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【本の感想】しんどくなりました

考えたこと

精神的に自立

精神的に自立した女性になりたい。誰にも依存せず損得勘定で動くのではなく、感情のままに悩むのではなく、自立したい。強くなりたい。堂々と自分の考えを言葉にしたい。

『嚙みあわない会話と、ある過去について(早穂とゆかり)』(著:辻村深月)の、早穂とゆかりが顔を合わせて話した場面ではそう思った。ゆかりはしっかり考えていて自分の感情を言葉にできる自立した女性だ、私もそうありたいと。

私は自分の欠点を受け入れられない人間だとおもう

私は‟早穂”側の人間だと思う。学生時代だけではなく今でもどちらかと言えば輪の中心にいるタイプの人間だ。人のことを小ばかにした態度も取ってしまっていると思う。それが相手を傷つけているかもしれないとも、正直思う。でもその事実は自分の欠点だから見ないふりして気が付いていないふりをしている。だからこそ、この本のこの後の展開は読んでいて苦しくなった。

結局記憶ってあいまいだ

私側と相手側。ものごとには2つ(以上)の側面がある。よく「やられた側は忘れない」と言われるけれど、やった側とやられた側、自分側とそうじゃない側ではそもそも見ていたものが違う。しかも自分が記憶し信じていた事実は相手の言葉で簡単にわからなくなる。結局何がほんとで何が捏造化ももはや後からでは判別できない。

自分の心を守る

知らなかった、覚えていないの逃げ道、それは相手からの攻撃をかわすためには必要なもの。そしてやっぱり知りたくないことはしらないまま生きるのも自分の心を守るうえでは大切だ。

本のタイトル

『嚙みあわない会話と、ある過去について』(著:辻村深月)
講談社文庫 2021.10.15

善良と傲慢より○○

辻村美月さんの作品の中でも有名な「善良と傲慢」も読み進めるのか辛くなったけど、それよりも重い。短編作品集故に自分と重なってしまう登場人物がかならず見つかる。

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