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徒然。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第231回】

今週はついにと言いますか、ザ・ローリング・ストーンズが通算24作目となる18年振りのオリジナル・アルバム『ハックニー・ダイアモンズ』をリリースしました。事前に公開されていたのはリード・シングルとなった“Angry”とレディー・ガガとスティーヴィー・ワンダーが参加した“Sweet Sounds of Heaven”の2曲だけでしたが、これでやっと48分に及ぶ全編12曲が聴けるようになりました。日本では10月20日放送のTBS『news23』でミック・ジャガーとロニー・ウッドの独占インタヴューがオンエアされることも決定しています。

しかし、ロンドンの地元紙に出したガラス業者の広告でアルバムを予告したのが8月20日過ぎで、ハックニー・エンパイアでアルバム・リリースすることを発表した記者会見を行ったのが9月6日、同日にリード・シングル“Angry”が公開され、2曲目の“Sweet Sounds of Heaven”が公開されたのが9月29日ということで、2ヶ月あまりの期間でアルバムのプロモーションが行われていったわけですが、このあたりのカレンダーはさすがザ・ローリング・ストーンズというか、ソーシャル・メディア時代を踏まえながらの大手メディアの舵取りも含めて、かなり見事な形で進行していったと言っていいのではないでしょうか?

アルバムについては既に賛否があるようですが、自分は1曲目“Angry”、2曲目“Get Close”、3曲目“Depending On You”の流れが好きで、いいアルバムだと思いました。50歳の時から年寄りロックと揶揄されてきたザ・ローリング・ストーンズがそこからも30年が経ち、80歳の時点でアルバムを作るというのがそもそも前人未到のことで、その上で聴き手を無視せず、むしろリスナーの判断にこそ委ねられるアルバムを作ったというのはやっぱりすごいことだと思っています。『NME』はレヴューで四つ星をつけているのですが、その内容も自分としては共感できるもので、もしも『ハックニー・ダイアモンズ』が最後のアルバムになったとしても、それは悪い形ではなく、自然でありながら、決して普通ではない終わり方だと述べています。

今週はリアム・ギャラガーが『ディフィニトリー・メイビー』の30周年記念ツアーをUK&アイルランドで行うことも発表されています。当時のオアシスと日本ということでいくと、切っても切れない関係というか、ドキュメンタリー『スーパーソニック』でもかなり言及されていましたから、ぜひ日本でも今回の公演が実現してくれることを願っています。

Pic by Mark Seliger

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