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傑出。【NME Japan編集長がちょっと思っていること 第285回】

先週は毎年恒例となっている『NME』によって1年を振り返る各種ランキング記事が軒並み公開されました。公開されたのはアルバム・オブ・ザ・イヤー、ソング・オブ・ザ・イヤー、フィルム・オブ・ザ・イヤー、TV・オブ・ザ・イヤー、ゲーム・オブ・ザ・イヤー、デビュー・アルバム・オブ・ザ・イヤー、K-POPソング・オブ・ザ・イヤーという7つのランキングで、アルバム・オブ・ザ・イヤーについては邦訳版を今後公開しようと思っているので、昨年に続いて、今回はそれ以外の音楽もののランキングで気になったものをピックアップしていければと思います。

ソング・オブ・ザ・イヤーで首位を獲得したのはチャペル・ローンの“Good Luck, Babe!”でした。コーチェラ・フェスティバル出演の1週間前にリリースされたこの曲は、今年の夏に席巻することになったチャペル・ローンの大ブレイクを牽引することになりました。どのメディアでも軒並み上位にランクインしているこの曲ですが、『NME』は“Good Luck, Babe!”の「その感情を止めるには世界を止めなければならない」というコーラスの一節が「哀れでありながら共感を誘うという、あまりない組み合わせで、誰もこれまでにやったことのない方法で深遠なことを言ってみせる彼女の才能を示している」と評しています。

ソング・オブ・ザ・イヤーのトップ5は2位がケンドリック・ラマーの“Not Like Us”、3位がフォンテインズD.C.の“Starburster”、4位がチャーリーXCX&ロードの“Girl, So Confusing Remix”、5位がジェイドの“Angel Of My Dreams”という並びとなっていて、ケンドリック・ラマーとドレイクの対立やチャーリーXCXへの全世界への台頭など、世界的なムーヴメントと連動するようなセレクトとなっています。そうした中でロック・バンドとして気を吐いたのがフォンテインズD.C.の存在と言えるのではないでしょうか。

デビュー・アルバム・オブ・ザ・イヤーでは20枚のデビュー作が順位をつけることなく紹介されているのですが、総評では地価の高騰によってUKのライヴハウスが閉鎖の危機にさらされている状況や音楽以上のものをアーティストに期待する業界などを挙げながら、新人アーティストが立たされている難しい境遇についても言及されています。

『RADIO NME JAPAN~NEW MUSICAL EXPRESS JAPAN~』放送中
下記以外の27局 日曜日午前4時~
Kiss FM KOBE 日曜日22時~
FM宮崎 月曜日午前1時~
FM新潟 土曜日午前11時~
※放送局によって時間は変更になる可能性があります。

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