazonアカウントから毎月自動で引き落としされるから、かんたんで便利。Amazon経済圏で起業したくなる事業者も多いでしょう。

Amazonがこの審査に利用しているのは、当然ながら事業者データとビッグデータです。

それは商流、物流、金流を把握できるAmazon経済圏の強みが生かされています。

過去の販売実績や決済データなどを基に審査するわけですが、裏を返せば、事業者の商品販売状況も、在庫状況もAmazonは手に取るように把握しているです。

先行き不透明な世界と知りながらも「事業計画」を作らせて、さらに限界に達している担保主義に基づいて不動産担保データに目を通す。

こんな既存金融機関にとって、脅威の「貸出」機能をすでにAmazonは確立しているのです。

最後に、「預金」を見てみます。

アメリカでは、銀行口座を持たない人たちが急増しています

「預金」は銀行にとって、最大の存在意義です。

しかし、Amazonは全く別の方法で、この領域を侵食し始めています。

代表的なのは、「Amazonギフトカード」や「Amazonキャッシュ」というサービス。

ユーザーはこのサービスのために現金を渡してチャージするので、これは「預金」と同等の機能を持ちます。

では、預金に必ずついてくる金利に代わるものは何でしょうか。

それは、ポイントです。

実際のお金とはいかないが、現在の低金利時代を考えれば、それを凌駕する水準のポイントで、実質的な利息をつけています。

口座の管理費の高いアメリカでは、「アンバンク」と呼ばれる銀行口座を持たずに、それ以外の金融サービスを受けている人々が存在しています。

米連邦預金保険公社(FDIC)の調査では、米国で銀行口座を持たない人々は3350万世帯と推定されています。

プリペイド機能を持つAmazonキャッシュによって、その経済圏に続々と取り込まれていきます。

次世代金融の1社として「Amazon銀行」が台頭することは、十分なポジショニングが可能だと思います。

Amazon銀行は事業の中核に位置することになるでしょう。

自らを破壊し続ける

それではなぜ、Amazonは「銀行」を作り上げる力を持ちえたのでしょうか。

それを知るにはもう一度、ジェフ・ベゾスが創業当初から持っている〝こだわり″を振り返っておきます。

①「地球上でもっとも顧客第1主義の会社」というミッション
表裏一体であるカスタマーエクスペリエンスへのこだわり

②「低価格×豊富な品揃え×迅速な配達」へのこだわり

③「大胆なビジョン×高速のPDCA」へのこだわり

既存の金融機関は一つでもこのようなビジョンやこだわりを持っているでしょうか。

現在ある組織を温存することが目的となってしまっては、次世代の金融機能の担い手にはなれないのは目に見えます。

顧客第一主義とデータ主義をつきつめたのがAmazonです。

意外な一面が見れたのなら、私も嬉しいです。

今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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